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Beが書いたもんどす

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天理教に関してBeが思うことを書いた記事です。批判的なものが多いので、アンチ天理教と思われがちですが、「ホンマかいな?」と首を傾げたくなる「教理もどき」に辟易としている私は、ただ…
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#二代真柱

『生命(いのち)の進化』は現代の『泥海古記』である

著者との妙な縁から『生命(いのち)の進化』をかついで行商に出たり、あるいはTwitterのネタにしたりしておりますが、今日は「元の理」と、その元になった「泥海古記」について触れてみます。 まず「元の理」が『天理教教典』の第3章に収められた経緯について簡単に記します。 教祖は明治14年(1881)頃から、特に熱心に信仰する人々(高弟の方々)に「こふきを作れ」と仰しゃられ、明治15年から明治20年に現身をお隠しになるまで、折に触れて人間と世界の創造説話である「元始まりの話(こふ

二代真柱の実証主義を超えて

■東京帝国大学宗教学の実証主義 中山正善(ナカヤマショウゼン) 明治38年(1905年)4月23日ー昭和42年(1967年)11月14日 言わずと知れた天理教の二代真柱です。 Wikipediaでは と記述されています。まさに今日の天理教教学の体系を作り上げたのは一にかかって二代真柱の功績であると、誰しもが認めるところでしょう。 Wikipediaにもあるように、二代真柱は東京帝国大学文学部宗教学宗教史学科(※以後「東大」と記す)において姉崎正治博士[註1]の薫陶を受け

二代真柱-敬して乗り越えるべき父-『生命の進化』を読め!

いきなりで恐縮だが、秋治・shin氏による『生命(いのち)の進化』がもたらしたムーヴメントの代表的なものが、Twitterのスペースでの「輪読会」だと思う。驚くことに常時200人~400人を超えるリスナーがいるようだ。 「輪読会」はこの本に感銘を受けた熱心な女性信仰者が、たった2人で自発的に始めたものであるが、天理教に関連する書籍がこうした「輪読会」や「勉強会」という動きに繋がった例を終ぞ聞いたことがない。 この本が多くの天理教を信仰する人々に大きな影響を与えたことの証左に他

中山みきー老いて傷つきやすく脆い身体ー

渡辺優博士 東京大学人文社会系研究科・宗教学宗教史学 准教授 昨年の春、彼の論文『教祖の身体-中山みき考』(2015年)を読み深い感銘を受けた。 実は渡辺優氏は僕にとっての「アイドル」である。 なにせ論文が面白いのなんの。掘り下げる対象の選び方にも、凡百には及ぶべくもないセンスを感じている。ワクワクさせてくれる論文の書き手というのは、いそうでいないものである。 この論文以来、すっかりファンになってしまった僕は、親しみを込めて彼を「優ちゃん」と呼んでる。無論一度も会ったことはな