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歯医者に行ったらメンクリよりメンクリだった話

恥ずかしながら、数年前から歯医者難民となっていました。

理由は幼い頃から行きつけだった歯医者がいつに間にか廃業し、行く当てがなくなったことがきっかけでした。歯医者選びって中々難しいですよね、雰囲気とか先生とか技術とか。

今はネットなどで評判や雰囲気を察することが出来ますがそれもまた信じれるような信じられないような、うーん定期健診。と思いながら数年間放置、そんな私にもとうとう決断の時が訪れました。

親知らずの出現です。

幸い、左上と右下の親知らずはまっすぐ生え、ブラッシングを余念なく行っていたことで普通の歯として機能していたのですがどうやら左下の様子がおかしい、どう考えてもおかしい、ってか日に日に痛いってか腫れとる、ついに歯磨きですら辛い、てか口くさくね?痛いし辛いしなにより成人女性としてこれはやばい、緊急事態だ、ととにかく地元の歯医者を調べまくったのですがどうにもこうにも意味が分からん、そう、webページには都合の良い事しか書き並べられていないので難民がさまようのは当たり前なのです。うわーんネット社会の闇。

というわけで両親がかかっている(過去に私も数回かかったとがある)家から歩いて5分の歯医者に電話をして駆け込みました。緊急事態です!と。

快く予約を受け入れてくださった受付の方に感謝をしながら予約日の朝から色々あってメンタル大崩壊、もう歯なんてどうでもいい私なんて歯ごと腐ってしまえとボッコボコのメンタルで歯医者に向かったのですが(とにかく歯が痛かったもんで)結果、非常に救われました。歯医者はもはやメンタルクリニックなのかもしれません。

私が親知らずの不調だと思っていたものは実は親知らずの1本手前、親知らずはなんとその歯に向かって45度で生えていました。(レントゲン見て爆笑した)憎らしいことにピッカピカの親知らずが45度でその歯に向かって激突しそこが炎症を起こし対局する上の歯にすら悪影響を及ぼしていたという恨めしい真実。この歯は虫歯にしてほしくなかったなあ、とぼやく先生を横目にわたしはレントゲンを憎たらしい気持ちで見つめていました。

お陰様で歯茎にも炎症が起きている始末、数年歯医者に行っていなかったことにより複数の虫歯も発見、右上の親知らずもへんてこな状態、ボロッボロやんけ。自己嫌悪だわ。とりあえず痛い順に治療しよう、という先生の提案に乗り、やば左奥歯の治療からスターティン。←

レントゲンで歯の根っこが2本に見えた左奥歯、膿っぽいものが見えたのでそれを除去することから開始、私がとにかく痛いのは嫌だと喚いたためありったけの麻酔をぶっさして治療開始。(エナメル質を削った際に先生の頭を殴る勢いで右腕をあげたのでそうなりました)なんと電流を使うとの事。え、電流?とおののく私を横目に奥歯を削りまくる先生、ここから私の顎の限界が来たため本日のヘッダーのマルコムが目につけているような奴の口バージョンを装着しての治療となりました、拷問かよ。歯の根っこに何やら細い金属棒のようなものをぶっさして電流を流し膿をどうこうすうるとのこと。もうよくわからん勝手にやってくれ。こっちはもう麻酔のせいで痛くもかゆくもないんじゃと大きな気持ち。

電流を流す前にまず口をゆすいでくれ、何故なら炎症個所から血が出まくっている、とのことで私も気色悪かったのでうがいをしたところ左側の口の神経が死んでいたので左口から全部水が出ました。水というかもうシャイニングのエレベーターから吹き出す血のごとく真っ赤に染まった水がダバア。恥ずかしくて死ぬとおもいましたがあるあるらしく先生は爆笑しながらティッシュを渡してくれました。まじで恥ずかしくて死んだ。助手さんも爆笑していたので本当に歯医者の器具を全部使って穴でも掘って隠れたい気分になりました。人間、生きてるだけで恥をまき散らして生きているわ、と悲観的になりながらも電流治療開始。

わたしの口が小さい×先生の手がでかい、という最悪のカップリングの元金属棒を根っこに差し出したところ問題発生、なんと歯の根っこが3本。私の奥歯は屋久杉ですか?と泣きたい気持ちにもなりましたが歯の根っこがしっかりしていることはいいことだふんふん、と半泣きになりながらも口を開ける事数十分。先生も細かったりえげつない角度になっている根っこにギャンギャン文句を言いながらもなんとかすべての根っこに電流を流すことに成功。そこからしばらく流れ出る血を落ち着かせる+他の患者さんの治療の為に歯医者さんによくある丸っこい綿を噛み締めながら放置され、結果私は爆睡しました。先生大爆笑、「昨日の眠剤抜けてなくってェ」という身も蓋もない理由で乗り切りました。アホや。

血だらけの綿を出して歯茎を確認する先生。

「まって、炎症収まってる」

どうやら腫れていた歯茎はたまった血液による仕業だったらしく、私が爆睡している間に炎症が収まったというミラクル。やるじゃん。というわけで無事炎症も治まり、膿もなかったという事で問題の歯の周辺をクリーニングしてひとまずは歯をふさぐことに。

先生「綿入れるよ」

わたし「え、私の歯そんなぬいぐるみみたいなことになるんですか」

先生「先生の想像の範囲超えてるから上からセメントで固めるね」

よくわかんないけどええよ、と言い、ひとまずは薬漬けの綿とセメントを詰めてもらい私のラピュタ(屋久杉)の治療第一フェーズは終了しました。1時間強の治療で私の頭の悪さが完全に露呈した時間となりました。痛かったら歯医者が開いてる日なら電話していつでも駆け込んできなさいとの事でいつでも準備はできているぞと大船に乗った気持ちになることが出来ました。今後の治療計画を含め色々お話をしてから再び方口から水を大量に垂れ流し、診察室を追い出されました。(その前に私ボケ過ぎて土足で診察室に上がっていてほんとに消え失せたい気持ちになりました、次から絶対靴脱いで病院入ろうっと)

そんなこんなで歯医者を出るころにはボロボロだったメンタルがびっくりするほど晴れやかな気持ちに、とても救われた気分になりました。先生有難う~!良い歯医者さんに出会うことは人生が開けるなあ、と思った時間でした。歯医者さんが大嫌いな私でしたが大分改善されそうです。今となってはもうお金を払ってどこかしらに通うことは得意分野(語弊がある)なのでこれから毎週、わくわくして歯医者さんに向かう事だろうと思います。

という記事を麻酔が取れないまま口の左側からお茶を垂れ流しながら書きました。歯医者さんはいいぞ。

ご拝読いただきありがとうございました!

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