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大阪編:清水@難波・千日前

酒好きなら誰しもが休みの日、皆が働いている昼間っから呑むのが最高の贅沢であり、至福の時を求めてしまう訳だが、酒を呑まない人達にとっては理解不能な、むしろ軽蔑視されてしまうに違いない。

旅先で朝、目的地に着いた時には昼までそれは待てない。
他人から非難されようが朝っぱらから呑みたいのだ。

だが、新幹線の中で缶ビールは絶対にやらない。
例えば到着して何処かレストランや普通の飲食店にでも行けば生ビールを頂くことは出来るがその土地のその地元の人達に親しまれている店で一杯やりたいのだ。
朝からやっている立ち飲みや居酒屋はそうそうないが、大阪へ行った時には必ず寄りたい店が難波・千日前にある。

なんば花月を目指して街を歩くと、「あずま食堂」やある芸人が頼んで有名になった肉吸いのある「千とせ」もいいが、絶対に外せないのが「お食事処 清水」だ 。

東京の下町大衆食堂のような赴きはなく、むしろ蕎麦のような外観。

清潔のある店内には四人卓、二人卓のテーブルが並んでおり、朝から一人客が酒と肴で一杯やっている。ご老人の方もいれば、夜勤明け・もしくは朝の勤務を終えた男性や女性、大阪らしいやや強面なお兄さんもいる。

店には白衣上着姿やエプロン姿のおばちゃんが何人かいて奥厨房から今まさに出来上がったばかりの魚の煮付けやフライなどをアルマイトのお盆で運び、入り口右手前にある巨大ガラスケースに陳列してゆく。

初めて此処に入った時、ガラスケースにある50種はあるであろう美味しそうな惣菜の数々に感動した。
そして、この中から自分で好きな惣菜を選ぶのが楽しくて仕方がない。だが欲張りで優柔不断な性格の持ち主ならガラスケースの前から離れられないだろう。

まずは席にリュックを置き瓶ビール500を頼んで、さぁーて何にしよう!

まず大阪に来たのだから、きずし250と。。
ガラスケースの上部壁に掛かっている白地で書かれた黒短冊メニューの値段と相談しながら選んでゆく。
鱧400もいいな。いや、刺身盛合せ600。これだけでもいいな。
ここはビールとポテサラ200とイワシの天ぷら300も間違えないし、キュウリの酢の物250と菊菜の白和え250も堪らない。
おから250は絶対だな。いやどれも安いし、美味そうだが、こだわりを持って順序良く、バランス良く選んで行きたい。

まずはさっぱりと魚・刺身系で行きたい。
悩みに悩んだのが、
きずし250
鱧の酢味噌400
漬物盛合せ150

きずし(シメサバ)、鱧は大阪を代表する酒の肴。頼んだ漬物は箸休めになるが最後に頼むごはん用でもある。

待ちに待った冷たいキリンラガーは言うまでもなく最高で、また大阪に着いたと一番感じる瞬間でもあった。

ビールが終わると次は日本酒250を燗で注文。
さて、次はと。。楽しい~!
煮物系は絶対だなっ。小芋煮付け300、すき焼き400もいいな~。
大好きなおから250は決まりだ。
結局、おから250とメヌケ鯛の煮付けに落ち着いた。
煮物系など元々温かいお惣菜はおばちゃんに言えば温めてくれるのが気が利いていて嬉しい。
大体、おばちゃんから言ってくるからさすが大阪、食にはうるさい。

朝酒のせいかいい感じにほろ酔いである。

〆のごはんタイムへ突入。ごはんは小150中200大250と選べるからいい。
酒呑みには小でちょうど良い。
生卵50と赤だし100を頼んでパーフェクト。
卵がけご飯を一気にかき込んだ。
お腹の中も100%だ(笑)。

隣の頼んだウインナーにマヨネーズをかけたあれがメチャ美味そう!
我慢して、お茶をグッと飲み干した。
最初におばちゃんが持って来てくれるお茶の入ったヤカンは嬉しい飲み放題だ。
あー美味かった。感動である。

ここはご飯に好きなお惣菜、酒と好きなお惣菜、またラーメンやうどん、どんぶり物もあるからあらゆる客の欲望を満たしてくれる。
山田花子はここの中華そばが大好きだそうだ。

清水は創業昭和22年、元々寿司屋だった店を二代目がうどん・惣菜を加え食堂にし、大阪劇場の閉鎖に伴い周りの店が無くなっていくなか、清水は更にお惣菜メニューを増やし、そしてお客も増やしていったそうだ。

その理由は清水に行けばわかるでしょう!

「ありがとうございます~おおきに!」

こちらこそ「おおきに!」

お腹いっぱいで

眠い。。。

■いつかの大阪、夏の記録
■居酒屋ロマンティクス 2011年9月8日のblogより

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