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CL2021横浜BEST16 Day2進出3名【ルカメタザシアン】

※有料部分に「vs【マッドパーティ】」を追記(20/10/11)
※全文無料に変更(23/04/20)


こんにちは、こんばんは、やしろ(@bbd846)と申します。

ポケモンカードはBWの終わりごろから遊んでいて、2020シーズンに念願の世界大会Day1出場権利を得ることができました。普段はししゃも城のみんなと一緒に練習をしています。
今年はDay2権利の獲得と、世界大会に向けた自身のレベルアップのため日々ポケカと向き合っています。

さて、今回は先日行われたチャンピオンズリーグ2021横浜大会ににおいて使用したデッキについて紹介したいと思います。
有料記事になりますが、返金可能に設定してあります。
読み終わった後でこんな記事に280円も価値ねえよ!!!と思ったら返金申請してください。いやしないでください。されると悲しいです。されないように頑張ります。

無料部分では環境考察とデッキ選択の理由、デッキリストについて公開しています。有料部分では各カードの採用・不採用理由、各デッキへの立ち回りについて触れていきます。


今回の使用デッキは【ルカメタザシアン】です。


■戦績

・使用者5名

・Day2進出3名
6勝1敗(1名)
5勝2敗(2名)

・決勝トーナメント進出1名
11勝2敗⇒最終BEST16 ( @omasa9973 )

■環境考察

Tier1
【ムゲンダイナ】
【三神ザシアン】【小ズガ】
Tier2
【ルカメタザシアン】【ピカゼク】
【クワガノン】
Tier3
【セキタンザン】【ピカチュウ】【マッドパーティ】
【レッドパーフェクション】【超ミュウミュウ】
【マルヤクデ】

上段のほうが強い/多いという認識です。

さんざん言われていたことですが、今回のCLには3強と呼ぶにふさわしい環境の核となる3つのデッキタイプが存在します。
【ムゲンダイナ】【三神ザシアン】【小ズガ】です。
デッキの持つパワー、使用率の高さ共にトップクラスで、参加者全体の4割近くはこの3つのデッキを握ると考えました。
特に【ムゲンダイナ】は直前の自主大会で強力なリストが公開されたこともあり、頭一つ抜けている印象でした。

今回の大会で大きく話題に上がった【セキタンザン】については、
①トップシェアと予想される【三神ザシアン】を相手取るのが難しい
②同じく厳しい相手の【ルカメタザシアン】がメンバー内で非常に高く評価されていた
③序盤の要求が高いわりにパワーが低い
ことから評価が高くありませんでした。

■デッキ選択の条件

3強と呼ばれるデッキが存在する中で、自分が使うデッキに求める条件を考えます。
①3強以外のデッキであること
②3強のうち2つに有利・もしくは3強のうち1つに超有利かつ2つに互角であること
③予選13試合を高い勝率で乗り切ることができる安定感・再現性があること

①について
今回の大会は、前述したとおり多くのプレイヤーが3強を握ってくる環境であると考えました。ここで自分も3強を握った場合、ミラーマッチが発生する確率は高いです。ミラーマッチでは構築・プレイはもちろんですが、先攻後攻も大きく勝敗に影響を及ぼします。
また、ほとんどのプレイヤーは練習段階で3強との対戦を多くこなしてくると思われます。相手が自分の使うデッキタイプと戦うことに慣れている状況はあまり好ましくありません(制限時間的な意味で言えば逆かもしれませんが)。3強のうち特定の1つに極端に強くメタを張ったデッキと当たる可能性も低くなく、メタの中心が多くの参加者の中で共通認識となっている今回の環境ではトップメタを握るべきではないと判断しました。

②について
とはいえ、3強と呼ばれるデッキにはメタられようが安定して勝ち越せるパワーがあります。当然対戦相手には多く存在するはずです。となれば、自分が使うデッキは対3強で少なくともアベレージで有利を取っていなければなりません。
【ルカメタザシアン】は【ムゲンダイナ】に明確に有利であり、【三神ザシアン】に対しても互角に戦えます。【小ズガ】に対しては間違いなく不利でしたが、《コーティング鋼エネルギー》の登場でこの相性関係は互角にまで改善しました。

③について
《カラマネロ》や《モスノウ》+水VMAXアタッカー、《リザードン》などの進化ポケモンを複数立てることを前提としたデッキも試しましたが、今回の長い予選を戦い抜けるほどの安定感を持つデッキは組めませんでした。デッキの多くをたねポケモンだけで構成するか、もしくは場持ちの良いVMAX(単体でも戦える性能のもの)を使うことに決めました。

■デッキ内容

便宜上デッキ名を一般的な呼称である【ルカメタザシアン】としましたが、イメージ的には【ザシアンザマゼンタ+ルカメタ】という感じです。【三神ザシアン】のようにいつも《アルセウス&ディアルガ&パルキアGX》を絡めたゲーム展開になるわけではなく、《ルカリオ&メルメタルGX》を使わずに終わる試合も多くあります。


CL横浜使用デッキ

画像1


参考:PJNO使用デッキ

画像2


○採用カード解説

・ザシアンV(3)
サイド2枚クラス最強のアタッカー。今後単体性能でこのカードを超えるVが刷られることはあるのでしょうか…
1ターン目に場に置けているとないとでは展開に天地の差があるため、他のポケモンより多く3枚の採用。PJNOの時からずっと4枚で回していましたが、枠の兼ね合いで泣く泣く削ることになりました。

・ザマゼンタV(2)
あらゆるVMAXデッキに対する強烈なメタカード。素の耐久力も高く、生半可な攻撃では突破されません。
《ザシアンV》とのシナジーが素晴らしく、《ザマゼンタV》を突破できる多くのカードが《ブレイブキャリバー》によって処理されてしまいます。
VMAXを中心とした多くのデッキに《ザマゼンタV》を突破する手段がありますが、同時にその多くが2回それを達成できるほどではありません。2回押し付けるために2枚の採用。

・ルカリオ&メルメタルGX(2)
デッキ名にもなっているカードですが、あくまで補佐役です。《フルメタルウォールGX》のエネ破壊効果は登場当時より変わらず強力で、多くのデッキに対して要求値を上げることができます。
VMAX相手には出さないことの方が多いです。というのも、このカードを出すことで相手が3-2-1や3-2-2というサイドプランを取ることができるようになり、ザマゼンタを1度しか相手にしなくてよくなってしまうためです。
【マッドパーティ】等を除く多くの相手に対して1枚しか使いませんが、相手によっては序盤からGXワザを切る必要があるためサイド落ちを考慮して2枚の採用。

・カプ・レヒレ(1)
鋼デッキはサイドを取るための攻撃に必要なエネルギーが多く、《ズガドーン》のようにテンポよくアタッカーを潰してくるデッキと戦う際にはアタッカーの息切れを起こしやすいです。貴重な1エネアタッカーとして、弱点を消すカードと合わせて【ズガドーン】への勝率を確保するカード。
2枚採用したこともありますが、【ズガドーン】戦以外でほぼ腐ること、その【ズガドーン】戦ですら他のアタッカーで攻められると機能しないことから1枚のみの採用。

・クロバットV(1)
基本的に場には出さないようにします。
終盤、どうしても《ボスの指令》や《リセットスタンプ》を引き込まなければいけない場面が多々あったことから採用しました。
このターンにこの動きをしなければ絶対に負ける、というここぞの勝負時まで温存するカードです(もちろんその「勝負時」が序盤に来ることもあります)。

・ジラーチ(2)
デッキが薄くなりにくいデッキなので、必要札を引き込むために採用。地味に《フルメタルウォールGX》や《鋼鉄のフライパン》の恩恵を受けるので、負け筋を減らすときは忘れないようにしましょう。
《ザシアンV》とともにPJNO時点では序盤にスタートしてほしい札として厚めに採用していましたが、枠の都合上断念。PJNOの時には《ジュジュベ&ハチクマン》の追加効果を使って場を絞るために非Vのポケモンを多めに採用したかったというのもあります。

・クイックボール(4)
たねポケモンのみで構成されたデッキなのですべてのポケモンにアクセスできます。デッキの安定性を上げるため最大枚数の採用。

・ポケモンいれかえ(4)
《ザシアンV》や《ジラーチ》とのシナジー、要所で《フルメタルウォールGX》を確実に決めるために最大枚数の採用。《かるいし》が現役の時には考えられませんでしたがすっかり定番の4詰みカードになりましたね。

・メタルソーサー(4)
《カプ・レヒレ》の項でも説明したように、鋼デッキはワザを打つハードルが高いです。そのハードル下げに役立つカード。攻撃回数は勝敗に直結するためこれまた最大枚数の採用。

・タッグスイッチ(1)
GXワザを打った後の《ルカリオ&メルメタルGX》が置物になりやすく、付いたエネルギーが無駄にならないよう採用しました。《ザシアンV》や《ザマゼンタV》を起動する際に《メタルソーサー》以外にも当たりができたのは大きかったのですが、《フルメタルウォールGX》を打たない試合では腐ってしまうのが惜しいところ。
対【三神ザシアン】で《フルメタルウォールGX》後のエネルギーを無駄にせず簡単に2体の《ザシアンV》を立てられる等、強い場面があるのは間違いないです。もう少し可能性を探りたいカード。

・タッグコール(1)
《ルカリオ&メルメタルGX》はもちろん、ドローやいれかえにも繋がる便利なサーチカード。《クイックボール》等のコストを吐くのが難しいこのデッキでは、手札の枚数が増えるのも嬉しいです。
便利ですがポケモンのサーチ対象は1種類のみで、サポート2種は序盤に触らなければいけないわけではないので1枚のみの採用。

・リセットスタンプ(2)
サイドを先行されやすいデッキのため厚めの採用。《マリィ》や耐久アップカードと併せて相手の要求値を底上げします。
1枚に減らしてみたこともありますが、中~終盤に確実に触りたいこと、サイド3枚のターンと1枚のターンに連続で使わなければならないこともあり2枚に戻りました。

・ツールスクラッパー(2)
後述の対【三神ザシアン】を安定して取るために2枚の採用としました。他のマッチでも、1枚目を雑に使えたり、1枚見えた後は相手がどうぐを2枚以上広げてくれるので2枚目のバリューが上がったりと2枚採用して正解だったと言えます。比較的腐りやすい【ムゲンダイナ】にはデッキ相性の段階で有利を取れているのもポイント。

・鋼鉄のフライパン(3)
3~4枚の枠を《メタルゴーグル》と奪い合っていましたが、最終的にこの形に落ち着きました(Day2進出のうち1人は2種類に散らして参加しています)。
《メタルゴーグル》はほぼ対【ムゲンダイナ】専用、《鋼鉄のフライパン》はほぼ対【小ズガ】専用になりがちで、他のデッキを相手取るときはどちらでも良いことが多いです。【ムゲンダイナ】には《メタルゴーグル》なしでも勝てることがわかたので、場の狭い序盤に【小ズガ】に簡単にサイドを取られてしまわないよう弱点を消すことを優先しました。
また、種類を散らしていると《マリィ》や《シロナ》を打つ前に貼るべきか貼らないべきかの正解のない選択肢に悩まされることになります。例えば、対【小ズガ】で手札に《メタルゴーグル》《マリィ》があるとき。《マリィ》後の手札に《コーティング鋼エネルギー》があるなら《メタルゴーグル》は貼るべきですが、もしかしたらエネルギーは《基本鋼エネルギー》しかなく代わりに《鋼鉄のフライパン》も引くかもしれません。確率上の「正解寄りの行動」はあるかもしれませんが結局は運次第で、ここで悩んで無駄に時間を使ってしまったり裏目を引いたことがメンタルに悪影響を及ぼしたりすることが考えられます。短い時間制限と長い予選のことを考えると、1種類にまとめるメリットは大きいように思います。
ただし《グズマ&ハラ》等のサーチカードがある場合は、散らすことにも大きなメリットが生まれます。

・エスケープボード(1)
《ジラーチ》に付けるのはもちろん、《ブレイブキャリバー》後の《ザシアンV》やマヒしたポケモンに付けても強力なカードです。《アブソル》が流行しているため以前ほどの安定感は見込めませんが、それでも《ジラーチ》に付いた時の強さは健在です。

・マリィ(4)
《リセットスタンプ》と同じくデッキの耐久性を活かすカード。常に相手の要求を上げるために最大枚数の採用としています。自分のドローとしては心もとないので、《ふとうのつるぎ》《ねがいぼし》でうまく補いましょう。

・シロナ(1)
《クロバットV》の採用とともに、《博士の研究》がこのカードに差し変わりました。いつ打ってもそこそこの強さを持つ安定感のあるカード。リソースを切らないのが偉いですが、《マリィ》と同じくドロー能力に過信は禁物です。

・とりつかい(2)
仕事は《ポケモンいれかえ》と同じです。《ポケモンいれかえ》のかさ増しにもなっているため「リソースを大事にするドローサポート」という観点で二重に優秀です。

・シロナ&カトレア(1)
《タッグコール》から触れるドローサポートとして採用。疑似的にあらゆるサポートの枚数を増やせるので終盤の詰めに活躍します。積極的に使いたい場面が多いわけではないので1枚のみの採用。

・マオ&スイレン(1)
耐久性を活かすコンセプトとマッチしたカード。《シロナ&カトレア》同様《タッグコール》から触れますが、前者と違いクリティカルなタイミングで使用する必要があります。【三神ザシアン】【マッドパーティ】等、《マオ&スイレン》が重要な働きをするマッチでは《タッグコール》を雑に使わないように注意。

・ボスの指令(3)
PJNO参加時は2枚でしたがあまりにも触れないので大会終了後すぐに《博士の研究》を1枚減らして3枚にしました。いつでも簡単に前にいるポケモンを倒せるというデッキではないので使いたい場面は多く、もう2枚に戻すことはなさそうです。

・無人発電所(2)
【小ズガ】【ピカゼク】等に対してハンド干渉と併せて1ターンもらいに行きます。スタジアムを複数入れているデッキが多いため1度の貼り替えでは足りず、2枚の採用。ハンド干渉と同時に引くというハードルをクリアするのも1枚では厳しいです。

・コーティング鋼エネルギー(4)
対【小ズガ】が劇的に改善するきっかけとなったカード。先述の《鋼鉄のフライパン》と併せて弱点を消すカードが7枚採用されていることで、序盤の頓死の確率が大きく下がりました。

・基本鋼エネルギー(9)
エネルギーは《コーティング鋼エネルギー》と合計して13枚です。これは感覚的な問題で、12枚でも序盤に引けずにテンポロスすることが多く感じたため厚めにしました。《コーティング鋼エネルギー》を多く採用しながら《ふとうのつるぎ》の当たりも増やしたいという気持ちもあります。


○採用候補カードについて

画像3

・ジュラルドンV
3エネ⇒4エネで《レシラム&リザードンGX》をツーパンでき、《フルメタルウォールGX》《鋼鉄のフライパン》と併せて《ひのたまサーカス》の要求を7枚まで延ばせます。対【小ズガ】で活躍できそうでしたが、最終的に2枚目の《ツールスクラッパー》に枠を奪われて不採用となりました。
地味に《ジュナイパー》や《タチフサグマ》への耐性もあります。

・ウッウV
ツーパンの補助・トドメの《デデンネGX》狩りに活躍できるかも思いましたが、起動手段が《タッグスイッチ》のみなのはさすがに難しかったです。《くちばしキャッチ》で序盤の事故を防げる雰囲気を醸し出していますがそんなことをしている暇はありませんでした。

・ネクロズマたそがれのたてがみ
【ピカゼク】や《レシラム&リザードンGX》等、タッグチームと戦うときにかなり楽になります。腐る試合も多くスタートが弱いため不採用。

・アブソル/ヤレユータン/ソニア
《アブソル》《ヤレユータン》はどちらも序盤に置ければ非常に高い能力を発揮しますが、最初のボールは《ザシアンV》や《ジラーチ》に使わなければならないことが多くその余裕がなかったため不採用としました。《アブソル》の役割は2枚目の《ツールスクラッパー》に担ってもらっています。
《ソニア》は安定感のあるサポートですが《ヤレユータン》とセットでこそ輝く1枚で、特殊エネルギーやどうぐにアクセスできないこともあり今回はデッキから抜けていきました。

・ガラルニャイキング/ガラルニャース
《大きなおまもり》や《フルメタルウォールGX》で耐久を伸ばした《ザシアンV》を一方的に処理できるほか、《こうてつのこぶし》で《ジラーチ》《ポットデス》を、《ヘビーインパクト》で《オドリドリGX》を処理できるようになり《ルカリオ&メルメタルGX》のアタッカーとしての価値が上がります。《アブソル》《ヤレユータン》同様《ガラルニャース》を置くのが難しく不採用。

・リーリエのピッピ人形
採用すればよかったと後悔しているカード。
場を絞る展開でも《マオ&スイレン》や《メタルソーサー》を有効に使え、《ザシアンV》とのシナジーもあります。【ズガドーン】に対しても序盤に引ければかなり展開が楽になります。
今改めて出るなら《タッグスイッチ》の枠はこのカードになりそうです。

・メタルゴーグル
多くの【ルカメタザシアン】には《メタルゴーグル》が採用されていますが、今回のデッキには入っていません。PJNO時点では《鋼鉄のフライパン》の枠はすべて《メタルゴーグル》でしたが、《メタルゴーグル》なしでも【ムゲンダイナ】にはかなり有利であることが分かったため相手目線からすると《デスカウントGX》で1体目のザマゼンタを処理したところで2体目のザマゼンタの突破は容易ではありません。ゴーグルなしでも7割程度の有利マッチだと認識しています。

・博士の研究
先述の通り《クロバットV》《タッグスイッチ》の採用に伴い《シロナ》に枠を譲りました。

・グズマ&ハラ/キャプチャーエネルギー
《グズマ&ハラ》は手札を2枚切る難しさを嫌って採用していませんでしたが、《キャプチャーエネルギー》とセットでの採用は検討した方が良かったかもしれません。《アブソル》《ヤレユータン》を呼ぶのが難しい問題もクリアできています(準優勝のデッキにはこれらが採用されていました)。
《リーリエのピッピ人形》と並びあまり試さずに不採用を決めてしまったことをやや後悔しているカードです。

■各デッキへの立ち回り

基本的にじゃんけんに勝ったら先攻を取ります。
VMAX相手に先2で《ルカリオ&メルメタルGX》《ザシアンV》を倒されることを防ぐためです。
プレイの分岐が多くその時々で違った動きを要求されるデッキですが、基本となる動きを書いておきます。

vs【ムゲンダイナ】 75:25
場を極力絞り、スタートしたポケモン+《ザマゼンタV》2枚で戦います。
スタートが《ジラーチ》などの非Vのポケモンであれば、さらに《ザシアンV》を1枚使う余裕があります。《ザシアンV》がいればサイドを早く進めることができ、《ザマゼンタV》を突破される確率がより下がります。
スタートが《ルカリオ&メルメタルGX》の場合、追加効果付きの《フルメタルウォールGX》を使えれば大きく相手のテンポを奪うことができます。ただし、【ムゲンダイナ】にとってGXワザを打つ前かつ《メタルゴーグル》なしの《ルカリオ&メルメタルGX》を処理することはそれほど難しくありません。スタートしてしまった時は欲張らず、1エネでも確実にGXワザを打つことを優先しましょう。
明確なサイドプランはなく、《ザマゼンタV》を処理しうるポケモンから優先的に倒していくことが重要なマッチです。
注意するべきこととして、相手が《ヤミラミ》を採用していた場合《かなしばり》で詰みの状況を作られてしまう可能性があります。ベンチに《ヤミラミ》が見えたら優先的に処理するか、早めに《ザマゼンタV》を前に出して他のポケモン(《ザシアンV》など)を取られないようにしましょう。ワザのダメージが小さいので《かなしばり》だけで突破されることはほぼなく、《ザマゼンタV》のみの盤面にならなければ《ポケモンいれかえ》等で効果を解除できるためそれほど脅威ではありません。
また、《かなしばり》体制に入る前の段階で相手がサイドを取られまいと残りHP130以下のポケモンを逃がすことが多いですが、最後のサイドをそのポケモンで取り切れるようにしておけば手札をため込んで
ベンチポケモンを置いて逃げる⇒《ポケモンいれかえ》+《ボスの指令》
の流れで勝つことができます。

vs【三神ザシアン】 55:45(相手に《ツールスクラッパー》が採用されている場合40:60)
《オルタージェネシスGX》の返しに追加効果付きの《フルメタルウォールGX》を打つことを意識します。これを達成するために、1ターン目には必ず《ルカリオ&メルメタルGX》に手貼りをしましょう。
3ターン目以降は《ザシアンV》の取り合いになります。《アルセウス&ディアルガ&パルキアGX》は《こうてつのこぶし》+《ブレイブキャリバー》でツーパンできますが、【三神ザシアン】にはV・GXしかポケモンが入っていないことも多く、《アルセウス&ディアルガ&パルキアGX》をツーパンしてもあまりうまみがありません。
エネを割った《アルセウス&ディアルガ&パルキアGX》に《エネルギーつけかえ》で再度エネルギーを揃え《アルティメットレイ》を狙われることがありますが、《アルセウス&ディアルガ&パルキアGX》はこちらのポケモンに対して1度の攻撃でサイドを3枚とるパワーがありません。こちらのメインアタッカーをワンパンしうる《ザシアンV》にターゲットを絞り、《ボスの指令》から先に殴れるように《ふとうのつるぎ》で準備をしましょう。
2枚の《ツールスクラッパー》は、いずれも相手の《ザシアンV》に貼られた《大きなおまもり》を割るためのものです。大事にプレイしましょう。
相手のデッキに《ツールスクラッパー》が採用されている場合有利不利が逆転しますが、最近は後攻1ターン目の《オルタージェネシスGX》から《ボスの指令》《グレートキャッチャー》を絡めて最速2回の攻撃で勝利を狙う型が流行しており、その構成では《ツールスクラッパー》を採用するメリットが薄いため有利が付くだろうという読みでした。今大会の結果を受けて【ルカメタザシアン】が流行るとなると相対的に《ツールスクラッパー》の価値が上がり、不利を取る場面が増えるかもしれません。

vs【小ズガ】 50:50
追加効果付きの《フルメタルウォールGX》が重要なゲームになります。早い段階でのフルメタルウォールは必須の動きではありませんが、ザマゼンタやどうぐつきのザシアンに対する相手の要求値を上げられることからリソース勝負をかける際に有効です。理想はルカメタの弱点を消しながらエネルギー付きの《レシラム&リザードンGX》にぶつけること、次いで《ズガドーン》にぶつけられればかなり良い展開です。序盤にGXワザを打てなくても、終盤に《リセットスタンプ》や《無人発電所》と併せて使うことで相手の手を止めることもできます。
相手に《グレートキャッチャー》の採用率が高いことを考えると、GXワザを打つ場合はルカメタを場に出したターンの間に使ってしまいたいです。そのため、ルカメタは安易に場に出さず置くタイミングを見極める必要があります。《メタルソーサー》や《コーティング鋼エネルギー》が手札にある時にプレイしましょう。
序盤はザシアンで《ふとうのつるぎ》を使って相手のV・GXにプレッシャーをかけていきます。ズガドーンかレシリザをうまく釣り出すことができたら、《ネイチャーウェーブ》《フルメタルウォールGX》で巻き返していきましょう。

vs【ルカメタザシアン】 50:50
お互いに相手のポケモンを一撃できないので大変です。
《フルメタルウォール》を切るタイミングにこれという正解がなく難しいですが、おそらくエネ割りを狙うことになるため即座に打ってくる相手はあまりいません。《ツールスクラッパー》の枚数優位を生かして相手のGXワザ前に1体《ザシアンV》を処理しておきたいところ。

vs【ピカゼク】 40:60
相手のタッグチームを一撃で処理できないため厳しいマッチです。
幸い相手目線からも《ザシアンV》《ザマゼンタV》を倒すのは大変なので、容易にサイドを取らせない立ち回りを意識しましょう。
特にこちらがGXワザを切った後は無傷の《ピカチュウ&ゼクロムGX》《ライチュウ&アローラライチュウGX》に暴れられないよう、エネルギーの付いたところにしっかりダメカンを乗せておくようにしたいです。

vs【クワガノン】 65:35
かなり有利なマッチです。こちらのポケモンはなかなか倒されず、《ふとうのつるぎ》や《とりつかい》でグッズロック下でも比較的動きやすい構築になっています。展開の中でリソースを切ることがないので、《タンデムショック》で何もできないということも起こりづらいです。
相手がわかっていれば、1ターン目に必ず《ザシアンV》を、次いで《ルカリオ&メルメタルGX》をプレイすることを目指しましょう。

vs【セキタンザン】 80:20
現環境で最も【セキタンザン】に勝ちやすいデッキなのではないかと思います。以前は炎タイプのサブアタッカーに警戒が必要でしたが、弱点を消すカードが増えた今はその必要もほぼありません。対【ムゲンダイナ】同様、《ザマゼンタV》2体と《ザシアンV》で戦います。
複数《ストーン闘エネルギー》を付けた《ガラルネギガナイトV》が厄介ですが、《アサルトタックル》の効果を考えると相手側の要求も高く容易ではないです。そもそも《ザシアンV》を倒すには《ツールスクラッパー》《ディアンシー◇》《格闘道場》を揃えなければいけません(サイド枚数には注意しましょう)。

vs【マッドパーティ】 35:65
1度《ジラーチ◇》を使われるだけでかなり厳しいマッチになります。できるだけサイドを取らせないよう、追加効果に拘らずすぐに《フルメタルウォールGX》を打つ、《マオ&スイレン》は打点が上がり切る前のうちに使うなど工夫しましょう。
相手のエネルギー切れを狙いたいですが、相手側もそれをわかっていると不用意に殴ってこないので難しいです。できるだけ圧をかけるためGXワザを打った後は毎ターンサイドを取れるようアグレッシブに動きましょう。
《ほしにねがいを》を有効に使われないよう《ルカリオ&メルメタルGX》だけで戦います。他のアタッカー2体にはない超抵抗も活きるマッチです。《こうてつのこぶし》で《ホルビー》《ヤバチャ》《メタモン》を倒しながら《ヘビーインパクト》に繋げたいところ。《ザシアンV》と比較して10高い《ザマゼンタV》のHPも役に立ちますが、優先度は低めです。2枚目の《ルカリオ&メルメタルGX》がサイド落ちした場合には《ザマゼンタV》にも頼る、という感じになると思います。
どこかで一度《クロバットV》《デデンネGX》を取るとかなり楽になりますが、《ふとうのつるぎ》を使う余裕はほぼなく、全体的に厳しいマッチになります。

■今後の【ルカメタザシアン】

今大会の結果を受けて、【ムゲンダイナ】【ピカゼク】は数を減らしそうです。
【小ズガ】は変わらず、【セキタンザン】【ルカメタザシアン】は数を増やしそうでしょうか。
【三神ザシアン】は、《ツールスクラッパー》の採用率が上がりそうです。

【セキタンザン】に超有利が付くところは【ルカメタザシアン】の優秀なポイントですが、時間のかかるミラーマッチが増える点、【三神ザシアン】に構築段階で不利を取りやすくなりそうな点、そして【ムゲンダイナ】が減りそうな点はやや向かい風といえるかもしれません。

何度か触れたように、このデッキの《ルカリオ&メルメタルGX》は必ずどの試合でも動かすカードではありません。《鋼鉄のフライパン》や《コーティング鋼エネルギー》を付けた《ザシアンV》《ザマゼンタV》がそもそも強いのです。
《ルカリオ&メルメタルGX》に拘らず、【三神ザシアン】とのハイブリッドのような形を試しても面白いかもしれません。

■終わりに

今回、実は自分の戦績は3勝3敗でDay1で敗退してしましました。
かなり自信のあるデッキを組めたのですが、プレイヤーの練度が足りていませんでした。メンバーの中でも練習量の多かった人から順に高い成績を残せた結果となりました。

多くのプレイヤーが言っているように【ルカメタザシアン】は非常に扱いが難しいデッキだと思います。しかし、逆に言えば練習量に伴った結果が付いてくる良いデッキだとも思います。

当記事へのご意見やご質問はもちろん、感想等ももしあれば @bbd846 までお伝えいただけると嬉しいです。誤字脱字もあればこっそり教えてください。面白かった、参考になったと思った際はRTなどしていただけると嬉しいです!

長文になってしまいましたが、ご購入いただき、また最後までお読みいただきありがとうございました。

では!

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