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今すぐにでも


"お疲れ様ー
今日は暑いねー?
いつもなのか?日中外に余り出ないからか
解らないけど日差し強い気がする

今日は仕事前に社員研修で
○○○○○○ビルに18時に行かなきゃで
余り寝ずに今、向かってます
眠たい

基本アクティブじゃないし
行きたいとこ無い奴だからね
行きたい願望は
春=花見
夏=祭り+花火
秋=紅葉
冬=初詣
以外は基本的に行きたい所ないです”


なら。
もう。
「15日に会う意味は?」と
訊けばいい、と思った


思ったんだけれども
私はそれを訊いてはいない

めんどくさっ、とは思っている

”毎日会いたい
俺の休み、ぜんぶbeちゃんに合わせる
一緒に暮らす妄想してる"

ひと月前の君は
こんなことを
毎日・毎秒言っていた

表現がストレートで
表裏一体の若い君を
私は懸命に
愛そうと思っていた


思っていた、

思う

今はその
自分の気持ちさえもが
遠過ぎてよくは見えない


Sは重度の
【多重人格】と
【摂食障害】を患っている

彼の中には
数人のSが存在していて、
その幾人かのキャラクターは
出たり入ったりを繰り返し
疲れを知らない


疲れてしまうのは、
それらの多重の人格の各々に付き合い
翻弄される私の方だ


人格障害といえば。


7年前の人は【ボーダー 】ー人格性脅迫障害ー
だったし

4年前の彼は【セックス依存症】で

2年前の恋人は【鬱病】だった


私が選ぶ男はみな
心を病み
それに抗うことをせずーできずー
それに巻き取られながら
生き辛さの中を
ーそれはとても生き辛そうにー
生きている男ばかりだった


S君
「君もまた?」と私は
彼の摂食障害を知った時にも
その後
多重人格障害を知った時にも
思ったけれども

そこには
意外な驚きは一切無かった



ただ
あ、やっぱり、、と
寂寥に似た、
諦めに似た、
少しの覚悟にも似た
そのような、ピリッとした感覚が
心を過っただけのこと。

放るのは難しい。
けれども
放らなきゃ、と思う私も
背中合わせに在る


私はもう
彼らのような男たちにはもう
太刀打ちできないし
太刀打ちしたく無い


返り血を浴び
創を受け
痛みを感じるのはおそらく
私だけなことを私はもう
知り過ぎてしまっている



もっとsimpleな
ありきたりな
ありふれた
ふつうの恋を

ただそれだけの恋を
静かに。
そっと。
大切にしながら
生きたいと願う


タイニーYu君は
「逢いたいな、
月末まで遠いよね
どこかで逢えませんか」
と言う

ーゆっくり会える予定のー
月末を待たずに
月の半ばで
少しの時間でも会おう、と話す


恋とは元来
何かに憑かれるように
相手を想い
相手に近づき
大切に育み
大切に守るものだと
私は信じて疑わない

それは
男も女もそうであり
変わりは無い

ただ、そうとは言え。
恋は。



頭で考えながらするのでは無いので
私は自分の恋心さえもを
放っているのだけれども


どこにいる
私の人は



【ここにいるよ】
とどうか
【ここにいるじゃ無いか】
【どこを見ている】
【なぜ気づかない】
と、
どうか。


言ってほしい
今すぐにでも



その愛おしい声が聴こえたなら
私は何もかもを投げ打ち
その場所へー


すぐにでも
私はその場所へ導かれて近づき
そしてもう
そこからもう
決して
どこへもゆかないだろう

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