苦節2年ってほどでもない

21卒のわたしが社会人になって、約2年が経とうとしている。

年間の法定労働時間が約2,000時間らしいから、2年だと4,000時間働いたことになる。語学の習得にかかる時間が約3,000時間らしいから、1.33言語分くらいは働いていることになる。なんか微妙なスケール感。それが2年の社会人生活ということなのかもしれない。わかんない。社会のこと、まだぜんぜんよくわかってない。

ずっとバックオフィスのお仕事をしているので、名刺交換は一度しかしたことがないし、テレワーク中じゃがりこ食べてるし(ウェットティッシュ常備！)、メールは先輩の文面をパクっているし、わたしこれで社会人できてるのかな？と不安になっちゃう。でも毎月給与が振り込まれてるのでオールオッケーです。

業務内容は、ひとことで言えば経理？財務？ファイナンス？のお仕事をしてます。

実は一度異動があったから、今の部署はまだ半年経ってないくらい。
最初は小さな営業所の総務部みたいなところで経理・税務と諸々の庶務をしてました。そこから去年の秋に本社に異動になって、今は「グローバルなんちゃらファイナンス」っていう大仰な名前のところで予実管理をしています。上司(セルビア人)は日本にいなくて、海外本社みたいなとこにいる形。来月日本に出張に来るのでその時が初対面。テレワークってすごい。

今は慣れたけど、本社に異動したての時はなにもかもに驚かされてさ……わたしは初期配属が都内のちっちゃい拠点だったけど全然設備もよかったし建物も綺麗で満足してたんですよ。ドリンクサーバーもあるしフリースナックもあるしお昼寝スペースもあるしこれ以上望むことはなかった。と、思ってたんですよ。

でも本社に来てみたらオフィスに圧倒されちゃった。キューブリック映画に出てきそうな真っ白い流線形の受付。階ごとにイメージカラーが決まっていて、椅子や備品のカラーが全部異なる配置。会議室の仕様も階ごとに異なっていて、●階の●●室はこういうシチュエーションの会議を想定していて、ブレスト的なMTGがしたい場合は▲▲を使って〜みたいな説明をオフィス設計の担当者がしてくれる。ハンモックあるし、焚き火囲めるし、月2回お花配ってるし、行きすぎた福利厚生とコンセプチュアルな空間に引きまくってたけど、今は慣れすぎてもし別の場所に異動になったら物足りないんじゃないかと震えまくっています。

なにが言いたいかというと、同じ会社に同じ年に入社しても、本社とそれ以外だとこうも環境が違うのかっていうのを如実に感じておそろしくなったのでした。それはもちろん「オフィスが綺麗」とかの表面的なことだけじゃなくて、「社内ネットワークの構築」とか「やりたいと思ったらすぐ偉い人に提案できる環境」とか、単純に流れてくる情報の精度・早さとか。あとは、本社勤務の人たち(特に、ずっと本社の中で異動を重ねていくだろう人たち)が内心もっているであろうエリート意識がすごい。その選民思想的なモノがあるから、認め合っている仲間内では即座に情報も回すし、関係各所と連携も取るし、色々協力してくれることでより本社一強システムができあがるんだろうな〜という気がしてます。
元々都内勤務だったわたしでさえ、色んな情報が落ちてくることの遅さや本社・他部署との隔絶を感じていたのに、関東圏以外の人たちはもっと疎外感を感じているんだろうなと思う。

で、そこから一歩進んで、これって別に「本社かそうじゃないか」の問題だけじゃなくて「配属ガチャ」の問題だな〜とも思えることが色々見えてきてるこの頃。
業務内容、部署の雰囲気、他部署との関係性、情報が回ってくるか、上司がどれだけ若手をサポートする意欲があるか……そんなんガチャとしか言いようがない。
わたし、前部署も今部署も割と配属ガチャSSRなので、ふんふん言いながら働いちゃってるんだけど、いつかこのガチャに負けたらものすごく気軽に会社辞めちゃいそうだもん。そういう忍耐身についてないよ？だって、今まで同じ会社でうまくやってこれたのに「ちょっとここで数年我慢しよ！」なんてできないって。

わたしが本社へ異動できた理由は簡単で、前部署の部長が昔本社で仕事してた時のツテで「誰か経理やってて英語話せる人いない？」って声がかかったみたいなんですよね。で、その部署で若手の経理がわたししかいなかったからプッシュしてくれたっていう。他の拠点でわたしと全く同じ経理の仕事をしてる同期のAちゃんがいて、その子は10年くらい海外に住んでて英語も問題ないし実務経験はわたしと同じだから全然どちらが異動してもいい人事だったと思うんだけど、その子の上司にコネが無かったから異動できなかったとしか考えられないんですよね。で、Aちゃんはずっと本社に異動したい！って言い続けてるのに異動できなくて今辞めるかどうか悩んでるし。(もちろん性格面とかその他の人事事情とかを考慮した上でかもしれないけど、わたしの上司は積極的にわたしを本社に出そうとしてくれていたようにわたしには見えたし、Aちゃんからみて彼女の上司は「異動したいのは分かるけど、まだ早いしうちのチームそんなこと言ってる場合じゃない」みたいな対応に見えたらしい)

配属ガチャ(特に周りとの関係性)でうまくいかないのってもったいないよなと思いつつ、やっぱりそれなりにうまく立ち回ってる人たちはどこでも上手くやってるような気もしちゃうんだよな……なんだかんだ言ってわたしも「今の部署、働きやすいです！次の部署？どこでもいいです！でも本社憧れてます！」みたいなものわかりのいいキャラクターだったからこそ(8割本心だったけれど)、「ちょっくら良いとこに異動させてやるか〜」と思ってくれたんだとも思うし。というか、そういうことを上司から言われたし。Aちゃんのように「今のところ、合わない。本社に異動したい」というスタンスだったら、なんとなくどこでもやっていけないのでは…？みたいになって今の部署から出ししぶる上司の気持ちも分からなくはない。

わたしはその時所属している組織にあまり疑問を持たない傾向にあるから、割とどこでも慣れて「居心地いい〜働きやすい〜」と言えちゃう人間な気もする。だから、Aちゃんが積極的に異動に向けてコネを作ったり色んな偉い人にバンバン掛け合ってるのを見て「もう少し上手くやりなよ〜」という言葉が喉から出かかったこともある。でも、彼女のやり方がまかり通る会社でいてほしいんだよな。うちの会社には。表面上を円滑にするやり口でのし上がるような人事じゃなくて本当に適材適所のための人事とかが叶えばいいんだけどな〜人事部にがんばってほしいね〜とか思ってる。ひとごとになっちゃった。だって経理なんだもん。

社会人になっていちばん変わったのはお酒をまったく飲まなくなったこと(まったくではないけどまったくみたいなもん)コーラで闘えます🔥