スマホ依存を軽減してくれたアナログ時計
私が小さい頃は、置き時計が家の至る所にあった。
小学生になった時、気に入った目覚まし時計を買ってもらって、嬉しい気持ちになったことを、ぼんやりと覚えていたりする。
とくに可愛いわけでもない、デジタル目覚まし時計だったけれど、自分専用の時計というだけで、とても嬉しかった。
そんな時代が過ぎ、スマホが普及してきてからは、時計を全く見なくなっていた。もう、時計は必要ないと、買うことはないだろうと思っていた。
ところが、ここ数年で「時計、欲しいかも?」と思うようになってきたのだ。
理由のひとつは、スマホと距離を置きたい気持ちが出てきたこと。
スマホをついつい触ってしまい、時間がす〜っと消えていくような感覚に、「このままだと、まずいな」と感じることが増えた。
対策として、スマホの使用時間の制限をかけてみたりしたけれど、無意識のうちに制限を解除して使っていたり… 私には全然効果がなかった。
その後も色々と調べていると、どうやらスマホと物理的距離をとるのがいいらしい。
スマホが近くにあることを認識しているだけで、頭の片隅にスマホの存在がチラつき、気になってしまうとのこと。
ということで、何かに集中したいときや寝る前は、物理的に距離を置くべく、できるだけ別の部屋に置くようにした。
すると、作業中に時間を確認するものがなくて、困ることが増えた。「時計、欲しいな。」と思い始めたひとつのきっかけだった。
大きな理由はもう一つあった。
それは、素敵だなと思うインテリアやお部屋に、時計が飾られているということ。
デザイン性の高い時計は、オブジェのような存在感で、その場の雰囲気をグッと上げてくれる。
例えば、生活感の出がちな本棚や食器棚の一角や、テーブルの上。何気ないところに、ひとつポンっと置いてあるだけで、可愛いなと思わせてくれる。
お部屋を素敵にしたい、けれど何を飾っていいか分からない。という方にも、実用性を兼ねている「時計」を選ぶことは、ハードルが低くておすすめだと思う。
そんな経緯で、我が家の新入りとなった時計は、北欧デンマークの建築家・デザイナー、ARNE JACOBSEN(アルネ・ヤコブセン)のテーブルクロック。
モダンなデザインでありながら、かわいいらしいフォルムと赤いアクセントがキュート。
実は、欲しいなあ〜とぼやいていたことを同僚たちが覚えていてくれて、退職の記念に送ってくれた。(買おうと思っていたので、本当に嬉しかった…!)
数十年ぶりに、マイ時計をゲットした私は、スマホを別室に置いて、本と時計を持ってソファーで過ごしたり、寝室で過ごしたり。
時計のおかげで、スマホのダラ見で自己嫌悪する時間が減り、良いおうち時間が保たれている。
自分に必要なものを選ぶときの「ものさし」。それは、「居心地」と「見心地」を叶えられたときにあるように思う。
時計は、本当にやりたいことに集中できる時間を増やすことができて「居心地」を良くしてくれたし、見るだけで気分が上がる「見心地」も満たすことができている。
自分に必要なものかどうか迷ったときは、この2つの要素を思い出してみよう。
そして、もし私のものさしに共感してくれる方がいたら、ぜひ時計をおすすめしたい。
時計、いいですよ。って、話したい。
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