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ビットコインはドル安を好感し続伸、イーサリアムは続伸ながらもやや上値が重いビットコイン・デイリーレポート2024.9.25(2024. 9.24)

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市況概況(ビットコイン)
 24日のビットコインは続伸。BTCUSDは日本時間帯では前日終盤の流れを引き継ぐなか利益確定の売りに押され62,750ドル付近まで軟化した。ただ、日本時間午後に出揃った23日の米国のスポットビットコイン上場投資信託(ETF)のトータルキャッシュフローが3営業日連続で流入となったことや中国人民銀行が新たに金融緩和策と不動産支援策を発表したことを受け、徐々に買いが優勢となり上昇に転じた。尚、23日のUSスポットビットコインETFのトータルキャッシュフローはプラス455万ドルとなり、流入額はやや低調だったものの、流入は3営業日連続となった。

※23日のUSスポットビットコインETFのトータルキャッシュフローはプラス455万ドル。流入は3営業日連続。

 米国時間帯ではコンファレンス・ボード(CB)が発表した9月の米消費者信頼感指数が前月から大幅に低下したことを受け、米経済の減速懸念が強まるなか再び下落する場面も見られたが、米国の追加利下げ観測を背景としたドル安を好感した買いが優勢となり、終盤には64,615ドル付近まで上昇した。また、米株式市場が中国の景気刺激策を好感し主要3指数が揃って上昇し、金融市場に楽観的なムードが広がったことも支援要因になった。尚、CBが発表した9月の米消費者信頼感指数は98.7となり、前月の105.6から大幅に低下し、市場予想の104.0を下回った。また、低下幅は2021年8月以来最大となった。これを受け米10年債利回りが低下し、ドルの下落幅が拡大した。シカゴマーカンタイル取引所(CME)が30日物FF金利先物から算出する金利見通し(FedWatch )では、11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で50bpの利下げが実施される確率は56.1%まで上昇した。前日の確率は53%だった。

※日本時間9月25日AM6:00現在のドミナンスは57.600%。

 24日のBTCJPYは続伸。日本時間帯序盤は901万円付近まで軟化する場面も見られるなど、伸び悩む展開となったが、その後はBTCUSDの上昇や外国為替市場での円安を支援要因に欧州時間帯序盤には924万円まで上昇した。この日、日銀の植田総裁は大阪での講演で「8月以降の為替円高で輸入物価上昇に伴う物価上振れリスクは相応に減少している」とし、「政策判断に当たって、内外の市場動向やその背後にある海外経済の状況を丁寧に確認していく時間的な余裕はある」との認識を改めて示したことで、ドル円は日本時間の午後に144.69円付近まで上昇した。ただ、その後は円安が一服したことやBTCUSDの下落を受け902万円付近まで下落した。米国時間帯では米株式市場の上昇やドル安を受け再び買いが優勢となり、日中の高値を上抜き926万円付近まで上昇した。一方で、ドル安を受け円が上昇しており、BTCUSDに比べ終盤の上昇は鈍い動きとなっている。

 24日のイーサリアムは小幅続伸。ETHUSDは日本時間帯序盤は軟調に推移した。前日終盤の流れを引き継ぎ利益確定の売りが優勢となり2615ドル付近まで下落した。その後はビットコインの上昇を受けて2670ドル付近まで上昇したものの、日本時間午後に出揃った米国のスポットイーサリアムETFの23日のキャッシュフローが3営業日ぶりに流出となったことや前日の高値に届かなかったことで再び売りが優勢となり、米国時間帯には日中の安値を割り込み2595ドル付近まで下落した。ただ、米国時間終盤は米株式市場の上昇や外国為替市場でのドル安が支援要因となり、一時は2675ドル付近まで上昇するなど前日比プラス圏を回復した。尚、23日のUSスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはマイナス7920万ドル。また、Grayscale のETHEのキャッシュフローはマイナス8055万ドルとなり、3営業日ぶりの流出となった。

※23日のUSスポットイーサリアムETFのトータルキャッシュフローはマイナス7920万ドル。流入は2営業日連続で途切れた。
※転換型のGrayscale のETHEのキャッシュフローはマイナス8055万ドル。
※日本時間9月25日AM6:00現在のドミナンスは14.494%。

 24日のETHJPYはほぼ変わらず。ETHUSDにほぼ連動する動きとなったが、米国時間帯終盤の上昇時には外国為替市場でドル円が円高に振れたことで上値を圧迫した。現在は前日ほぼ同水準の380,250円付近で取引されている。

(当レポートのBTC、ETHなど1時間足のチャートは全て日本時間で表記しています)

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