見出し画像

#53_【イベント】対州馬展はじまりました

先日、対州馬(たいしゅうば)の普及活動をしている対馬市島おこし協働隊の吉原知子さんを紹介しましたが、彼女が仕掛け人である「対州馬展」が、8月11日(金)から9月18日(月)まで、対馬博物館で行われます。

「対州馬」は、日本在来8馬種のひとつに数えられるものの、現在は約50頭しかいないということで、「対州馬」のことを広く知ってもらおうと企画されました。

【開催主旨です(^^ )。】

入場無料だし、対州馬ってじいやんの家で飼っていたみたいだけど、いまは軽トラやトラクターがあるからいなくなったって話だろうだから、大したものないでしょ?ほかに何があるの?と思われそうですが、
博物館のギャラリーと講義室には、むかし使われていた馬具(使い込まれているところがいいらしいです(^^))の展示だけでなく、DNA解析の結果をもとに対馬に入ってきた馬のルーツが解説されていたり、7世紀くらいから対馬には馬がいたらしいという話から現代に至るまでの人とウマとの歴史を紐解かれていたりしています。
「ウマ」というキーワードだけで、ここまで話が広げられるのか!?という感じの内容です。
そのようなわけで、見逃したらきっと損をするに違いない内容かと思います。

【子どもが興味を持ちそうなものということで馬糞。】
※博物館で展示しても問題ないように処理が施されています。
【サラブレッドとの大きさの比較(手前が対州馬)】
【ウマの遺伝や毛色についての解説】
【7世紀には対馬にウマがいたという解説】
【競馬用の鞍と馬鍬と犂】
【鐙(あぶみ)など】
【手綱付きの轡(くつわ)】
【専門家に見せても初見で答えが出なかったという尻懸の覆(しりかけのおおい)飾り。】

そして、博物館の平常展展示室(※)には、対馬歴史研究センターが所蔵している宗家の馬具も展示されています。
(※)こちらは、平常展の観覧券が必要(つまり有料)です。

【かなりド派手な泥障(あおり)】
【エイの皮を張り象牙で文様を作り漆を塗った鞍。小西行長の娘マリアが、宗義智に嫁いできたとき持ってきたと伝えられています。】
【宗家の家紋が入った馬具】

尖った内容でありながら、様々な分野にタッチポイントがある展示で、舞鶴市にある「赤れんが博物館」(建物が名前の由来ではなく、展示テーマが「レンガ」の博物館)以来の、知的興奮を味わいました(^_^)b。

会期中は、8月26日(土)(※)と9月17日(日)に乗馬体験も行われます。
(※)26日は対州馬シンポジウム参加者限定。

【櫓門を眺めながら乗馬できます。】
【対州馬が乗ってきたトラック】

櫓門と対州馬、風情が感じられて良いですねぇ~。
しかも、ホンモノの馬という、博物館と相容れないものがいるというのが、さらに良いです。

余談ですが、現在対馬市役所がある場所は、江戸時代厩(うまや)があった場所だそうです。せっかくですから、いまから市役所を潰してウマを飼うとか・・・(゚∇゚;)☆\(-_-;)。

【国分と桟原に厩があったことが、江戸時代の地図に記されています。】

吉原さんは、対州馬展について、さらっと「私のアクティブラーニングの集大成」と話していましたが、いままで灯台、古墳、仏像、廃墟など様々なマニアの対応をした経験を踏まえると、彼らと同じようなニオイを感じますf^_^;)。
自分の興味の対象に当てはまると感じるやいなや、突き進むエネルギーと情熱がとにかくスゴいです、一方で、私のような素人にも、嬉々として分かりやすく説明してくれるところも、感心します(マニアの方々は、日頃以心伝心が通じない環境にいるからなのでしょうか、お話が達者な方が割と多い気がします)。

8月26日(土)には、対馬市交流センターで「対州馬シンポジウム」が予定されています。中央競馬における最多勝記録を保持する岡部幸雄元JRA騎手らが参加するパネルディスカッションがあり、さらにディープなウマのお話が聞けると思います。
ウマに興味がある方、そしてマニアの世界に足を踏み入れてみたい方、ぜひ足をお運びくださいo(^-^)。

【内容は、さらにアップデートされていくそうです。】

それにしても、マニアの方々の生態がますます気になりだしてきた今日この頃・・・f^_^;)。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?