ニート・イズ・ジャスティス

 あー、『五分間SF』で。極端にワークシェアリングの進みまくった世界の話を読んだ。そこではネジを締めたり緩めたりするのにもいちいち専門の技術者を確保せねばならず、さらに時計回りネジと反時計回りネジがあるので、ネジを締める緩めるだけで四つもの業種が連携しなくてはならないのである。万事そんな調子であるから、まぁ子供でもできるような簡単なしごとが一日かけても終わらないなんてザラである。いかんですね。ワークシェアリングなんてロクなものではない。そこまでして雇用を確保しようという発想がまずよろしくない。できるわけないではないか。これから機械にどんどん仕事は取られてゆき、人間でしかできない仕事などほんの一握りしかなくなるというのに雇用の確保など不可能であろう。とっとと機械に全部やらせてベーシックインカムでも実現させるべきである。ここで無理に人間の雇用を確保しようとすると、非常にまずい事態になる。まず企業はもちろん機械に全てまかせて、素晴らしいクオリティの商品を大量生産できる能力を維持し続けたとしよう。給料だの福利厚生だの求めてくる人間なんか使う企業は生き残れませんよ。すると市場に出回った商品に金を出してゲットできる購買力を持った人間がいなくなるのである。

 時間切れ。

(だってみんな解雇されてお給料が貰えないのだから、購買力なんかあるわけがない。そうなると経済は即崩壊である。それは強烈な変化圧であり、ベーシックインカムで金をバラ撒き続ける以外に方策はない。それがいいのだ。人類はみなニートになるべきである。なのに強引な雇用の確保なんかしたら社会が総ニート化の流れにならないではないか)

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