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X4という奇跡について

※日プ2 #6のネタバレ含みます。

歌に心を揺さぶられることって、人ひとりの人生でどれくらいあるのだろう。そして、それはどんな時だろう。
私の経験としては、例えば好きなアイドルの解散ライブに行った時や、フェスで新しく、好みのバンドを見つけた時。そんな、生の歌を聴いた時がほとんどだった。
昨今オンラインライブを見る機会は増えたが、正直な話、画面越しのライブには、あまり大きく感情を揺さぶられることはなかった。画面越しのライブは結局、早く気兼ねなく出かけられるようにならないかなあ、ライブに行きたいな、という思いを募らせるツールとなるばかりという認識だった。

けれど昨日、その認識は覆った。
とうとう、画面越しのステージに心動かされたのだ。

それは、PRODUCE 101 JAPAN SEASON2(※1)の練習生達が行ったステージで1つであった。

※1…通称「日プ2」。GYAO!で無料配信されている男性アイドルオーディション番組。事前審査で選ばれた101人の中から、デビューする11人を視聴者(通称国プ)投票で選ぶ。この番組自体の魅力についてはまた別記事を…書くつもりだったんです…が…その前にこの伝説のステージを見てしまったので…またいつかで…。
特設サイトはこちら

見たことのない人、とにかく、とにかくお願いだから土下座でもなんでもするからこの動画を見てほしい。
一度、彼らの歌を聴いてほしい。


聴いていただけましたか?

私は、初めてこのステージを見たとき、歌で泣いてしまうことってあるんだなぁ、と思った。そう、泣いたのである。
もちろん、私がこの4人のうちの1人である、飯沼アントニーのオタクであるから、ということも理由としてはあるかもしれない。きっと何気なく日プ2を見ている人より思い入れは強いのだろう、と思う。
けれどもここまで響いた大きな理由はそこではない、とも思うのだ。詳細は後ほどお話しするが、彼らの歌から感じる想いが素晴らしかったからこそ泣いてしまったのだ、と考えている。
実際、4人のファン以外からも非常に反響があった。
その反響の大きさから「伝説のステージ」とネットニュースになった。また、放送翌日のYouTube急上昇ランキングの1位にもなり、2日後には100万再生を達成している。

ということで今回は、彼らのステージと、そこに至るまでの軌跡についてご紹介させていただきたい。
この歌を聴いて、彼らに少しでも興味を持たれた方、どうか最後まで読んでいただけないでしょうか?
歌だけではない彼らの魅力を、少しでも伝えられたらと思っている。


X4とは

X4と呼ばれるこのグループは、日プ2の練習生である飯沼アントニー、太田駿静、仲村冬馬、藤牧京介の4名ならなる男性グループである。
日プ2はサバイバルオーディション番組だ。このステージは、その番組内のステージ評価の一環である。誰と組むのかは選べない仕様だったので、まさに運命的に結成されたグループなのである。
そしてさらに言っておきたいのは、X4はステージの約1週間前に結成された急造グループであるということだ。視聴者投票型のサバイバルオーディションなので、スケジュール都合上、どうしてもそれぞれのステージへの準備期間は短くなってしまう。

分かりますか…まだデビューもしてないアルドルの卵達が、たまたま一緒になった練習生と1週間練習してこのステージを完成させてしまった、ということの凄さが…!!!!
なぜそんなことが可能だったのか。それは、彼らにスキルがあったことはもちろんなのだが、なにより人間性が為せる業だったと私は考えている。


最高のメンバー

さて、彼らの人間性を語るため、まず彼らひとりひとりについて簡単に紹介しておこうと思う。(50音順)

飯沼アントニー

17才の高校3年生。フィリピンと日本のハーフで、小学3年生の頃にフィリピンから日本に移住した。歌・ダンスともに未経験ながら、日プ2トレーナーによるランク分けテストでは、一番高いレベルであるAクラスに居続けたポテンシャルおばけである。特に歌声が素晴らしい。一度聴いたら忘れられない、神様からの贈り物のような声だ。
そんなポテンシャルだけでもすごいのだが、アントニーはそのポテンシャルに甘んじず、弱音も吐かず努力をし続け、常に明るく振る舞う最高のアイドルである。
何度でも言うが筆者の1pick(一推し)だ。魅力がありすぎて一生推すと誓っている。
気になってくださった方…別に紹介noteがあるのでぜひ読んで欲しい…!




太田駿静

福岡県出身の21才。この宣材からも見て取れる素敵な笑顔と、ダンスを踊っている際のクールな姿とのギャップがオタクの心を掴んで離さない。
元EXPG生でバックダンサーの経験もあるダンサーである。ということもあり、今回のバトル、私は正直、彼はダンス部門に行くと思っていた。歌も上手いだなんて聞いてないよ!(好き…!)
また画面越しからも分かる穏やかな空気感を持っており、断言するが人が良い。分量はなかったが、フォーカスされている誰かの裏で他の練習生にダンスを教えてる太田くんの姿が度々目撃されている。親御さん、彼はとても良い子に育ちましたよ…!


仲村冬馬

宣材のチョイスに筆者の趣味が出てしまった。冬馬くん、美しいので…。
冬馬くんは神々の島バリ島出身23才。もう初手から強い。インドネシアと日本のハーフで、日本の芸能界に興味を持ち、大学進学を期に来日した。
歌、ダンスともに高いスキルを持っており、ランク分けテストではアントニーと共にAクラスに居続けた実力者である。
包み込むような歌声をそのまま現したような人柄だが、あまりに穏やかだからなのか、超実力者なのに番組ではあまりフォーカスされてこなかった。今回、その人柄がやっと注目されて嬉しい限りである。



藤牧京介

日プ2を見ている国プなら皆知っているだろう、人気実力を兼ね備えている練習生だ。長野県出身の21才。
番組でもフォーカスされているので、その歌の上手さは広く知られているだろうと思う。(ところで彼も歌もダンスも未経験らしい。未経験とは…)その上で、私が藤牧くんをすごいと思うところは、その謙虚さにある。
歌も上手くて人気もあって、普通の人間なら威張って良いくらいの存在なのに、いつもいつも周りの人間の良いところを見つけて吸収しようとしている。立場が変われば態度も変わるのが人なのに、ずっと真面目に謙虚にいようとする彼を尊敬する。

さて、私はこの4人のことを最高のチームだと思っている。だって彼らは、アイドルだという意識を忘れず、また他人をリスペクトする気持ちが一層強いのだ。


あなたたちはもうプロです

このグループ評価では、センターを自分たちで決めなければならない。大抵の場合は、とりあえずセンターの振りをやってみて多数決とか、一晩それぞれで練習してみて他のグループに意見を聞くとか、そういった決め方なのだが、この4人はなんと2時間も話し合って決めた

私だったら、何時間話し合っても決まらねーだろ、別の方法考えよ、と言ってしまう気がする。けれどこの4人は、あくまでもこの4人で最高のパフォーマンスをするために、話し合いを続けたのだ。
日プ2はオーディション番組だから、まず自分が目立つことを考える。生き残らなければ意味がないから、それは一つの正解だと私は思っている。そもそもあまり練習時間もないし。

けれど彼らはそれをしなかった。きっと、今できる限りの一番良い音楽にすること、国プに喜んでもらうこと、という目的を決して忘れなかったのだと思う。じゃなきゃあんな最高なパフォーマンスにはならないもん。
彼らはパフォーマンスを享受する側のことを考えて、最高のものを提供した。

ねえ、それってもう、プロじゃないですか!

そりゃ動画もおバズりなさりますわ…。


思いやりとリスペクト

さて、彼らの意識は既にプロであるけれども、日プ2はオーディション番組な訳で、つまりまだ篩にかけられている立場でもある。そんな立場で、目立つポジションであるセンターになれなかったときの心中を思うと、やりきれない気持ちになる。
けれど彼らは、悔しさを決して表には出さない。
きっと、センターになった藤牧くんに配慮しているんだと思う。

個別インタビューの場でしか本音を言わないんですよ…この子達は…。

この子達、まだ17才と21才ですよ???
私がこの子達の年の頃なんて(筆者はアラサーだ)、そりゃもうエゴの塊だった。親にも友達にもたくさんワガママ言ったし、上手くいかなければその場で泣いてしまうこともあった。そしてそれは、そんなに珍しいことでもないと思う。
それなのに…この子達はなんて…人を思い遣れるんだ…(号泣)。

そして、冬馬くんも冬馬くんですごいのだ。

人生2周目か????
前を向く姿勢が素晴らしい。置かれた立場で切り替えて前を向く、目標を設定するって、マジでマジでマジでいくつになっても難しい。
でも冬馬くんはそれができる。きっと今までたくさん挑戦して、挫折して…でも諦めずにやってきたんだろうね。冬馬くんならどんな会社でもやっていけるだろう。弊社だって欲しい。まあ冬馬くんはデビューするんですけどね!

センターに選ばれた藤牧くんも、選ばれるほどの実力があるにも関わらず、他人の良いところばっかり見つけてくる。(今回だけではなく、この子は毎回そうなのである。周りのことをすごいすごいって心から褒めていて…いやお前もすげえんだよ…)

ねぇ、どう考えても人格者の集まりなんだけど???
こんなん推すしかないやろ。


この4人だからこそ

そんな真面目で誠実、穏やかで優しい4人が揃ってしまったので、基本的に練習は平和に経過した。
けれども…穏やかで優しいからこそ、内に秘めた不安を外に出せていない、という面もあった。
そのことに気づいたのは、人生2周目(暫定)の冬馬くんだった。

こんな風に声掛けできる冬馬くんマジで何者?

自分より厳しい順位に居る人もいるから、言っちゃダメだって、きっとずっと抱えてきたんだね…でもそりゃ、不安だよね…

日プは過酷なサバイバルオーディションだ。スキルがあれば受かる訳でもない。何が国プの琴線に触れるか分からないまま、それでももがき続けなければならない。それはきっと、すごく心が擦り減るんじゃないかな。
そんな不安を昇華する方法は人それぞれだと思うけれど、こうやってみんなで共有したことは、この4人にとって正解だったと思う。そしてこの経験は、きっと大きな財産となった。

マジで何者?

冬馬くんの言葉は皆を救い、そしてそれはその後のパフォーマンスにも表れることになる。
そして先に貼った通り、ステージは皆晴れやかな顔を見せてくれた。

そりゃマーテルも◎出しますわ。

沢山のことを乗り越えたからこそ出てきたのだと思う、この4人の最高すぎるエピソードがある。
引用許可もらったツイートを貼るので、是非読んでいただきたい。

いやまじでかわいすぎるでしょ…!
このツイート全人類見てくれ〜!!世界平和訪れるから〜!!!!


最高を更新し続ける

さて、ステージについてはYouTubeを見ろと言う感じなので、とりあえずもう一度貼っておく。本当に素晴らしいステージだと思う。
声質が皆違うのも良い。アントニーは力強くパワフルな歌声で、太田くんは特に中低音が映える、支えてくれるような歌声、冬馬くんは声量あるのに語りかけるような優しいものだし、藤牧くんは透き通った高音が素晴らしい。
こんなに声質が違うのに、ハーモニーはしっかり混ざり合っていて、正直私には斉唱パートは誰がどこを歌っているのか分からなかった。きっと本当に、全員でたくさんたくさん話し合って、練習したんだと言うことが伺えて、それだけでもう泣きそうになる。

また、歌以外のところでも1つ伝えておきたい。それは前回のステージ評価より、4人とも明らかに成長しているということだ。
もちろん、私は専門家ではないし、前回の評価は歌とダンスを同時に行わなければならなかったため、スキル的な比較は難しい。(それでも歌も成長していると思うけれど)
なので、今回はビジュアルや表情の話をしたいと思う。

取り急ぎ最後の抜きショットをご覧ください。

いや全員爆イケボンバーすぎるっしょ!!!!!!(突然のハイテンション)

元々みなさん素晴らしいビジュアルをお持ちではあったが、垢抜け具合がえげつない。(以前の写真も貼ろうと思っていたのだが、あまりに重くなってしまうので辞めた。気になる方は彼らの名前をYouTubeで検索してオンタクト評価でも見ておいてくれ)

また、表情に自信が出てきた気がする。例えば太田くんや藤牧くんは、どこか不安そうに見えてしまうこともあったが、このステージでは自信が垣間見えた。

特に、アントニーのクシャっと笑いながらの歌だったり、

太田くんの晴れやかな笑顔だったり、

冬馬くんの切なそうな表情、

藤牧くんの高音ロングトーンの時の晴れやかな顔は、心をグッと掴まれた人も多いのではと思う

歌声も素晴らしい上、ビジュアルも申し分なく、表情管理も完璧なんて、もうデビューする他なくないですか?????



僕を見つめて

話は変わって。
正直な話をするけれど、できれば怒らず聞いてほしい。
このステージの放送前、アントニーについて検索している際、私はネタバレを踏んでしまった。アントニーが、誰とどんな曲を歌うのか、というネタバレである。
その際思ったことといえば、「やばいなんでこんな人気や実力のある面子が集まってんの?分量取られる」であった。ネタバレが嘘であることすら、願っていた。

日プ2はデビューできるかどうかが完全に視聴者の投票で決まってしまう。そのため、放送で目立って良く映ることが、票を獲得するために重要になってくる。
アントニーは最初こそ少しフォーカスされていたが、その後は本編で目立つことはほぼなかった。今月に入ってからは1視聴者が1回に投票できる票数が11票から2票に減ったこともあり、順位がぐっと下がるのではないか、と噂されていた。
正直、下がることは覚悟していた。だからこそ、来週以降挽回できるように、放送でたくさん映して欲しいと思っていた。…そんな時に、アントニーと一緒にステージに立つメンバーを知ったのだ。そんな背景から、練習生は決して悪くないけれど、嫌な気持ちになってしまった。

きっと、最初にそんな気持ちになったのは、私みたいなアントニーのオタクだけではないと思う。冬馬くんは前の順位の時点で21位だったし、太田くんは最初6位だったのにその時点では14位。藤牧くんこそ3位と高い位置にいたが、それでも推しにデビューしてほしいオタクにとって、放送で分量があることや、無双して目立つことは何より大事なことだ。

けれど、「花束のかわりにメロディーを」のステージを見て、そんな気持ちになった自分が恥ずかしくなった。彼らはもう、プロとして私たちに何かを伝えようとしてくれているのに、私は何をウダウダ思っていたんだろう。こんなに良いステージ他にないよ、そう思ったら、泣けてしまった。

その日のTwitterでは「全員1位」という言葉がトレンドになっていた。ほとんどがX4についてのツイートだった。本当に、本当にそう思う。誰か1人がかけてもダメで、他の誰でもきっとダメなステージだった。
練習風景については誰か1人にフォーカスした放送でもなかったから、分量はそれぞれとても多かった訳ではない。それでも、4人とも「見つけてもらえた」のではないかと思う。それは良い練習風景を放送したから、というよりは、ステージのパフォーマンスで見つかった。
「良いステージをすれば見つけてもらえる」そんな当たり前のことを忘れていた。パフォーマンス以外のところで分量をもらう必要も、ひとりが無双して目立つ必要も、なかった。全員が最高のパフォーマンスをすれば、全員見つけてもらえるのだ。

こんな素晴らしいパフォーマンスをしてくれるアントニーを推してて良かったと思うし、太田くん冬馬くん藤牧くんの魅力を知れて良かった。
本当に本当に、心からそう思う。


おわりに

X4の4人が大好きだ。
だからこそ最後に、今の状況がヤバいことを伝えさせてほしい。

今回の放送では、一部しか順位が発表されなかった。そのため推測ではあるのだが、X4の中で、デビュー圏内である11位以内に入っているのは、現状藤牧くんただ1人。太田くんはデビュー圏内ではないし、アントニーと冬馬くんに至っては、ファイナルにも進めない順位なのだ。
いくらそれぞれ「見つかった」感があるとは言え、もしかしたら一過性のバズりかもしれない。少し気になってくれた人も、投票するところまでは行ってないかもしれない。
スキルもあって、表現力もあって、他人を思いやれる心もあって、真面目で、努力家で…こんな素晴らしい子達がデビューできない世界線なんてあっちゃいけないでしょ…!!!!!!

もしX4のパフォーマンスや、このnoteを読んで、応援したいなと思う子ができたのであれば、ぜひGYAO!から投票していただきたい。
「VR square」「AR square」どちらかのアプリをDLしてもらえれば、×2倍投票できるので、気持ちが強くなった場合はこちらもお勧めしたい。

GYAO特設サイト
VR/AR squareについて(公式サイト)

詳しい投票方法は公式サイトに書いてあるが、SMS認証されたYahoo!IDがあれば、すぐに投票可能となる。
ぜひ、あなたの力を貸して欲しい。
X4は、きっとその1票をとても大事に思ってくれる。


最後に、X4のみんなへ。
素敵なステージをありがとう。
絶対に絶対に絶対にデビューしようね!




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