【畏怖】
トンネルを抜けると橋の両側に広大な空間.
異世界にきた感覚
少し怖くなるくらいだった.
1Km程度続く橋の突き当りは
土砂崩れで通行止めだった.
人間は自分しかいない・・・
通行止めから車を反転させてから
車外へでた.
橋の両脇に湖、
それ以上の距離で両端には
空へと急カーブで登り立つ山々
湖面から空までの空間に圧倒された.
体ごと吸い込まれそうで
思わず立ちすくんだ.
橋の中間あたりまで戻れば
左手に見える山岳に
滝があるのが見えた.
このまま車に戻って
トンネルへ戻ってしまおうか
悩んだ.
橋の中間に向かって車を動かした.
その時一台の車がトンネルから出てきた.
滝のあたりで交差.
何故か自然に車を停めたくなった.
滝を見た
遠すぎてよく見えない.
写真をとった.
交差した車がトンネルへ戻っていった.
自然への畏敬の念、
怖さと気持ちよさが交錯した.
まだ寒い.
車は暖かい.
なぜここに来たのかわからない.
なんとなくだ.
晴れた日の、
空から誰かに見られているような・・・
私はまさに生きている
トンネルへ入った.
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