FX取引におけるはらみ足の重要性と効果的な分析

FX取引では、相場の動きを正確に把握し、適切なタイミングでエントリーすることが勝利への鍵となります。その中でも、ローソク足のパターンは取引の成功に大きな影響を及ぼします。特に、はらみ足と呼ばれる2本のローソク足の組み合わせは、相場の転換を示唆する重要なサインとして知られています。


本記事では、はらみ足の定義や特徴、そしてそれを活用したトレード手法について、詳しく解説していきます。はらみ足の見極め方から、他のローソク足パターンとの比較、さらには具体的なトレード事例まで、FX取引で勝つためのノウハウを余すことなく紹介します。初心者の方から、熟練トレーダーまで、ぜひ最後まで読み進めていただきたいと思います。

はらみ足とは何か

はらみ足は、2本のローソク足から成るパターンで、相場の転換を示唆する重要なサインの1つです。その特徴は以下の通りです。

はらみ足の定義

はらみ足とは、1本目のローソク足の高値と安値の範囲に、2本目のローソク足の全体が収まっている状態を指します。また、2本目のローソク足の始値が1本目の実体部分を超えていないことも、はらみ足の条件となります。

はらみ足のパターン

はらみ足には大きく分けて2つのパターンが存在します。

  1. 1本目が陽線で2本目が陰線の「陰のはらみ足」

  2. 1本目が陰線で2本目が陽線の「陽のはらみ足」

このように、1本目と2本目のローソク足の色が異なる組み合わせがはらみ足の典型的な形となります。

はらみ足の特徴

はらみ足が出現する場面は、相場の勢いが一時的に弱まっている局面です。値動きが小さくなり、買いと売りが拮抗している状態を示しています。そのため、はらみ足はトレンド転換の前兆として捉えることができます。

特に、大きな陽線や陰線の後に現れたはらみ足は注目に値します。これまでの強い上昇や下落の勢いが失われ、相場が一服する可能性が高いからです。

ただし、はらみ足だけでは相場の転換を確定させるものではありません。むしろ、その後の動きを見守る必要があります。はらみ足に続く3本目以降のローソク足の動きや、他のテクニカル指標などを併せて分析することが重要です。

はらみ足とインサイドバーの違い

はらみ足は、FX市場では「インサイドバー」とも呼ばれています。インサイドバーは、バーチャート上で前の足の高値と安値の範囲に収まる2本目のバーのことを指します。

はらみ足とインサイドバーは、基本的な定義は同じです。ただし、ローソク足とバーチャートでは、ヒゲ部分の扱いに違いがあります。

ローソク足分析では、ヒゲの長さや位置関係が重要な意味を持ちます。一方、バーチャートではヒゲに関する情報がないため、単純に2本目のバーが前の足の高値と安値の範囲に収まっているかどうかが判断の基準となります。

この違いから、はらみ足とインサイドバーでは微妙な差異が生じる可能性があります。しかし、FX取引の現場では、両者をほぼ同一のものとして扱うことが一般的です。

はらみ足の活用法

はらみ足は、相場の転換点を示唆するサインとして活用できます。具体的な活用法は以下の通りです。

天井圏・底値圏での活用

はらみ足は、相場の高値圏や安値圏で出現した場合に、特に注目に値します。

例えば、上昇相場の高値圏では、大きな陽線の後にはらみ足が出現すると、上昇の勢いが失われ、相場が下落に転じる可能性が高まります。一方、下落相場の底値圏では、大きな陰線の後にはらみ足が現れると、下落の勢いが弱まり、反発の兆しが見られる可能性があります。

このように、はらみ足は相場の転換点を示唆するサインとして活用できるのです。

レンジ相場での活用

はらみ足は、レンジ相場においても有効活用できます。

レンジ相場では、上下の動きが小さくなり、買いと売りが拮抗する局面が続きます。そのような場面ではらみ足が出現すると、相場の勢いが弱まっていることを示しています。

この後、上方または下方にブレイクした場合、はらみ足はトレンド継続のサインとして機能します。ブレイクした方向にエントリーすることで、新たな相場の流れを掴むことができるのです。

ただし、はらみ足のブレイクにはダマシが潜んでいることにも注意が必要です。焦らずに、しっかりとチャートの動きを見極めることが重要です。

はらみ足の活用ポイント

はらみ足を活用するうえで、以下の点に留意しましょう。

  • 天井圏や底値圏で出現したはらみ足に注目する

  • 1本目の大陽線や大陰線の後のはらみ足に着目する

  • はらみ足に続く3本目以降のローソク足の動きも確認する

  • 他のテクニカル指標とも組み合わせて判断する

  • ダマシには十分に注意を払う

これらのポイントを意識しながら、はらみ足を活用することで、適切なタイミングでのエントリーが可能になるでしょう。

はらみ足を活用したエントリー手法

はらみ足を活用したトレード手法には、以下のようなものがあります。

天井圏・底値圏でのエントリー

相場の高値圏や安値圏ではらみ足が出現した場合、トレンド転換の可能性が高まります。

例えば、上昇相場の高値圏ではらみ足が現れたら、2本目のローソク足の安値をブレイクしたタイミングで売りエントリーします。一方、下落相場の底値圏でのはらみ足なら、2本目の高値をブレイクした時点で買いエントリーするのがよいでしょう。

ただし、はらみ足だけでなく、移動平均線の状況やサポート/レジスタンスラインの反応なども併せて確認することが重要です。これらの指標が転換を示唆している場合に、はらみ足のサインを活用するのが賢明です。

レンジ相場でのエントリー

レンジ相場の中でもみ合いが続く局面では、はらみ足が出現することがあります。このような場合、はらみ足の1本目の高値や安値をブレイクした方向にエントリーするのが有効です。

ただし、ブレイクした後すぐにはトレンドが確立しないことにも留意が必要です。ダマシに巻き込まれないよう、しっかりとチャートの動きを見極めながら、適切なタイミングでエントリーすることが重要です。

また、はらみ足に続く包み足が出現した場合は、より確実なトレンド転換の可能性が高まります。そうした場合は、包み足の2本目の終値をブレイクした方向でエントリーするのがおすすめです。

はらみ足とその他のローソク足パターン

はらみ足以外にも、FX取引で活用できる様々なローソク足パターンが存在します。ここでは、代表的なものをいくつか紹介しましょう。

包み足(アウトサイドバー)

包み足は、はらみ足とは逆のパターンです。1本目のローソク足の高値と安値の範囲を、2本目の足が包み込む形となります。

包み足は、はらみ足よりも確実なトレンド転換を示唆するサインとして知られています。特に、相場の天井圏や底値圏で出現した包み足は注目に値します。

明けの明星・宵の明星

これらは、前日のローソク足と現在のローソク足の間に「窓」が開いた状態を指します。

明けの明星は下落相場の底値圏で出現し、その後の上昇を示唆します。一方、宵の明星は上昇相場の天井圏で現れ、下落への転換を示唆します。

赤三兵・黒三兵

赤三兵は3本連続の陽線、黒三兵は3本連続の陰線を指します。これらは、相場の強弱を示すサインとして活用できます。

特に、赤三兵は上昇相場の継続を、黒三兵は下落相場の継続を示唆します。ただし、3本目のヒゲの状況にも注意が必要です。

はらみ足を活用したトレード事例

ここでは、はらみ足を活用したトレード事例を紹介しましょう。

事例1: 底値圏でのはらみ足

下図は、ドル/円の日足チャートです。大きな陰線の後に、はらみ足が出現しています。

この時点では、相場の下落が一服し、反発の兆しが見られます。2本目のローソク足の高値をブレイクした場合、買いエントリーのチャンスと考えられます。

ただし、その後も様子を見守る必要があります。はらみ足に続く3本目以降のローソク足の動きや、移動平均線の状況などを確認し、総合的に判断することが重要です。

事例2: 天井圏でのはらみ足

上図は、ユーロ/ドルの日足チャートです。大きな陽線の後に、はらみ足が出現しています。

この時点では、上昇相場の勢いが弱まり、相場が下落に転じる可能性が高まります。2本目のローソク足の安値をブレイクした場合、売りエントリーのタイミングと考えられます。

ただし、はらみ足だけでなく、サポート/レジスタンスラインの反応なども確認しながら、総合的に判断することが重要です。

まとめ

FX取引において、はらみ足は相場の転換点を示唆する重要なサインの1つです。はらみ足は、相場の勢いが一時的に弱まっている局面で出現し、その後の動きを予測する手がかりとなります。

はらみ足を活用するうえで、以下のポイントを意識しましょう。

  • 天井圏や底値圏でのはらみ足に注目する

  • 1本目の大きな陽線/陰線の後のはらみ足に着目する

  • はらみ足に続く3本目以降の動きも確認する

  • 他のテクニカル指標と組み合わせて判断する

  • ダマシには十分に注意を払う

はらみ足を的確に見極め、適切なタイミングでエントリーすることで、FX取引の勝率を大きく高められるはずです。本記事で紹介したノウハウを活かし、はらみ足を上手く活用していきましょう。

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