2023.12.16

万引き家族を観た。安藤サクラとリリー・フランキーの演技はリアルなのかリアルじゃないのか。私が想像できる弱くていい加減な大人というのがこの二人の演技にちょうど当てはまって「すげぇ〜〜」と「これが私の想像の限界?」がふわふわ漂った。つぎはぎで出来た家族に連なるように色んな弱者が出てきたのは合っているんだろうけど、”ハイ!君たちが普段見ないようにしている存在ですよ!”と言われているような気持ちになってしまい、白い目で見てしまった。もっと社会って各々がうまくやってるように見せてるじゃん。
安藤サクラの供述シーンは絶賛されたというのも納得の仕上がりだった。家族ごっこの限界と、ついてこなかった現実を受け入れるまでの悲哀と諦念。
松岡茉優の最後も良かったなぁ。”ちゃんとした大人”を声色を調節しながら話す姿や、いままで見えていなかった色んな側面が急に立ち上がってきて、都合のいい部分だけを見ていた自分と世界のままならなさに困惑してしまう様子がね。まだ若い子だもんな……。

高良健吾は警察官として放ってはいけない輝きをみせていた。あれはもう己でコントロールできる範疇を超えてるだろ。おかしいもん。



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