自由と役割:母として、妻として、そして人として
私たちは日々、「母親として」「妻として」「自分はこういう役割を持つ人間として」と自分を定義し、そうした役割に基づいて生きています。
言葉にすることで、
その役割に自然と従って行動し、
責任を果たそうとするのが人の習性なのかもしれません。
しかし、私たちがある特定の役割に縛られ、
それにただ従い生きているとしたら…
それは果たして本当の自由と呼べるのでしょうか?
役割に縛られることは、子どもに対しても同じことが言えると思っています。
私たち大人が日々投げかける言葉の積み重ねが、
子どもたちの「今」の姿を形作っているのですが、
その言葉がポジティブなものであれ、ネガティブなものであれ、
「あなたはこうあるべき」といったイメージを心に残していくと、子どもたちもまた、その役割に縛られてしまうのだと思うのです。
だからこそ、親として大切なのは、
「どんな言葉をかけるか」だけではないと思います。
それ以上に重要なのは、
「どんな言葉をかけずにいるか」。
子どもの気持ちや考えを一方的に決めつけるのではなく、
ただまっすぐに耳を傾け、
子どもたちの声に寄り添うことが大切です。
最適な言葉を必死に探すよりも、どれだけ子どもの声に耳を傾けられるか。
子どもが何を感じ、何を思っているのか、
そのままを受け止める姿勢が
子どもたちが必要としているものなのだと思うのです。
そしてそれこそが、子どもたちとの本当の向き合い方であり、役割を超えた自由な親子関係を築く鍵なのだと感じています。
役割を生きることは、社会的にも、家庭に於いても大切なこと。
しかし、その役割に縛られすぎて、自分自身や子どもたちの自由な成長が制限されてしまうのは勿体無いものだと思うのです。
自由とは、特定の枠に縛られずに、
相手の個性を尊重し、理解すること。
愛をもって、自由に、そして本当の意味での
「聴く」姿勢を持つことが、
私たち親に求められているのだと思うのです。
日々の言葉の選び方やその背後にある思考を見直しながら日々過ごしていくことで、私たちは自分自身と、そして子どもたちとのより良い関係を築いていけるのだと思います。
役割にとらわれず、真の自由と愛を追求していく。
それこそが、これからの私たちの生き方なのかもしれません。