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【140字の日記】

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日々の情感の徒然書きです。
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#小説

竹と同じ背丈になったたけのこが脱皮しはじめる頃、すがれた竹の葉が五月の嵐にあおられて、いっせいにふぶき、横に流れながら、あかねの群れのように空を舞いうずめる日があります。今日がその日でした。
ついついベランダでぼーっとして、つぎの大風を待っていました。いくらでもぼーっと待てます。

ビワをとってきました。台所でボウルにあけたら、アリとかちっいゃいクモまでけっこうたくさんついてきていました。どうやら、生態系までいっしょに持ってかえってきてしまったみたいです。明日になったらどっかへ行ってしまってるんでしょうけど、別天地でくわわる生態系が居心地よいことを祈ります。

今日もしとしと雨が降っています。ときおり強い風が吹いてくると、竹藪がざわつきます。そしてときならぬ、ばらばらばらばら……っ、という音に耳が驚きます。ああ、葉先にはどれだけの水滴が宿っていたのだろう、と脳が感じます。耳も脳も、こうやってしずかに、あたりの情報を収集するのが好きです。

最近noteをあまり読みません。今日は涼しいのでベランダで、とるにたらないミニゲームをやっています。風に合わせて揺れる竹藪、その立てる音は、触覚や嗅覚までも動員して、情報量は膨大なはずなのに、脳みそをパンクさせることはありません。しかし、記憶として、確実に、脳に蓄積されています。

昨日漢方薬を飲み忘れたせいで、朝からからだが重く、起き上がれません。脳みそも半分ねむっているので、何もできません。うつゆえに薬がないとなかば死んだようになる現実に直面するたびに、じつはこれはまやかしの命なのではないか、ほんとのところわたしはゾンビなのかもしれない、とぞっとします。

義父宅は裏の藪でたけのこを掘る、という究極の産直が可能です。が、実態は、たけのこを放置していると、地下茎が伸びてきて庭が竹藪になり、床下からたけのこが!という危機と隣り合わせ。だから、たけのこを収穫することで、義父は家を竹から守ってきました。春が来るたびに、数十年もの間、ずっと。

不調で長文がかけなくなっていました。ひさしぶりにふと長くかけたら、ひさしいあいだ聴くのがしんどくなっていた交響曲が聴きたくなりました。しょぼかった晩ごはんも、おかず多めで出来ました。ということは、この三者はバラバラの事象ではなく、ひとつにつながっているのでしょう。脳の不思議です。

4月の初めでしたか、折角子どもが進級したのにアンケートサイトでは子どもの学年を問うてくれない、と苦衷を漏らしておりましたが、おかげさまでその後、機会にめぐまれ、いくたびか「中学2年生」とポチることができました。にもかかわらず、先程、「お子様の学年は?」「中学1年生」ポチっ……あ!

見通しの悪いちいさな交差点に徐行で進入したら、白バイが壁際にぺったりはりついていた。めっちゃ申しわけなさそうに忍んでいた。ていうか、申し訳なさそうな白バイを見たのは初めてだ。「市民の皆さん、罠です。ごめんなさい」とでもいいたげな悄然とした姿に、警官にならなくてよかった、と思った。

お知らせメールが何百もたまっていて、地道に削除した。ちょっとしたルーティンが重くなり、できなくなる、それが何よりの不調の証拠なのに、いつもいつも、メールを整理できるようになってからやっと気がつく。不調を不調と認知できない、それもまた不調の証拠だけど、気がつくのはいつも過ぎてから。

本日、義父の家庭菜園の菜っ葉、ぜんぶ収穫し終わりました!子どもが「手伝うのいや〜」とかゆうので、「そう……明日になったらもっと青虫がねぇ……( ̄ー ̄)ニヤリ」と圧をかけると「キャーッ!今日やる!」って。でも、たしかに、今日の幼虫は昨日よりデカかった。1日伸ばしたら私もヤバかった。

春なので当たり前なのですが、義父の家庭菜園、今日も順調に菜っ葉に黄色い花が咲いています。だから今日も悉皆摘み取っておひたしにします。葉っぱもどんどん硬くなってきているので急いで食べてあげないといけないけど、晩御飯に食べるだけ取る、というのがやっぱりちょうどいい。冷蔵庫いらずです。

今宵は朧月夜。けど、義父の家庭菜園の菜っ葉は、すこしでもつぼみがほころんでいたら片っぱしから摘み取って、おひたしにして食べてしまった。だから、黄色い菜の花畑は腹の中に。菜畑には、つぼみと、つぼみの無くなった茎だけが青々と並んでいる。明日になればまた花咲くだろうけど、当然、食べる。

子どもがズル休みしまして《140字の日記+ 48》

マラソンの筋肉痛、ざあざあ降りの雨、そんな朝にかぎって親子で寝坊して、もう、お昼は食堂でと小銭をわたされたって。で、子どもは制服を着たまま「休む」と布団にもぐりこみました。さて、学校にどう電話するかかんがえて、「自転車が右と左に分解して壊れた……」って、そんな理由で欠席はムリ!   #140文字小説 #エッセイ #ライフスタイル #140字 #140文字 #小説 #日記 #育児 #子育て #中学生 #ずる休み #ズル休み #進学校 #######   《140字の日記