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<後編>BranCo!過去グランプリ作品について決勝審査員に聞いてみた!#2

こんにちは!BranCo!学生スタッフの丸山・田中です。
前半に引き続き、BranCo!2022グランプリ作品「いちごコンクリート」の『FREEMA㎥』について、決勝審査を担当された、博報堂ブランド・イノベーションデザインの宮澤さんにインタビューしてきた様子をお届けします!
後半では、企画を考えるコツやBranCo!への想いについて、より詳しく宮澤さんにお聞きしていきます!

「いちごコンクリート」『FREEMA㎥』のスライドはこちらから全てご覧いただけます。(note内の画像はすべて、「いちごコンクリート」のプレゼンスライドより引用しています。)

今回インタビューにご協力いただいた宮澤さん


BranCo!審査員流”チームワークのすすめ”

ー煮詰まったときやスランプに陥ったとき、宮澤さんはどう対処されているんですか?

やっぱり別のことをします。煮詰まるというのは、その領域のことは考えていても、その周辺の領域にまで思いがいかなくなって、立ち行かなくなってしまうことだと思うので。時間があれば旅行に行くとか、そんな時間もなければ近所を散歩してみたり、テレビを見たり、うまいものを食べに行ったり。それだけでも違う意味の違う思考が上がってきて、それがインプットになるので、そうやって別のことをして、同じモードにならないようにしています。それこそ、インド系の学校の中には休み時間がないところもあると聞いたことがあります。

ーえ〜!!初めて聞きました(笑)

その学校には休み時間がなくて、算数の授業の後に音楽の授業があって、その後体育をやって国語をやって…。異なる脳の使い方をすることが一番の休憩であるという考え方らしいです。これ、すごい仕組みだなと思っていて。論理的に考えて疲れたら、感性的なものでぼーっとするとか、手を動かして疲れたら、食事で嗅覚を生かしてみるとか。違うモードで頭を使うことで、新しい刺激やインプットを得られるのだと思います。

ー今年もオンライン上でミーティングをするチームが多いと思うのですが、直接会えない中でもチームでうまくやっていくためには、どうしたらいいでしょう?

ベースとなる人間関係をちゃんと作ることですね。例えば、オンラインで打ち合わせする前にリアルで飲み会を開くとか。実はそういった一見無駄に見えるコミュニケーションがとても大事だと思います。

あとは、意見が違うという前提でやっていくことです。よく「合意」と「同意」を混同してしまう人がいるけど、みんな違うから、もちろん同じ意見にはならない。そんな時に「『同意』はできないけど『合意』はできる」というポーズが取れるかどうか。「ちがう意見を言ってもいいけど、最後はちゃんとまとめようね」みたいな確認を、何度かしていくことが必要だと思います。

ー「同意と合意」ってすごく分かりやすいですね。グループディスカッションなどの機会がある就活生にも、ぜひ聞いてほしい内容だと思いました。


既存の枠組みを超えて、「正解より別解」を楽しもう!

ー現在、BranCo!の一次審査のエントリーを迷っている人もいると思います。何だか、ハードルが高く感じちゃう人もいるんじゃないかと…

一次審査から決勝にかけて、プレゼンの内容を変えるチームは多いですよ。場合によって原型を留めてないチームもあります(笑)一次審査で出したものを踏襲しなくてはいけないというルールはないので、プレ審査の書類は気軽に出していただければと思います。エントリーを迷っている方も、まずはぜひ、挑戦してみてください。
(※プレ審査は書類選考、一次審査は動画・資料による選考を行っております。)

ーでは、全国から参加してくれる学生たちに、期待していることがあれば教えてください。

美大生だったら美大生、理系学生だったら理系学生、1年生なら1年生でしかできないものなど、色々なタイプの「その人にしかできないもの」があると思うので、それを出してもらいたいです。

こういったコンテストをやると、みんな無意識に正解を求めてしまって、「どうやったら通過できますか?」とか、「インプットはどういうふうにしないといけませんか?」といった質問がすごく来ます。でも、僕らの期待を上回るような、壁を壊してもらうようなアイデアが出てくることが僕らとしては嬉しいし、楽しみにしています。

ーなるほど。まさに博報堂の「正解より別解」の考えに基づいているのかなと感じました。

素晴らしいまとめですね(笑)

博報堂の企業メッセージ

ー最後に、BranCo!2023の開催に際しての想いを、ここで伝えてください!

現代社会って、見えない壁や規制にかなり縛られていると思うんです。「試験ってこうしなきゃいけない」とか「調査ってこうしなきゃいけない」とか。それがあまりに厳しすぎると、幸せじゃない世界が待ち受けてるんじゃないかなって。

一方、「ブランドを作るという行為」は面白い行為ですし、色々なところで応用できる思考のパターンだと思っています。このパターンを身につけることで、思考が柔軟になったり、自由になったりするかもしれない。

なので、BranCo!を通じて、皆さんの思考の癖や枠組みがちょっとでも壊れ、それが広がっていくことで、皆さん自身にとってはもちろん、社会にとって良い影響があることを願っています

とにかくチャレンジしてもらって、こういう仕事って面白いなということを体験してもらえると、開催する側としてすごく嬉しいです。ぜひ皆さんのご参加をお待ちしております。

ー私も、学生ならではの型にはまらないアイデアをすごく楽しみにしています。本日はありがとうございました。


〜編集後記〜
正解に縛られるのではなく、自分らしく考えられる”幸せ”を感じました。BranCo!2023がもっと楽しみになりました!(丸山)

「インドの時間割」のように、新たな気付きは海の向こうにあったりもするんですね。ここにインプットの面白さを感じました!
みなさんのアイデアを楽しみにしています!(田中)



宮澤 正憲
博報堂ブランド・イノベーションデザイン 代表東京大学文学部心理学科卒業。株式会社博報堂に入社後、多様な業種の企画立案業務に従事。2001年に米国ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院(MBA)卒業後、ブランド及びイノベーションの企画・コンサルティングを行う次世代型専門組織「博報堂ブランド・イノベーションデザイン」を立ち上げ、経営戦略、新規事業開発、商品開発、空間開発、組織人材開発、地域活性、社会課題解決など多彩なビジネス領域において実務コンサルテーションを行っている。株式会社博報堂コンサルティング、及び 株式会社SEEDATA非常勤取締役。主な著書に『東大教養学部「考える力」の教室』『「応援したくなる企業」の時代』など多数。東京大学教養学部教養教育高度化機構 特任教授。

BranCo!2023は11/8(火)までエントリーを受け付けています。
(エントリーにはチーム登録・プレ審査書類提出が必要となります。)
皆様のご参加、お待ちしております!!
詳細は、こちらからぜひご確認ください!
HP:http://branco.h-branddesign.com/
Twitter:https://twitter.com/branco_info

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