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ジョン・レノン 生誕82周年

2022年10月9日、世紀のカリスマ、ジョン・レノンの82回目の誕生日を迎えました。

ビートルズのメンバーとしても活動し、数々の名曲を世に残したジョン。
そんな一人の偉大なミュージシャンの人生を、彼の曲とともに振り返っていきます。





Mother

ジョンは、イギリスの港町・リバプールに生まれました。
しかし、父は船乗りで家にいることはほとんど無く、母のジュリアも別の男性と同棲していたことから、ジョンは母方のミミ伯母さんに育てられることになりました。
しかし、父は間もなく家出し、母もたまに会いに来る程度しか交流がありませんでした。

しかし、1958年、母のジュリアが交通事故で命を落としてしまいます。
ジョンはこれにひどくショックを受け、一生ジョンに影響を与えることになりました

ジョンは、母についていくつかの楽曲で書いていて、この『Mother』の他に、ビートルズ時代の『Julia』や、ソロ・アルバムに収録されている『My Mummy's Dead』などがあります。


Strawberry Fields Forever

全体的にサイケデリックな雰囲気が漂うこの曲。実は、ジョン少年が友だちとよく遊んでいたという、ストロベリー・フィールドがテーマになっているんです。
元々は救世軍の孤児院として使われていた場所だったのですが、現在では一般公開されています。

また、現在はビートルズファンの聖地にもなっており、毎年多くのファンが訪れているそうです。


Hello Little Girl

これは、ジョンが1957年ごろに初めて作った曲なんです。
ジョン青年はエルビス・プレスリーやバディ・ホリーといったミュージシャンに憧れていて、いつしか作曲を試みるようになりました。そして作ったのがこの曲。後に、ビートルズではないアーティストに提供されています。

この頃ジョンは、バンド「クオリーメン」を結成し、同年にポール・マッカートニーとも出会いました。
この出会いがジョンの人生を大きく変えたのは、みなさんもご存じの通りです。


Help!

1962年にビートルズとしてデビューし、人気が急上昇していくなかで、ジョンをとりまく環境もどんどん変わってきました。その中で書かれたのが、この超人気曲 『Help!』でした。

ジョンによれば、歌詞は、当時の彼の心をそのまま表しているそうです。
この曲はアップテンポですが、これをスローテンポで、それもピアノや管楽器などで演奏すると、少し深刻な感じに聞こえると思います。


In My Life

『Help!』の少し後に書かれた楽曲です。
歌詞では自分の人生を振り返っていて、初期の段階のメモにはストロベリー・フィールドやペニー・レインも登場していたそう。
大まかに言えば、前半では思い出などを振り返り、後半では愛を語っています(本当はもっと深い内容なので、是非歌詞を調べてみてください!)。
24~5歳でもうそんな曲を書くというのは、ジョンでないとできない業ですよね。


All You Need Is Love

ビートルズ時代のジョンを代表する曲のひとつです。

ビートルズでは、発表された全曲を通して見られる大まかなテーマが「愛」となっていて、初期も末期も愛に関する歌を数多く発表しています。
その中でも、特に「愛」にスポットライトを当てたのがこの曲なんです。

この曲が作られた経緯を紹介します。

世界中で同じテレビ番組を同時中継する、「アワ・ワールド」という企画が行われることになり、イギリスからはビートルズなどが代表で出演することになっていました。そのために新曲を書かなければならなくなり、ジョンはこの曲を書き上げました。

つまり、ジョンはこの名曲を「仕事」で書いたんです!
ものすごい才能ですよね。

また、この曲には見どころ(聴きどころ?)がたくさんあります。
フランス国歌で始まるイントロや、4拍子と3拍子を行き来する変拍子、他にも、未だに解釈が議論されている難解な歌詞に、終盤に演奏される(歌われる)『グリーンスリーブス』や『Yesterday』、『She Loves You』などがあります。


Give Peace A Chance

1966年の11月にオノ・ヨーコと出会つて交際を始め、その後、ビートルズとしての活動にもあまり熱が入らなくなってきたジョンは、ヨーコと意気投合して平和を呼びかける運動を積極的に行なっていくようになります。

そこで、まだビートルズとしての活動が続いていた1969年に、2人の共同シングル第一弾として『Give Peace A Chance』がリリースされました。
この曲には単純明快な平和へのメッセージが込められていて、現在でも世界中で歌い継がれ、愛され続けています。

また、ポールのお気に入りの曲の一つでもあるそうです。


How Do You Sleep?

1970年、ついにビートルズは解散し、ジョンとポールの間には深い溝ができていました。そんな中で、ジョンはポールの『Too Many People』を自分への批判だと捉え(ポール自身は否定していますが)、この『How Do You Sleep?』で返しました。

この曲ではいやというほどポールの悪口が歌われていて、ビートルズファンの中にはどうしても避けてしまうという人も多いでしょう。


Imagine

『How Do You Sleep?』と同じアルバムに収録された、ジョンの曲の中でもおそらく一番の知名度を誇る名曲、『Imagine』。
歌詞に目を向けると、平和への切実な願いが繰り返し歌われています。

ちなみに、最近オノ・ヨーコさんが共同作曲者としてクレジットされるようになり、少し話題になっていました。

この曲は誰でも知っていると言っても過言ではないと思います。オリンピックの開会式や閉会式でも、毎回のように流れますよね。
この世界情勢もあり、今また改めて聴き直したい曲の一つだと思います。


Starting Over

1975年の10月9日(!)に、息子・ショーンが生まれ、ジョンは専業主夫宣言をして音楽活動を休止しました。

そして、1980年、ショーンも成長し、自身も再開したいと感じるようになったため、アルバム「Double Fantasy」で音楽活動を再開。
その1曲目が、この『[Just Like] Starting Over』でした。


Free As A Bird

活動を再開した矢先、ジョンを、そして世界を悲劇が襲います。
なんと、1980年12月8日、ジョンが殺人事件の被害者になってしまったのです。ジョンにとっての40代は、たったの61日で終わってしまうことになりました。

ポールやジョージはジョンを追悼する曲を発表し、各界からもジョンを悼む声がたくさん挙がりました。


そして、ジョンの衝撃的な死から14年、ビートルズの新プロジェクト、Anthologyが始まります。
ここで、ポール、ジョージ、リンゴの3人はジョンの未発表曲を残りのビートルで完成させ、発表しようと考えました。ヨーコからジョンのデモテープを受け取り、その中から2曲にアレンジを加えて1995年に新曲としてリリースしました。

その2曲は、『Free As A Bird』と『Real Love』。
ビートルズとして25年ぶりの新曲となりました。



ジョンがこの世を去ってからも、「ジョンの魂」は生き続けています。
ポールやヨーコ、息子のジュリアンやショーンが今でもジョンのことを後世に伝える役割を果たしてくれていますが、ジョンを直接知る人物が減り続けているのも事実です。彼のことを後の世代に伝えていくためには、彼の残した楽曲を聴き続けて、風化させないことが重要なのではないでしょうか。

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