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Boston Strong 2021(9)

 どうも、bos-bosです。今週のレッドソックスは「インターリーグ・カード」が続いています(PHI-ATL-MIA)

 ATL戦では、Pabro Sandvalがボストンに帰ってきました。とは言っても、ご存じの通りだと思いますが、彼と14年オフに結んだ5年9000万ドルの契約は、不良債権の一つとして知られています。 

 さらには、MIA戦では、Jose Deversがいとことの対決が実現したり、Cora監督が息子の卒業式のために、チームを離れたりと、話題はありました。

↑ こちらは、18年ワールドシリーズ優勝メンバーのひとり、Sandy Leonが捕手の盟友Christian Vazquezとの友情の瞬間。

アトランタ・ブレーブス戦(ATL/フェンウェイパーク)

5月25日 L 1-3 5月26日 W 9-5 1勝1敗

5月25日 L 1-3・Garrett RichardsCharlie Mortonの投げ合い。1回裏にヒット、四球、二塁のエラーでいきなりノーアウト満塁のチャンスが到来。しかし、死球による押し出しの1点のみに終わりました。2回裏もDanny Santanaが三塁打を放って、ボストンのファンにご挨拶。四球でノーアウト1,3塁を作るが、無得点。2回ともダブルプレーがあり、チャンスを活かせなかったのが、今日のすべてでした。

 どうやら、2アウト以内でランナーが3塁にいる状況では、得点力が低いというデータが出ているそうです。強力打線にも、意外な弱点があるものです。

 直後の3回表に、2失点。Richardsは毎回ランナーを抱えながらも、5.2回を3失点と踏ん張った印象です。6回途中にマウンドに上がった澤村が、Acuna Jrにタイムリー二塁打を許したぐらいで、3番手のGarrett Whitlockと共に、素晴らしい投球を披露。打線は、4回以降は無安打に終わり、敗戦。

5月26日 W 9-5・2連敗中のBOSは先発のNick Pivettaが2回までで、被安打5与四球1の3失点。ビハインドの展開で、相手先発のDrew Smylyは、テンポよくストライクゾーン内で勝負をしてくる中で、2回裏、Hunter Renfroe、4回裏Rafeal Deversの本塁打で、3対3の同点とします。

 試合をひっくり返したのは6回裏でした。ちょっとしたポイントはこの回に、7番Bobby Dalbecに代打のDanny Santanaを起用したこと。これまでの野手3人、ブルペン9人の編成では、あまり積極的な采配を振るうことが少なかったのですが、今日は勝負に出た形。

 逆転に成功した次の回は、左腕のJosh Taylorがマウンドへ。ここのところ好調で、左の強打者Freddy Frieman対策のレフティーとはいえ、少し驚きの采配でした。先頭のRonald Acuna Jrに死球を許すも、2アウトを取って、Adam Ottavinoにスイッチ。彼が、4アウトを完璧に抑える投球。9-4とリードを広げて、9回Matt Andrieseを送るもソロ本塁打を浴びて、守護神Matt Barnesを投入と、最後はちぐはぐな感じも、勝利。

マイアミ・マーリンズ(MIA/フェンウェイパーク)

5月28日 W 5-2 5月29日 W 3-1 5月30日 雨天中止

5月28日 W 5-3・先発のMartin Perezは、2回表に、Jorge Alfaroの2ラン本塁打で先制を許す。それでも、3回から3イニング連続で、3者凡退に抑えて、5回71球2失点。BOS打線は、3回裏に、JD Martinezの2点タイムリー二塁打。5回裏には、Alex Verdugoが勝ち越しの3ラン本塁打。どちらのチャンスとも、Hunter Renfroeが二塁打で出塁、さらに、相手先発のCody Poteetが四球を与えたことで生まれました。6回表、悪天候の中で、Adam Ottavinoが3四球を与えてツーアウト満塁のピンチ。この日、2つ目の三振を奪って、切り抜けました。

5月29日 W 3-1・この日は、Alex Cora監督が試合を欠場して、Will Venableベンチコーチが監督代行を務めました。相手先発のTrevor Rogersは、防御率1点台を記録するブレイク中のルーキー。2回裏、3連続単打で先制。いずれの打者も、2ストイラクからのヒットと粘り強さを発揮してくれました。5回裏にも1点を奪います。Nathan Eovaldiは2回までで5奪三振。しかし、3回以降は、毎回ランナー2人を背負う苦しい投球でした。6回途中にJosh Taylorにスイッチして継投策へ。その後も、ランナーを複数背負う場面が多く、継投もイニング途中ばかり。だが、この日球場は、観客の入場数制限が解除された試合で、大歓声の声援が後押ししてくれました。Ottavino、澤村ともに、三振でピンチを切り抜けて、雄たけびを上げていました。8回裏の追加点がなければ、試合がどうなっていたか少し心配な展開も、3連勝。

打線-Danny Santana加入以来のスタメンとMarGoさんー

 Danny Santanaは5月21日にメジャー昇格を果たして、即スタメン起用。ここまで6試合に出場して、2本塁打を放ち、打率.188(16-3)を記録。8三振は試合数よりも多くて、2打席に1つは三振を喫している計算です。今の打線の中では、注目の選手であることは間違いがありません。昇格後の7試合中5試合でスタメン起用されているのは、期待されているからだといえます。

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 Santanaはここまでセンター(CF)でのスタメン起用が3試合。1Bでは2試合のスタメン起用と、1試合の途中出場があります。Santana自身はバッテリー以外のポジションはすべてこなせます。私のイメージでは、メインポジションは外野と一塁、他はおまけ程度の感じですね。

 BOSのメインCFは、Enrique Hernandez(以下Kike)でしたが、SantanaがCF起用される場合は、Kikeが二塁(2B)に回って出場しています。現時点ではCFの優先順位は、Santanaにありそうです。おそらく、スピードに関してはSantanaのほうが速いと思います。

 起用法としては、これまでのスタメン起用が、すべて対右投手でした。立ち位置としては、Marwin Gonzalezとの競争になりそうです。これまではFranchy Corderoがロスターに入り、起用されたポジションはLFのみ。Santanaは一塁での起用もあり、ポジションがかぶっています。

 ざっと見ると、下のようにまとまると思います。

一塁手 1.Dalbec 2.Santana(対右投手) 3.M.Gonzalez(三塁、遊撃の休養日と外野起用?) 4.Plawecki&Vazquez 
二塁手 1.K.Hernandez(CFと併用) 2.Arroyo(対左投手)       3.M.Gonzalez(三塁、遊撃の休養日と外野起用?)
中堅手 1.K.Hernandez(2Bと併用) 2.Santana(対右投手) 3.Verdugo(外野3つOK) 4.Renfroe(RFは一線級)

 またRFを守るHunter Renfroeは、ここ3試合で10打数5安打、打率.500。5安打すべてが長打(4二塁打、1本塁打)と持ち前のパワーを発揮しています。

 ここ7試合では、一塁での起用はなし。DalbecはOPS.650と調子が上がっているとは言えません。それでも、5月は22打点を稼ぐ活躍で、チームの勝利に貢献しています。SantanaはCFと1Bをメインとなれば、M.Gonzalezがこのポジションで安定して起用されるのは、あまり想像できないでしょう。

 M.Gonzalezが、これまで、最も多く守ったポジションは、2Bです。しかし、K.Hernandezがこなす機会も増加しそうで、Christian Arroyoは対左投手要員として役割を期待されています。ここまでの7試合では、K.Hernandezが3試合、ArroyoとM.Gonzalezが2試合ずつ、とまったくどうなるか予想できません。

 ここ7試合で、12打数1安打。現時点で、fWAR-0.1と苦しい成績ですが、奮起に期待したいです。出場機会は、少し減少すると思いますが、まだ序盤です。チャンスはしっかりと与えられるはずです。

投手陣-いつものブルペンチェック-

 今週は、ATLとの2連戦(5/25.26)の間が、休みで挟まれていて、選手たちはさぞかし羽を休めたことでしょう。コロナ禍では、家族とは会えなかったのでしょうか。さらに、28日の試合は、悪天候で6イニングコールドで決着。MIA3連戦の最終日(30日)は、雨天中止。

 先発投手陣の内容は、良いとは言えず。ランナーを背負う場面が少なくないですが、それでも、粘りの投球はまずまずです。NYYのGerrit ColeやTBのTyler Glasnowのような、試合を支配できるエースには欠く陣容です。だが、5人全員が、最低限の役割をこなせるのが強み。ここ最近は、Nathan EovaldiとEduardo Rodriguezのエース格2人が、調子が下向きなだけに、合格点としています。

休養が2日もあり、6イニングコールドもあって、負担はそこまでありませんでした。29日の試合は、Will Venableベンチコーチが監督代行としてチームを指揮。Dave Bush投手コーチと共に、タフな試合展開の中で、継投策をつなげました。もちろん、答えた選手たちも素晴らしいです。

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 守護神のMatt Barnesは、一時の好調からは落ち着いた感じ。セットアップマンのAdam Ottavinoは、コントロール難こそ常につきまとうが、崩れる心配はなくなってきた印象。自分が見慣れただけか?

 評価を上げたと言っていいのが、澤村。25日、29日ともに、ランナーを背負った場面で登板。Acuna Jrにはタイムリー二塁打を打たれた以外は、ほぼ完ぺきでした。三振を狙って取れるパワーリリーバーを、早いイニングで投入できるのは、BOSブルペンの強みであるのは間違いないでしょう。

 25日のATL戦では、Cora監督から指摘されていた、高めの速球を使った場面もありました。まだ、自信を持って投げられるわけではないかも。今後の投球でも注目点です。

↑ 5月29日のMIA戦。今季初の制限なし観客数だったフェンウェイパークで、アドレナリン全開。逞しい雰囲気も感じました。

 その他では、左のJosh Taylorが調子を上げています。ATLの主砲Freddy Friemanとの対峙して、抑える投球もみせてくれました。今週2試合は、いずれもリードしている展開の6回にマウンドへ。

 開幕当初は、勝ちゲームでの登板も多かったMatt Andrieseと、statcast指標が優秀で、登板機会を増やしたPhillip Valdezの2人は、序列が下がりました。前者は、26日の試合で、5点リードの9回表に登板。失点を許して1イニングを投げ切れず、Barnes投入をせざるを得ない展開にしてしまいました。

 理想的なのは、澤村とTaylorの左右コンビが、よりタフな試合を託させれることで、現在のブルペン陣は、理想に近づいたように感じます。

おわりに。

 レイズ(TB)の調子が最高潮にあり、首位陥落となりました。それでも、BOSは、打線の層に厚みを増し、ブルペン陣の陣容も形になりつつあり、悪くない状態にあると思います。ホームの観客動員数の制限解除もあり、選手たちのモチベーションが高まることにも期待です。



タイトルに使用した画像は、Redsox公式Twitterより。
https://twitter.com/RedSox/status/1398753748571377670?s=20

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