「教えないスキル」後編

だいぶ時間が経ってしまいました。
佐伯夕利子さん「教えないスキル ビジャレアルに学ぶ7つの人材育成術」を読んで感じたことを本文の内容を交えながら簡潔に書きます。

・「沈黙=考えていない」は間違い
あまり自己主張をしない選手はつい見過ごされがちだがそこに甘えて選手の気持ちを把握しないのは間違い、という指摘。
この場合、コーチは自己主張をしない選手について「何を考えているのかわからない」というよりも「きっと○○だろう」という思い込み、決めつけをしてしまうことが危険です。
「きっと○○だろう」を書き直すと「私は、彼が○○だと思っている」となり、主語が「私=コーチ」であることがわかります。この主語を本人=選手にする活動をしよう、という指摘です。
「きっと○○だろう」は相手の気持ちを決めつける行為もそうですが、仕事において事実確認をせずに進めた結果起こるトラブルの主要因でもあります。
林修さんが、戦の敗因は「情報不足」「慢心」「思い込み」の3つに大別できる、とおっしゃっていましたがまさにこのとおりです。今回のケースは「思い込み」が該当します。

・「既読スルー」の法則▶変えられないことには意識を向けない
「人それぞれ解釈は異なる、それを理解しよう」を表現した言葉です。
既読がついて即レスする人もいれば、数日経っても返事をくれない人もいます。
例えばあなたのメッセージに既読をつけながら数時間経っても返事がこないとき、どんなことを考えますか?
「忙しくてもあとで返すって返事くらいできるよね?」「わたしのことをないがしろにして、なんてやつなの!」「既読にできるってことは暇だろ、どうしてすぐに返事できないんだよ!」などネガティブなことを浮かべてしまうこともあると思いますが、これはすべてあなたが勝手に思い込んでいることなのです。
既読がついても一向に返事がこない場合の対処法は「意識を向けない」しかないのです。不確定なことに意識を向けて苛立っていても相手はそんなこと知りませんし、世界は何も変わりません。
現実を受け入れて、その上で自分に何ができるか?を考えましょう。雨が降ったら「F**K!」と嘆くのではなく冷静に傘を差しましょう。

・「教える」と「学ぶ」
「教える」の主語は指導者、「学ぶ」の主語は選手。
指導者は選手が「学ぶ」ためのひとつの「環境」に過ぎないと自覚し、選手が学べる環境づくりに徹することが育成術の生命線だと著者は説きます。


以上、読んだ中で気になった文章を一部意訳、抜粋させていただきました。
まだまだ載せたい言葉がたくさんあるのですが、気になった方はぜひ読んでみてください!


では。

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