空に消えた

5年ぶりくらいにバンドでスタジオに入りました。
別にライブが目標とか、今後オリジナル曲を作るとかでなく、本当にただ気が合う人たちで遊ぶために何曲かコピーして遊んだ時間です。

久しぶりに引っ張り出した機材、セットアップし直した楽器、衰えすぎてありえないくらい時間がかかった耳コピ。
スタジオに入る前はこんな状態でバンドメンバーに申し訳ないと思っていましたが、幸か不幸か他のメンバーも同じような状態でした。
お互い苦笑いしながら手探りで曲の構成や出音を確認し合い、演奏の質を高めていく作業。合間合間の雑談が楽しくて、お互いの近況を話したり最近行ったライブの感想を伝えたり。言葉と音を重ねるごとにお互いの距離感を取り戻し、少しずつバンドのグルーヴのようなものを取り戻していきました。
何もかもが久しぶりすぎて、あまりにも充実しすぎていて、あっという間に時間が経って今日が終わろうとしています。

学生の頃は今より多少真剣に取り組んでいて、自分はできる限り完璧な状態に仕上げ、他のメンバーに少しでも不完全な部分があると、それを細かく指摘しては改善しろととやかく言ったものです。同じ様に私も言われました。
きっと当時の方が幾分かストイックで、演奏技術やバンドとしてのクオリティは高かったと思います。

今日はそこを求めなくても自分達なりの楽しさを見つけられた気がします。
普段はそんな「丸くなったな、お前も大人になったんだよ」みたいな教訓は糞食らえと思っています。言うほどストイックではありませんでしたし、そんなストイックを追求できていたなら、有名になっているかどうかは置いといて、もう少し違う形で音楽やれてたと思いますし。
ただ今日は5年というブランクを踏み越えられた自分に納得したいと思います。そんな気楽な1日があってもいいか、みたいな。やっぱり今自分ができる事に納得ができたから、丸くなったのかなあ。ひとまず今日は今日の気持ちを噛み締めます。


本日も最後までお読みくださりありがとうございました。