2023.12.25

病気を自覚して以降ベースブレットを食べ続けている。完全食で完全な栄養。巣箱に戻ったハムスターのような静けさで仕事をした。面談があり、賞与の額を提示された。上司はせっかちかつ喜ぶ顔をみたいという優しさを元に面談が始まって早々に見せてくれたが、浮かれたまま話を聞いているせいで話の8割が飛んでいる。順序を逆にしたほうが良い。賞与が振り込まれているという高揚感に浸っていたら風邪が治った。

旅行の日が迫っているので髪の毛を切りに行った。病み上がりで行くのは軽率だが背に腹は代えられない。アシスタントの人が2010年のアレクサンダー・マックイーンのような格好をしていたので「あなたはいつもおしゃれですね」と口にした。彼がトミー・フェブラリーの存在を知らないことにショックを受けた。今の若い世代ってトミー・フェブラリーの存在を避けて成人できるの?美容師のファッション遍歴を教えてもらった。全身ギャルソンだったんですよぉ〜と照れながら話していた。私はいつどの時代の写真をみても脈絡のない格好をしている。まるで遍歴というものがない。ありあわせと衝動と固執で出来ている。たまにおしゃれだと形容してくれる心優しい人もいるが、大体は「あなたは何やら見慣れない格好をしている」の言い換えだったりする。本当は一目見るだけでその人だとわかるような無駄のない格好がしたいんだけど、まだ実現出来ていない。本当に、自分で作るしかないのかもしれない。



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