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ヒンズー教と仏教の原風景

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フランク・ロイドです。CERN(セルン、欧州原子核研究機構)、KEK(高エネルギー加速器研究機構)、スーパーカミオカンデ、多元並行宇宙(マルチバース)間の記憶転移、縄文海進と古神…
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#小乗仏教

フランク・ロイドの『ヒンズー教と仏教の原風景』 INDEX

ヒンズー教と仏教の原風景 ―――――――――――――――――――――――――――― マガジン、ヒンズー教と仏教の原風景 ヒンズー教と仏教の原風景Ⅰ アーリア人とは?アーリア人のインド侵入説ってホント? ヒンズー教と仏教の原風景Ⅱ パキスタンの地形、カイバル峠とアーリア人の侵入 ヒンズー教と仏教の原風景Ⅲ ヒンズー教は仏教よりも古いのではないかって?小乗(的)大乗(的) ヒンズー教と仏教の原風景Ⅳ アーリア人のインド侵入の時期と気候、地質年代 ヒンズー教と仏教の原風景Ⅴ ヒン

ヒンズー教と仏教の原風景ⅩⅠ

南伝仏教があるなら、北伝仏教もあるだろう、と言うことで、北伝仏教のお話。 ●北伝仏教前回述べたように、スリランカの仏教は、南伝仏教と呼ばれます。北インドから南下して伝わった仏教です。ミャンマーやタイの仏教もスリランカからの南伝仏教に起因しています。これが小乗仏教、上座部仏教と言われている元祖になります。 それに対して、北伝仏教は、西北インドからシルクロードに沿って、中央アジア、中国、朝鮮半島、日本へと伝わった仏教のことです。スリランカから東南アジアに伝播した南伝仏教に対す

ヒンズー教と仏教の原風景ⅩⅡ

ほとんどの仏教の伝来、伝播の年譜は、年代がリニアでないので時間ギャップがわかりません。 リニアな世紀ごとの年譜を作成いたしました。各国の年代は多少ずれていることもあります。大雑把です。 まず、インドの王朝と仏教/ヒンズー教の勢力図が左。次にスリランカの王朝、ミャンマー・タイの小乗仏教国、密教興隆のチベット、中国の王朝、右が日本です。 この画像のpdfは以下のURLからダウンロードできます。

ヒンズー教と仏教の原風景ⅩⅣ

●マガダ語の話されていた地域 仏陀やその当時の仏陀直々の弟子たちが話していたのがマガダ語。インド東北部、現在のネパールのすぐ下のビハール州あたり(地図の橙色の地域)にあったマガダ国の言葉です。今も昔もインドは中国と同じ、州が違えば、言葉が通じません。仏教興隆の元となった大旦那のマウリヤ朝のアショカ王。マウリヤ朝もマガダ国に興ったので、インド統一前は王朝の言葉もマガダ語だったんでしょう。アショーカ王が石柱や岩などに刻ませた詔勅であるアショーカ王碑文(紀元前三世紀、そこいら中に現

ヒンズー教と仏教の原風景ⅩⅤ

●お寺のグランドデザイン 仏陀入滅百年後、第二結集が終わって、悶着はあったが仏典のパーリ語編纂も一段落が着いた。祇園精舎にインド北西部から帰依してきた若い仏僧が北東部出身の先輩仏僧にたずねた。 「この祇園精舎もいいんですが、これから各地にお寺も建てないといけませんでっしゃろ?」 「まあ、そうだな」 「そうするとですな、お寺のグランドデザインちゅうか、基本設計を考えなあきませんやろ?」 「キミは洒落たことを言うねえ。うん、それで?」 「まずでんな、バラモンやヒンズーの寺院みた

どうなんだろうか?

どうなんだろうか? 「ヒンズー教と仏教の原風景」も十五話まで書いてしまった。 あくまで、私の解釈だが、できるだけ、仏教やヒンズー教の語られない話をかなり脚色して、インチキ関西弁で書いてみたのだが・・・ わかりますかね?どうでしょうか? 直球で論文調で書こうと思うと書けるんだけどね。 書くのも大変で、下調べはかなりしている。こんな文書もあって、 初期仏典(三蔵)の編纂(結集)と伝承(口伝と書写) こういうのも全部読んでいるんだが、この調子で書いても、読んでいる人は

ヒンズー教と仏教の原風景ⅩⅥ

「ヒンズー教と仏教の原風景ⅩⅤ」までの話の流れで、なんで突然フランク・ロイドは「結界」「浄不浄」なんて説明し出すんだ?と思われるでしょうが、これがヒンズー教のカースト、密教、タントラ、真言密教立川流、性的儀式を信奉する名称不明の密教集団である「彼の法」集団、荼枳尼天なんて卑猥で淫乱な神様というワタシ好みの話題につながりますので、ちょっと触れておきます。まあ、しかし、密教なんてのは、仏陀は草葉の陰で嘆いているでしょうねえ?仏陀の嫌った偶像崇拝の曼荼羅なんてのも拝みますから。精液