なぜこんなにもまっすぐな木に育つのですか?

画像1 ぐりとぐらの作者中川李枝子さんの著書『子どもはみんな問題児』に「喜びを共有することは高度な社会性なのだそうです。」とあります。たくさんの職人が山に入っていた頃は、高く売れたことや新たな技術が習得できたことや、時には隣の山主さんに「枝打ちして欲しいとおたくの山が言っていたよ」など情報を言葉で共有していました。そのような環境で育てられたというストーリーは想像しにくいと思います。
画像2 真っ直ぐなスギやヒノキを見つけたら、手入れをされている木だと感じてもらえると嬉しいです。 枝がない幹が伸びていて、綺麗な丸太になっていたら、その木を褒めてあげてください。 「いい子だねぇ」と。
画像3 育林が途中になっていて施業を待っている木が増えています。苗を植える準備をした人たち、苗を植えた人たち、下草を刈った人たち、枝打ちをした人たち、間伐をした人たちがいたはずです。手入れをした後の木は喜んでいます。是非、所有林に足を運んでいただきたいです。行くたびに新たな事に気づかれると思います。できれば蔦が巻いていたら切ってあげてください。経験を積まないと気付かないことは宝探しのような感覚です。木の国の民なら大丈夫、必ず気付きます。
画像4 昔、ネパールやインドネシアなどからきた若者に間伐体験をしてもらった時、「自分達の国も積雪があります。なぜこんなにもまっすぐな木に育つのですか?」「自分たちの国から日本に木材が輸出していたので、日本には木がないと思っていましたがこんなにも立派な木があるなんて知りませんでした」と感想をいただきました。ヨキで枝を打つおじさんの回想より