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生態系に配慮したワクワクする街作り

つくば市議会議員選挙に挑戦中の『ふじきじゅん』です。

実際に立候補してからというもの、街の様々な課題について気づきを得ました。その一つ一つが重要なテーマではあるのですが、私個人のキャパシティにも限界があり、すべてのテーマを全力で深めることができていないと感じています。

一方で、誰に頼まれなくてもいろいろ考えてしまう、自分が心から真剣に取り組みたいテーマがあります。

その一つが『生態系に配慮したまちづくり』です。

そもそも、多様で豊かな生態系がどれほど私たちの生活に利益をもたらすかは、十分に理解されていないように感じています。

多様な生態系を育むといったテーマを代表する環境問題は、単なる「地球に良いことをしよう」という意識高い系の話ではありません。

むしろ、環境が破壊されることで貧富の差が広がり、生活が苦しくなるし、それらが積み重なって分断が生まれます。

とはいっても、人間は目の前の問題を優先しがちです。そしてこれは当然ですよね。みんな今を生きるのに必死だからです。

でも先送りすると、もっとひどいことが起こるというのは、環境であり、生態系の問題なんです。

昆虫がいなければ農業生産コストは跳ね上がる

「蜂がいなくなると大変だ。」そんな話を聞いたことがある人も多いと思います。

実際、蜂を始めとした受粉を手伝う昆虫の経済価値というのは非常に大きく、日本における野生の送粉者が生み出す価値は3,300億円と試算されています。

当然、そうした昆虫がいなくなれば人工受粉などで対応する必要がありますが、この人工授粉は相当負荷が高い作業ですし、今後の働き手不足の深刻化を考えると、人工受粉にかかるコストはより大きくなることが想像できます。

生態系維持は、意識高い系の人だけの問題ではなく、私たちの経済の問題でもあるんです。

ビオトープから学ぶ専門家の深い愛と知識

最近の私の興味の対象のひとつが湿地帯ビオトープです。

湿地帯ビオトープは単に水生植物や生物を育てて楽しむだけのものでなく、その地域本来の生態系をミニチュアのように再現した空間を作り出す試みであり、自分たちの生活圏に広がる様々な生物の営みを知る学びの機会だと思っています。

そして、この世界の沼にはまり込んだ先駆者たちが、手招きしながら道案内をしてくれます。

私の寝る前の癒やしのYouTubeチャンネル

そして、私の住む街つくば市には、水草や昆虫の研究をしている方々はもちろん、土壌の研究者、気候変動に対応すべくスーパーフードの遺伝子・育種の研究者など、様々な専門家がいます。

そうした研究者の方々と話していると、いつもワクワク、キラキラしてご自身の興味を語ってくれ、そしてその知見と愛は、一般人の及ぶものではありません。

街として残念だなと思うのは、こうした専門家の愛に行政組織が十分つながれてないなという点です。

目の前の課題に追われ、つながりを失う行政

生態系の配慮に限った話ではありませんが、行政は目の前の課題にリソースを多く割いており、長期的な視点が必要なテーマほど後回しになります。

もちろんこれは、リソース不足であり、余白の不足が原因です。

と同時に、こういう状況が恒常化して、無自覚・無関心になってしまっているのでは?と心配をしています。

多様な分野の多様な知見にこんなにアクセスしやすい街は、日本でも相当珍しいはずなのに、その街の魅力を活かしきれていないとしたら、残念でなりません。

興味とワクワクさえあれば、ナントカナル

当事者の本音を探れば「人間のことで精一杯で、虫や草のことなんて考えてられないよ」という声は、至る所から聞こえてきそうです。

でも、公園の造りをちょっと変える、池の造りをちょっと変える、河川流域の草木管理をちょっと変えるだけで、劇的に生態系を豊かにするアイディアを専門家の方々は持っているはずなのです。

必要なのは、興味コミュニケーション
そして一緒によい未来を作ろうとするワクワクです。

そう、無自覚と無関心が敵なのです。

行政と研究者がもっとつながってほしいですし、つなげていきたいなと思います。