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DJ CONFESSIONS 〜あの時こんな事考えて選曲してました〜 【DJ YOUTHさん編】

お待たせしました。お待たせし過ぎたかもしれません。
業界内でプチ波紋を呼んだ前回の記事から1ヶ月が経ってしまいました。

この刺激的な記事に対しての反響は今までの記事の中でダントツで、沢山の人に「読んだよ」「面白かった」と声をかけて頂きました。
それで調子に乗った私は過激路線に走ろうとして、DJの暴露トークの記事を作ろうとしたり、DJ業界のゴシップを嗅ぎ回ったり、挙句の果てには鳥羽シェフの不倫騒動にまで手をつけようとしてしまいました。
しかし、僕は途中で気付きました。「趣旨がブレまくってるぞ」と。。。

「ナイトクラブ・DJをより楽しんでもらう!!知ってもらう!!」をモットーに始めたのがこのnoteです。たまには過激なネタも入れていこうとは思っておりますが、この軸を忘れずに日々コツコツ執筆していこうと思います。

さてという事で今回は正統派の人気企画【DJ CONFESSIONS 〜あの時こんな事考えて選曲してました〜】。

こんな企画知らないよ!誰もがお前のnote読んでると思うな!って方は前回の記事読んでみてください。レイドさーーーーーん!!

「告白」を意味する「CONFESSIONS」。
ある日のDJのプレイリストを公開し、その日、どんな事を考えてDJブースに立っていたのかを赤裸々に語っていくコーナーです。

今回のインタビューするのは….

なんと今回は渋谷の人気クラブ・CLUB CAMELOTのレジデントDJ・YOUTHさんにインタビューを受けて頂きました!

YOUTHさんといえば、2017年にDJを始めてから飛ぶ鳥を落とす勢いでCLUB CAMELOTのメインDJにまで上り詰めた注目のDJの一人。
エッジの効いたダンスミュージックを織り交ぜたPLAYや、勢いのあるプレイが注目されてる所ではありますが、音楽に詳しくないクラブ慣れしてないお客様もしっかり楽しませるバランス感をかけ備えてるのも彼の魅力の一つ。

さて今回公開するプレイリストは、7/8(土)のキャメロットでのラストパートのプレイです。
この日、生でプレイを拝見させて頂いたのですが、YOUTHさんの「絶対盛り上げてやるでー!」というレジデントとしての熱意みたいなものをミシミシと感じ、お客さんもそれに呼応するように盛り上がっていて心を揺さぶられました。そこで執筆する事を決心しました。

ダンスミュージックが強いアーティスト寄りのDJの方々は1曲1曲フロアを見ながら選曲するというよりかは、自分の音楽性・セット・パフォーマンス等を全力で発揮して「俺について来い!」とフロアを引っ張ってくDJが多い気がしてます。(個人の感想です)

YOUTHさんはどうなんだろと思いながら話を聞いていると、1曲1曲悩みながら選曲・駆け引きしている事がわかり、面白いインタビューになったと思います。

それではお楽しみください!
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今回は特別に全編無料記事にしてますが、投げ銭(一番下の「気に入ったらサポート」からできます)などもして頂けたら、日々の執筆の励みになります。

快く取材に協力してくれたYOUTHさん

<プレイリスト>

<インタビュー>

ーーこの日はラストパートだったと思うんですが、それまでのDJとか流れとか見てどういう印象を持っていましたか?

YOUTHさん(以下敬称略) 作り込みから1回目の山場までスムーズに出来たし、良い流れだと思ったんですけど、下げる時間が少なくて、一回目の山場の後にちょっとテンポを落としてからはずっと上げっぱなしだったので、どこかで落とさないとお客さんが疲れてフロアが持たないかなと思っていました。
僕の前のDJがFUMIさんだったのですが、FUMIさん独自のグルーブと勢いでその日も完全にロックしていて、FUMIさんの時間で一旦お客さんが満足してる感じもあったので、一回休ませて最後また上げようと思いました。
 
ーー YOUTHさん的にCAMELOTみたいなオールジャンル系の箱のラストってどういう終わり方が理想的だと思いますか?

YOUTH やっぱり最後が一番盛り上がっている感じ、ハンズアップしてる感じを作りたい。キャメロットで言ったら盛り上がってる日は音止まった後にアンコールがあるので、アンコールの声が上がるようなラストにしたいと思ってます。

ーー 今回はDJする前に具体的にこの辺をかけようかなとかプランを立てて望んだんですか?

YOUTH FUMIさんはBPM150か160,170でパスしてくる事が多いんですけど、そっからガクっと落としたら間違いなくシケるので、テンションとか音の強さはしっかり引き継いだ上で流れで落とそうと思ってました。
落とすってよりかはBPMはかならず変えるように意識してます。

ーー FUMIさんからのパスは何でしたか?

YOUTH BPM170のドラムンベースでした。ドラムンでもらったりした時はBPM128の四つ打ちとかに本当は展開したいんですけど、この日は外国人のお客さんとかも多かったし、足が重たそうな印象を持ったので、ロービート(BPM100以下くらいの曲のなんとなくの総称)を一回挟んで様子見ようって感じでした。ドラムン系の音やってる時も外国人が反応し易いように「HANDS UP」とかってフレーズが入ってる曲(#2 Macky Gee-Tears)とか、ヒット曲のリミックス系(#3 David Guetta - I'm Good)(#4 Linkin Park - Numb)とかを使うように意識しましたね。この辺のドラムン系をいってる時にもうついて来ないなって思ったんで、#5 Queen - We Will Rock Youを挟んでPOPSの流れに展開しましたね

ーー ちなみにドラムンから四つ打ちに展開する時はどうするんですか?

YOUTH この時にみたいに#5 Queen - We Will Rock Youみたいな抜ける曲を挟んでネタ系の曲をぶっ込みます。あんまり音が弱くならなかったり、テンションが下がらないように気をつけて展開しています。

ーー そういうBPMの展開に使えるような曲を集めたクレート(フォルダ)とか作ったりしてるんですか?

YOUTH 特別そういうのは作ってないですけど、自分の中で何パターンかあります。

ーー ちなみに普段はどういう感じでクレートを分けてるんですか?

YOUTH ジャンルごとに分けてますね。CAMELOTでプレイする時はCAMELOTで掛けれそうなオールジャンルのフォルダがあって、その中で細かくジャンルを分けています。

CAMELOT用のクレートを特別に見せて頂きましたm(__)m

ーー なんかユースさんってしっかりお客さんに合わせて盛り上げつつも、ちゃんと自分がかけたいラインは絶対にいくイメージがあるんですが、この日はこの曲は絶対かけたいみたいなのがあったりしたんですか?

YOUTH あんまりこの日は自分の好きな事が出来なくて、そんなに納得したプレイが出来なかったっていうのが正直な所なんですけど、一番最初にかけたMacky Geeの曲はかけたいなって思ってました。
8月19日(土)にCAMELOTで開催する僕主催のイベントでMacky Geeが出演する事が決まったので、それのプロモーションも兼ねてよくかけています。特に1曲目の#1 Macky Gee Tearsはある意味、日本ではCAMELOT発のアンセムみたいになってるので、よくPLAYしてますね。

ーー 自分主宰のイベントにMacky Geeを呼ぶということはYOUTHさんはこういうドラムンっぽい感じが一番好きなんですか?

YOUTH はい、ドラムンとベースハウス系の曲が好きですね

ーー ドラムンの流れから #5 Queen - We Will Rock Youを挟んで#6 The Kid LAROI, Justin Bieber - STAY にいってるんですけど、これはよくやる流れでうすか?

YOUTH 四つ打ちの曲をブッ込むか、Dua Lipa - Levitating Featuring DaBabyStayで悩んだんですけど、まだこの日かかってないし、この中で一番ハマるかなと思ったのでStayを選択しました。

ーー ここからPOPSを展開していった(#6~#10)と思いますが、POPSの反応はどうでしたか?

YOUTHさん 反応は悪くなくて踊ってくれてたんですが、フロアにまだ隙間が見えたので、流れで寄せてこうと思いました。あと今フロアにいるお客さんが別のフロアに流れちゃう可能性もあるので、今いるお客さんは絶対に逃さないように気をつけました。だから結構キャッチーな選曲になりましたね。

ーー そういう時って飽きさせないために1曲1曲を短めに使ってポンポン展開するんですか?それとも前にじっくり溜めるって意味で長めにかけるんですか?

YOUTH クイックでポンポン繋いだ訳ではないですが、ダレない程度に繋いでいくことを意識しました。長めに掛けて飽きられてフロアからいなくなっちゃうのが怖かったので。
それで#9 Dua Lipa - Levitatingまでは良い感じに踊らせられてるなって思ったんですけど、次の#10 Kehlani & G-Eazy - Good Lifeで「あっ なんか違うな」って感じて、もっと盛り上がりたいのかなって思ったので1曲ラテン(#11 Daddy Yankee-Gasolina x Mi Gente)を挟んでから、BPM128近く(EDMなどと同じテンポ)の#12 Farruko - Pepasを繋いでギアチェンジしました。
本当はBad BunnyとかTaki TaikiとかLatinヒットも並べようと思ったんですけど、上げた方が良いかなと判断しました。

ーー ここで上げてみて反応はどうでしたか?

YOUTH 反応は悪くなかったです。終わってから振り返ってみるとここで上げておいて良かったなと思いました。

ーー ここからはEDM系の曲で盛り上げていったと思いますが、何か意識していた事はありますか?

YOUTH フロアに残ってくれた外国人のお客さんも楽しませられるようにビルボードネタのREMIXとかMash Upとかを入れ込むように意識しました。結構悩みましたね(笑)#15 Pitbull - Don't Stop the party とか #16 LMFAO - Shotsとか#17 It's Bon Jovi - My Lifeとかみたいな定番のパーティーチューンはラストにはあんまり入れたくなかったんですけど、そういうのも挟まないと盛り上がらないって思ったので入れました。でもそういうのに寄せすぎるとダンスミュージックで盛り上がらなくなるので、ギリギリの戦いでしたね。

ーー 余裕そうに回しているように見えたんですけど、密かに葛藤や駆け引きがあったんですね。

YOUTH はい、でこの後、#18 Without Heaven(Avicii-Without YouとDash Berlin-HeavenのMash Up)と#19 New Memories x Wake Me Up を掛けて終わりました。

ーー この最後のEDM2曲の一体感凄かったですね。国籍問わずお客さんみんなが手上げたり、クラップしたりしてて、すごい熱を感じてなんだか感動しました。

YOUTH ありがとうございます(照)
終盤MCのBULLさんがサイドで入ってくれてたのもあって最後まとめ易かったです。

ーー 最後の2曲もそうですけど、YOUTHさんって使いやすそうなMash UpとかEDIT結構持ってるイメージですが、どこでいつも落としてるんですか?

YOUTH EDITとかMash UpはSound Cloudが多いですけど、DJ CityとかHeadLinerとかレコードプールも登録してますね。

ーー 自分でも作ったりするんですか?

YOUTH 作ります。でもこの日かけてたようなフロアライクなEDITではなくて、自分のかけたい曲(ドラムンとか)をCAMELOTとかでも掛けやすいように改良したEDITが多いです。例えばドラムンにビルボードの歌ネタを乗せたり、ドロップ以外の所を変えたり。

ーー アンコールはハード系(#20~#24)を並べてブチ上げていましたね。アンコールはこの辺を攻める事が多いですか?

YOUTH そうですね。BPM128のEDM系で終わった時はハード系(BPM150台)、逆にBPM150台の曲とか早いので終わった時はアンコールで120台(EDM,HOUSE)の方にいったりしますね。

ーー なるほど。本戦?とアンコールで変化をつけるという事ですね。他にラストパートやる時に意識する事はありますか?

YOUTH 最後は音の抜けを作らないように意識していますね。ドロップが終わったら次の曲のビートとか煽りが入ってくるような。ラストなので次のことを考えなくて良いので、最後は疲れ切らせるくらいのつもりで仕掛けますね。

ーー  アンコールの最後の曲(#24 Ran-D - Zombie (Gammer Flip))とかはまさに最後の盛り上げ!って感じにふさわしい曲でしたね。

YOUTH Zombieは外国人のお客さんも歌うし、お客さんのテンションが上がってる時は盛り上がるイメージありますね。

ーー ではあと少しでインタビュー終了となりますが、改めてこうしてプレイリストを振り返ってみて感じたことはありますか?

YOUTH そうですね、やっぱり今回の自分のセットは納得してない所もあって、もっと攻めたかったし、ジャンルはあまり変えずにグルーブで踊らせる瞬間も作りたかったですね。でも最後までお客さんが前で盛り上がってくれたのでそこは満足しています。

ーー 勉強になりました。本日はありがとうございました!!

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以上になります。
葛藤はあったようですが、「キャメロットを選んで遊びに来てくれたお客さんを絶対に最後まで楽しませてやる!!」みたいな店DJとしての指名を全うしているYOUTHさんの姿がカッコいいなと思いました。
是非あなたもYOUTHさんのプレイを見にキャメロットに行ってみてはいかがでしょうか?

あっ あとインタビューの途中にも記載しましたが、海外アーティストを招いて開催するYOUTHさん主催のイベント『キャメニング』が8月19日(土)にCAMELOTで開催されます。激アツなラインナップになってるので、是非遊びに行ってみてください。

Spotify、SoundCloudでYOUTHさんのオリジナル楽曲などが聴けるのでこちらも是非チェックしてください!!


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