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学徒を想う、

※この記事は昨年公開しようと準備していた文章を再編集して公開したものになります。

まだ寝ていたい。朝7時にセットして何度かスヌーズを繰り返したであろう携帯のアラームを切って目を覚ましたのは8時。
休みの日は昼まで寝ていたい派の自分としては、この時間から強制的に活動させられるのは不服なのだが、ホテルのチェックアウトの時間は決まっているし、チェックイン時に渡された朝食券を使わずに帰るのは損をした気分になりそうで、渋々起床を決めた。

4連休ということで、昨日フと思い立ち車を走らせ、福島県に一人旅に来た(もちろん、感染対策はしっかりするし、簡易PCRでも陰性となっている為安心してほしい)
昨日の話は置いておいて、日帰りするのも勿体ない。そのまま宿を取り宿泊を決めた。早く起きられたし、せっかくならどこか行っておこう、と「福島 観光」で検索。
自然に関係する観光スポットはたくさんあるが、如何せんサンダルしか持っていないので自然と戯れるのは難しいだろう…悩んだ末にお土産を渡しに行こうとしていたもう1人の友人宅の近くに美術館があった。企画展もやっているらしい、ここに行こう。

「郡山市立美術館」

予想より広いし綺麗、周りが木々に囲まれているため涼しい気がした。
真夏の福島。私が暮らしている埼玉県の某所(日本一暑いとも噂される市)と比べると比較的気温は低いが太陽はギラギラと暴力的な日光を降り注いでいる。

さて、企画展とはなんだろう。

企画 「無言館展」

長野県にある「無言館」に展示されている作品を福島にて鑑賞することができるらしい。
遺された絵画からのメッセージ とあるように展示されている絵画は戦死した美術学生が制作したものだ。

一際目を引く写真の絵は、とある学生が妻を想い制作したものだ。
作品の寄付をお願いした際、妻は悩んだという。
亡き夫の遺作だ、展示を即刻快諾するのは難しいのは容易に想像出来る。しかし彼女の枕元に夫が立ち「たくさんの人に見てもらえ」と言葉を遺したことで、彼女は寄付を決めた。
彼女だけでなく、戦争で命を落とした学生(元学生)たちの遺族、子孫は各々に絵を大切に保管し、ほぼ完璧な状態で寄付をしている。そこに家族の絆を感じる。
時代をいくつ超えても【戦争】という事実を忘れてはならない。その時を生き、懸命に命を燃やして遺した1人1人を我々若年層が知ることで彼らの魂は後世に生き続ける。


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