見出し画像

#195_【観光ガイド】とっさの対応力

少し前の話になりますが、大分からお越しいただいたお客様から、観光ガイドのお礼のメールと、特産品のかぼすを頂戴しました。

とても実が大きく、果汁もジューシーで、晩酌のソーダ割りを引き立ててもらっています。

【搾ります。】
【搾りたての生果汁は、香りものどごしも格別です。】

そのお客様は、もともとシーカヤックと漁業体験をするために対馬旅行を計画したものの、強風と高波で中止となり、何かできることはないかと前日にご依頼がありました。
そんな背景も含めてのことだったと思いますが、むしろお礼を言わなければならないのは私のほうで、色々考える機会をいただきました。

今回は、そこで考えていたことを書き綴っていきたいと思います。


対馬における観光コンテンツの課題

対馬の観光コンテンツの課題として、「種類」と「受注の仕方」について挙げられます。
具体的にはこのような感じです。

コンテンツの種類

対馬で注目度が高いコンテンツで言いますと、史跡や景勝地めぐり、シーカヤックやトレッキングといったアウトドアがありますが、悪天候になりますと、できることが限られてしまい、することがないという事態に直面します。

昨年対馬博物館が開館し、多少状況が改善されましたが、特にアウトドアがお目当てで来島された方に対して満足度を埋め合わせるには、まだまだ知恵を絞り出さねばならない状況です。

受注の仕方

よく体験予約サイトの担当者などから、受注を伸ばすには「リクエスト予約ではなく、即時予約にしてください」「締切はできるだけ直前にしてください」と言われます。

一方で、多くの事業者は、観光以外の仕事もしていますので、むやみに対応できるという返事ができず、確認が必要になってきます。

このワンクッションが、お客様からすると面倒で敬遠される原因となるわけですが、地域の実情を知っていると、市場が専業では成り立たない規模であったり、人手不足が深刻化していたりで、難しい課題に感じます。

言い訳がましく聞こえるかもしれませんが、対馬の方々は様々なナリワイを組み合わせて暮らしており、それによってユニークな視野を持ち合わせているところが魅力ではないかとも思いますので、ご容赦いただけるとありがたいです。

ビーコンつしまが取りうるポジション

今回ご依頼をいただいたお客様については、農林漁業体験民泊を除きすべて予定が吹っ飛んでしまったので、お客様と「○○はどうですか」「いや、ちょっと違います」「う~ん」とあれこれお話しました。
しかし、すぐには結論が出せなかったため、いったんご宿泊先に移動していただき、その間あちこちに問い合わせや根回しをしました。

結果、民泊のお母さんが釣りをできるようにしてくだっさり、SUPなら風裏になる場所で遊べそうなことが分かったりで、どうにかある程度かたちにすることができました。

【銀杏の宿のお母さん(左)とお客様の記念撮影です。】
【銀杏の宿さんのある日の夕食です。】
【あそうベイパークでのSUPです。】
【メガSUPもあります。】

ひとえに、銀杏の宿さんとあそうベイパークSUPさんのおかげで、私はただ都合を付けてもらいご紹介しただけなのですが、ガイドを頼むのは仰々しいが、気軽に現地の観光相談ができるツテはあると便利、ということかもしれないと感じました。

振り返り

実は、最初このご依頼があった際、別の仕事と重なっていたため、いい加減な対応をしてはいけないと断ることも考えました。

しかし、こういう仕事こそ受けるべきだという感性がどういうわけか働き、気付いたらお受けする返事をしていました。

「迷ったらキツいほうを選べ」と言われることもありますが、今回のご依頼のおかげで、提案内容やスピードなどとっさの対応力がまだまだ足りていないことを痛感した一方、新たなニーズの発見につながりましたし、対馬の方々の助け合いや対応力を改めて実感しました。

そして、私自身においては、お客様から気軽に話せる相手になれるよう、もっと精進したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?