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「とりあえず任せる」という指導スタイルについて

指導者には強迫観念のようなものが存在している。

それは「何かを教えなければならない」というものである。

特に、バスケ指導でお金を貰っている人ならばその強迫観念はより強いものになるはずだ。

しかしながら、バスケ指導の目的とは、教えることそのものではない。
選手が成長することが目的になる。

選手の成長のために最もよいと考えられる手法を取るのが指導者の正解だ。
1から10まで解説するのが正解の場合もあるし、そうでない場合もある。

私は1から10まで解説することを好む指導者だと思う。
しかし、これを続けることで選手が「競技知識受け取りマン」になってしまうリスクがある。

上手くなる選手は、探究心が豊富で、自分でバスケを研究して練習するような選手だ。
何をどうしたらいいのか、自分である程度の仮説を立てて試行錯誤する中で学習能力が高まり、次回のスキル習得にかかる時間が短くなり、より多くのスキルを身につけていく。

指導のシャワーを浴びせてしまうと、こういった要素が育たないのではないかと危惧している。

そこで積極的に試すようにしているのが「とりあえず任せる」というやり方だ。

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