マガジンのカバー画像

「雨の日の美術館」/「雨の日の拾い者」

28
雨降る日曜日、俺は上野の森美術館の展覧会を見に出かけた。 俺は展覧会の目玉の作品の前で独り言で絵の評論をつぶやいていた。それを耳にした女性がいた。彼女に「私にいろいろと教えてい…
運営しているクリエイター

2022年12月の記事一覧

シリーズ「雨の日の美術館」(総集編4)👈NEW が #マンガ と #ファッション でスキを集めました。

うれしいお知らせがまいりました。 「雨の日の美術館」(総集編4)👈NEW が #マンガ と #ファッション で先週スキを集めました。 ありがとうございます。 シリーズ「雨の日の美術館」(総集編4) 👈NEW(pixiv)第17話  ●石垣島貨物ターミナル、臨時駐屯地、石垣島侵攻日当日  ●自衛隊石垣出張所、サキエのオフィス1 第18話  ●自衛隊石垣出張所、サキエのオフィス2  ●美香の戦略 第19話  ●防衛省情報本部電波部、総理と  ●統合幕僚監部長  ●会議後、み

雨の日の美術館 第20話、佐渡ヶ島戦闘の戦後処理 👈NEW

雨の日の美術館 第20話 佐渡ヶ島戦闘の戦後処理 👈NEWシリーズ「雨の日の美術館」 雨の日の美術館(総集編4)NEW👈第19話までは公開済み。 以下の未公開の3話を書き足しました。 第20話 佐渡ヶ島戦闘の戦後処理 👈NEW  ●北朝鮮上陸戦役の終結、二見町と相川町の中間点、、2022年3月  ●遠藤実と遠藤早紀江、2022年3月  ●アニータ少尉のオキナワ作戦、佐渡出港、2022年4月 第21話 (未公開)  ●もがみ型護衛艦のFFM-2、くまの後部甲板、202

シリーズ「雨の日の美術館」(総集編4)NEW👈

シリーズ「雨の日の美術館」 雨の日の美術館(総集編4)NEW👈第19話までは公開済み。 このシリーズに含まれていない台湾侵攻のエピソードは、 シリーズ「アニータ少尉のオキナワ作戦」でこれから書き足します。 雨の日の美術館(総集編4)第17話  ●石垣島貨物ターミナル、臨時駐屯地、石垣島侵攻日当日  ●自衛隊石垣出張所、サキエのオフィス1 第18話  ●自衛隊石垣出張所、サキエのオフィス2  ●美香の戦略 第19話  ●防衛省情報本部電波部、総理と  ●統合幕僚

雨の日の美術館 第19話 👈NEW

雨の日の美術館(総集編3)で終わるつもりでしたが、最後の第16話まででオチがついていない部分があります。少し続けます。 第16話のエピローグでちょっと書く程度にしようと思いましたが、『アニータ少尉のオキナワ作戦』では書かないエピソードを挿入しました。エロでやろうと思いましたが、真面目に書いてしまいました。 シリーズ「雨の日の美術館」 、第17話、第18話 の続き 雨の日の美術館 第19話 👈NEW●防衛省情報本部電波部、総理と  靖国通りを市ヶ谷本村町交差点で左に曲が

雨の日の美術館 第18話 👈NEW

雨の日の美術館(総集編3)で終わるつもりでしたが、最後の第16話まででオチがついていない部分があります。少し続けます。 第16話のエピローグでちょっと書く程度にしようと思いましたが、『アニータ少尉のオキナワ作戦』では書かないエピソードを挿入しました。エロでやろうと思いましたが、真面目に書いてしまいました。 だから、つまらないです。 なぜ、つまらないかというと、これでもか、というくらい中国の先島諸島侵攻に関して具体的に書いた次第。 これ以上に詳しいフィクションがあれば教

雨の日の美術館 第17話 👈NEW

雨の日の美術館(総集編3)で終わるつもりでしたが、最後の第16話まででオチがついていない部分があります。少し続けます。 雨の日の美術館 第17話 👈NEWシリーズ「雨の日の美術館」総集編3、第16話 P.5 の続き ●石垣島貨物ターミナル、臨時駐屯地、石垣島侵攻日当日 「紺野二佐、尾崎さん、比嘉さんの拉致に関して、ここ石垣島で、拉致をした関係者を発見したんです」と富田。 「うん?それは誰?」 「三國さん(優子)と小林さん(智子)の拉致の際に、ガタイのでかい男がいたでしょ

「雨の日の美術館」あらすじ

雨降る日曜日、俺は上野の森美術館の展覧会を見に出かけた。 俺は展覧会の目玉の作品の前で独り言で絵の評論をつぶやいていた。それを耳にした女性がいた。彼女に「私にいろいろと教えていただけませんか?」と言われ「俺も雨の日曜日に一人で美術館をウロウロするよりも道連れが居たほうがいい」と答えて一緒に絵を見て回った。 男性いない歴、イコール年齢という彼女。 それから、居酒屋で酒を飲んだ。「もっと一緒にいたいです!」と彼女に宣言されて、行きつけの小料理屋に行く羽目に。俺は自分で意識し

「雨の日の美術館」 第1話

2017年11月12日(日)、上野の森美術館「怖い絵」展  俺は失敗したと思った。雨の日曜日にも関わらず入館を待つ長蛇の列。来てしまったので仕方なく最後尾へ並んだ。俺の前に突っ立っている女性二人組がスマホを見ながら「待ち時間は1時間だってさ。入館した人がブログにアップしてるよ。この前の天気のいい日曜日は3時間待ちだったんだって」などと言っている。1時間!「テレビ、SNSなどでも話題で大人気なんだって」なのだそうだ。失敗した!  作家・ドイツ文学者の中野京子さんのベストセラ

「雨の日の美術館」 第2話

2017年11月12日(日)、上野アメ横  科学博物館を出て左に曲がった。まずはガード下の居酒屋にでも行ってモツ焼きを食べよう、と尾崎はルートを考えた。素直に公園通りを行くのがいいだろう。    美香が「尾崎さん、さっきはせっかく『フーコーの振り子』の説明をしていただいていたのにストップしてしまってスミマセン」と言う。「いや、別にいいんだよ、気にしなくても」 「あの、少し自分に当てはめて考えてしまったものですから」と美香が言う。 「フム、どう当てはめたの?説明して」 「私

「雨の日の美術館」 第3話

2017年11月12日(日)、北千住の分銅屋  俺が美香さんを連れて行った居酒屋は、北千住の古い市街にある間口が三間ほどの小さな店だ。葦簀の簾が窓を隠し、食事処の提灯が下がり、居酒屋「分銅屋」の紺の暖簾がかかっている。俺は暖簾をくぐって木の引き戸を開けた。   「いらっしゃいませ」という女将さんの声が聞こえた。薄水色のセーターにエプロンをした、三十代前半の女性がカウンターの向こうの板場に立っている。  俺のあとに店に入った美香さんは、年配の板前さんを想像していたようで面食

「雨の日の美術館」第4話以降

noteシリーズ「雨の日の美術館」/「雨の日の拾い者」第4話以降は、既にnoteにバラバラで公開していて、ピクシブでまとめたものがありますので、そちらをご参照下さい。 シリーズ「雨の日の美術館」(完結版)各話目次・登場人物 ジャンププラス原作大賞、連載部門に応募してみようと思って、構成を変えてしまいました。第1話10,000字、第2、第3話4,000字という字数制限で、第4話以降を投稿いただいても問題ありませんが、審査対象にはならないそうで、これは仕方なし。初回のマンガは

「雨の日の拾い者」あらすじ

金曜日の真夜中、ぼくは終電二本前で住んでいる北千住まで帰ってきた。近道を通ろうと寂れた公園のある道を通りがかった。公園の中で女性と男性が揉めていた。無理やりホテルかカラオケにでも連れ込もうとしていたようだった。 ぼくが助けたのは3年生の女子高生。彼女は自宅の大宮まで戻るお金を持っていないという。一人暮らしでお金を借りる相手もいない。仕方なく、ぼくは彼女をぼくの部屋に泊めることにした。彼女の名前は遠藤早紀江。偶然にもぼくと同じ苗字で7歳年齢が違う。 何の話の流れか、私の処女

「雨の日の拾い者」第1話

2017年11月17日(金)、夜の公園にて 連日の残業でぼくのマンションの最寄り駅の改札をくぐった時には時刻は十一時半を回っていた。今日は終電2本前。まだ早い方だった。外は霧雨。傘を持っていなかったが、霧雨程度なら徒歩十五分だしそれほど濡れないだろう。  いつもは大通りを抜けていくが、近道の裏道を通っていくことにした。ぼくの住まいは東京の下町。風紀がいいとは言えない。襟を立てて足早に急いだ。  この道の途中には寂れた公園もある。その公園の前を通り過ぎようとした時、公園の中

「雨の日の拾い者」第2話

2017年11月18日(土)、ミノルの部屋 Ⅱ 彼女は薄目を開けてチラチラぼくの下半身を見ている。「キミだって覗き見してるじゃないか?」「だって、男の人の裸を見るのは初めてですから」「基本的には体の基本構造は変わらないよ。進化の分化で男性のあそこが女性のあそこになったりとか」 「ミノルさん!これをですね、突っ込まれる私の身にもなってください。こ、こんなのが!」とぼくのあそこを指差す。 「こんなのってさあ、失礼だろ?」 「だって、そうじゃないですか?何これ?ミノルさん、これ臨