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女子バスケでもワンハンドを!

バスケットボールにおけるシュートとして、日本女子はボースハンド(両手)によるシュートが長年定番となっていました。
しかし世界におけるボースハンドシュートはほぼ日本のみで、一般的な常識として性別関係なくワンハンドが常識です。(両手で打つという概念自体がありません)
WNBA(女子版NBA)3ポイントコンテストの動画からも見て取れるでしょう。

ここをワンハンドのきっかけとして、カリーに3ポイント勝負を挑まれたペイジュ・ブーカーズ選手のようなシュートを打てるようにがんばりましょう!

ペイジュ・ブーカーズ

はじめに

基本的にこの記事で説明することは、実際にコートで教えながらボールを使いながら習得していくことを念頭に、軽い備忘録的に予習または復習用として作った記事です。
今読んだからと言って全部覚えておかなければいけないことはありませんし、文字では理解しにくいポイントもあります。
実際には一緒にシュートトレーニングしながら覚えていきましょう!

また、大前提として得点においては「自分にとっていつもの練習と同じ形で入ればOK」なので、今まで通りの両手打ちやフォーム、ある動作を否定したり、逆に何かにこだわる必要はありません。


①ボール保持のカタチ

ボールをキャッチし保持するとき(パワーポジションを取る)に
・上下で挟んだ状態で腰で保持する
を意識しましょう
これは、ボール保持状態から
・パス
・シュート(ディップ)
・ドリブル
これらの動作にすばやく移るためです。
DFとの距離がある場合はそこまで必要ではありません。    

ボール保持の例

保持しているときにボールを挟み込むように持っていると、次の動作を行う際に1テンポ余分に必要になるので、上下で保持しましょう。


②ディップする

ディップ=ひたす、という意味ですがシュート前の準備動作になります。
以前はディップするとシュートまでの時間が長くなるなどの理由で、ディップするのはダメ!という人もいましたが、現代バスケットボールにおいてはシュート前に脱力するための不可欠な動作で、NBA選手においてはディップした場合の方がシュート成功確率は上がっています。
また、これを省くと飛距離が落ちる場合が多くなります。
そのほかのメリットとしては従来のセット→シュートという2モーションを、ディップ~シュートという1モーションにすることでクイックにシュートができるようになります。
カリーの3ポイントを見るとその速さがわかるでしょう。

カリーのディップ

③左手はそえるだけ、じゃなくなってきた

ワンハンドシュートを教わる場合によく言われるのが、
・ゴールと正対する
・脇を絞めて
・肘90度、手首90度
・左手は添えるだけ
などなど、これらは間違いではありません。
特に距離の近いシュートやフリースロー、高さで勝る場合のジャンプショットなどでは適していて、極論を言えば2ポイントのみだった時代の教えと言われています。
3ポイント主流の現代バスケットボールでは、もうちょっと効率よく、再現性を高く、沢山ゴールできるように考えてみよう!と変わってきました。

そうしてできたのが、このような考え方です。
・ディップすることで脱力して力みを消し、リズムを作り再現性を高くする
・シュートラインは体の中心ではなく利き手側にあり、45度斜めのスタンスによって足の筋力を効率よく使って楽に飛距離を出す
・45度スタンスをする際に、脇を絞めることに注力しすぎると方向性に影響がでる(真っすぐ飛ばせないなど)のでほどほどに
・肘手首の角度よりも、どこでリリースするか、バックスピンを出すことが大事
・左手は最終的には添えるだけになるけれど、リリース直前までボールを安定させるためサポートとして使う
・低身長、低筋力でもクイックかつロングレンジなシュートスキルを獲得する


④スィープアンドスウェイ

従来の考え方では、まっすぐジャンプしてまっすぐ降りてくるに動きが基本でした。これはゴール下などでは特によく使う動作です。
しかしロングシュートも打つ場合は飛距離とコントロールの両立、特にスウィープアンドスウェイが不可欠です。
スウィープとはお掃除のほうきを掃く様子で、ジャンプした足が前側に出ていくように見えます。
着地はジャンプしたところより前になります。
この動きに関しては実際にやりながら体得するべきなので、説明としては上記のみにしておきます。

Sweep&sway

⑤フォロースルー

以前はきっちりリングに向かって真っすぐ!と言われた気もしますが、フォロースルーは体の外側に向かうプレーヤーが多いです。
ショット時の体の向きから、体の正面ではなく斜め横に打ち出し、ボールが離れた後は体が開いているので外側に流れるのが自然です。
最初は意識して体の外へフォロースルーして止める、という練習をして自然にできるようになりましょう。これができていないと方向が狂う場合が多いです。

カリーのフォロースルー

あとがき

以上が軽い説明を交えたワンハンドシュートの体得イメージです。
あくまで文字での説明なので、一緒に実践しながら、自分で練習しながら覚える技術ということを忘れないでくださいね。


男子顔負けのスキル。全米で有名なZ世代の女子選手達

バスケットボール専門誌「SLAM」の表紙を
高校生として初めて単独で飾ったペイジュ・ブーカーズ選手


コービーの教えを受け全米No1女子プレーヤーともいわれるヴァン・リス選手


カリーの妹とも言われるキャメロン・ブリンク選手

この記事を読まれた方で、「?」と思うことや間違っているのではないかと思うこともあると思います。
実際に筆者が教えることを前提とした記事ですが、ワンハンド自体を1つのスキルとして教え、利用するしないは選手や保護者に決めてもらう前提でいますので、両手打ちがダメ!という類のものではありません。
これから始める子供たち、もっとスキルを獲得したい現役選手、ちょっとチャレンジしてみたいエンジョイ派、そんな人たちの興味のきっかけになってもらえればと思います。

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