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Boston Strong 2021(11)

 どうも、bos-bosです。今週は、先発投手陣が苦戦した試合が多く、特に18失点はみていられなかったほどです。

 オールスターゲーム第1回目の中間発表がありました。大谷(LAA)はさすがの人気ぶり。日本票だけではないでしょうね。JD Martinezをせっせと推しているBOSファンでも納得です。約23票差だそうです。

マイアミ・マーリンズ(MIA/フェンウェイ・パーク)

6月7日 W 5-3・雨天中止となった5月30日の試合が、この日行われました。BOS先発のNick Pivettaは、あまり空振りが奪えず、苦しい投球が続いて、5回持たずに降板。打線は、一番起用のChistian Arroyoが応えます。1回に先制のホームを踏み、4回にはタイムリーヒットの活躍。その4回はMIA先発のThompsonが、アクシデントで交代となった直後を、うまく攻略して3得点。好調のリリーフ陣がつなぎます。最後は、NYY戦3連投をこなしたMatt Barnesを起用せず、Adam Ottavinoが4アウトセーブを記録して、勝利。

ヒューストン・アストロズ(HOU/フェンウェイ・パーク)

6月8日L 1-7・前回HOU相手に好投したMartin Perezが先発マウンドへ。しかし、HOU打線がリベンジに成功して、2回6失点でKO。HOU先発のFramber Valdezは、前回の対戦で、好投。BOSはやり返すことができず、7.1回8奪三振1失点の好投。BOSのポジティブな点は、2番手Matt Andrieseが3回5奪三振1安打(1HR)と好投したこと。カーブでストライクを稼げて、4シームはコーナーに、チェンジアップは低めに制球できていました。

6月9日 L 3-8・1回表にHunter Renfroeの補殺で先制を阻止。その裏にはRenfroeのタイムリーなどで2点を先取。しかし、BOS先発のNathan Eovaldiは3回に4点を失い、逆転を許すなど、11被安打5失点。それでも、6回途中まで107球を投げたのは、開幕投手の意地だったのか。打線は、Xander Bogaertsのソロ本塁打以外は、完璧に抑えられました。HOU先発のJake Odorizziが5回まで投げて、Christian Javier(元々は先発投手)がロングリリーフを担って4回無失点で、メジャー初セーブ。

前回、Odorizziが先発で3回を投げた後、3番手として、マウンドに上がったChristin Javierが、3回のロングリリーフを担っていた。

6月10日 W 12-8・序盤から点の取り合いとなった。HOU先発のZack Greinkeは3回7被安打4失点で降板。Christian Vazquezの2本のヒットが効果的でした。だが、BOS先発のEduardo Rodriguezも5回を投げ切れず、2アウト満塁で継投に出るも逆転を許して4-7。しかし、その裏にArroyoが同点3ラン本塁打。6回裏には、HOUの守備が乱れて、2つのフライを落球するミス。投手陣も踏ん張れずに、2つの押し出し四球を献上。そして、Dalbecのダメ押しとなる2点タイムリー二塁打で振り切った。

トロント・ブルージェイズ(TOR/フェンウェイ・パーク)

6月11日 W 6-5・BOS先発Garrett Richardsは1.2回ともに、被安打3与四球1を許して3失点。Dalbecのソロ本塁打で1点を返すも、2番手澤村がV.Guerro Jrにリーグ単独トップの19号2ラン本塁打を献上して1-5。好投していたRoss Stripringを攻め立てて1点を奪い、Tyler Chadwoodに投手交代。3連続四死球で1点差へ。8回裏にArroyo が2連発となる同点本塁打。9回裏、エラーで出塁したランナーを、Alex Verdugoが、移籍後初の「Walk-off」ヒット。

この日、Vladimir Guerrero Jrが、打った3安打すべてが打球初速110マイル越えを記録。

6月12日 L 2-7・BOS投手陣は、計5本塁打7失点を喫して、敗北。BOS先発のNick Pivettaは、この日までの12試合で4被本塁打。今日は5回で4被本塁打。2番手としてBrandon Brennanが移籍後初登板。いきなり3連続ヒットを打たれたが、2つの併殺打と持ち味を発揮して、3回無失点。打線は5安打2得点。6回裏にチャンスを作ったが、TOR2番手Anthony Castroが好リリーフで、流れを断ち切られた。

2番手として、ウェーバー加入後、初登板を果たしたBrandon Brennan。翌日、即DFA。代わりに、40人枠およびメジャー昇格したのは、Ryan Weber。

6月13日 L4-18・今季ワーストゲームといって差し支えない内容。8本の本塁打を献上して18失点。なにを書き記せば良いか。BOS先発のPerezが2回をもたずに降板。昇格したばかりのWeberが2番手として登板。5.2回で11失点。4本塁打を献上した代わりに、大味な展開とあって7奪三振。一番良かったのは、3番手のMarwin Gonzalezが1回3者凡退に抑えたことでした。

TOR先発のRobby Rayは6回10奪三振3失点。

TOR打線の3戦の成績        V.Gurrero Jr  (11-7) 3HR 7RBI 3BB   B.Bichette  (15-7) 2HR 5RBI      C.Biggio (12-6) 2HR 2RBI       M.Semien (13-5) 2HR 4RBI       L.Gurriel Jr (14-6) 1HR 2RBI     T.Hernandez (15-5) 2HR 8RBI

6月14日 W2×-1・昨日とは打って変わって、Nathan Eovaldi(BOS)Alec Manoa(TOR)の両投手の投げ合い。両チームとも長打が1本ずつのみと、まさに投手戦でした。Eovaldiは6.2回をわずか81球で、3被安打1与四球4奪三振の内容。それでも、スパッとJosh Taylorにチェンジ(左打者相手)。BarnesはV.Gurreroにソロ本塁打を献上するも、3奪三振。

TOR打線の迫力をまざまざと見せつけられましたが、まだGeorge Springerが不在です。オフの1億5000万ドル男が、健康体を維持すれば、もっと勝ち進めるでしょう。

正直に言えば、今のBOS投手陣の限界を感じさせられました。前のカードHOU戦を含めて。Cora監督は、投手陣の不調について、「あくまでも、長いシーズンの波のひとつ」とのようなコメントをしていました。

その点については、そのとおりです。しかし、HOUとTOR打線の強さもまた、本物です。ここまでが順調だった分、揺り戻しが大きい状況です。補強に関しては、あまり大きく動くことはないでしょう。また、マイナーからの突き上げも、プロスペクトの多くがケガで離脱している状況です。

先発投手陣の苦闘とブルペンチェック

 9試合連続で、先発投手が6回を投げ切れた試合がありませんでした。安定していたMartin Perezが、ここ2試合合計で、3.1回8被安打11失点。先発投手陣全体が、この6月に大きく成績を落としています。

 初回に失点をすることが多く、3,4回は安定しかけるも、5,6回に再びピンチを作り、苦しい状態でリリーフ陣にバトンを渡すことになっています。いわゆる、立ち上がりの難しさと3巡目理論の問題です。

それでもここ10試合を6勝4敗と勝ち越せたのは、ブルペン陣の奮闘が大きいです。

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 7日のMIA戦や10日のHOU戦のように、Darwinson HernandezJosh Taylorの左腕コンビ、澤村Garrett Whitlockのルーキー右腕コンビが好調です。左右が2人ずついるため、余裕のある幅広い起用法ができるのが、今のチームの強みです。

 また、セットアップのAdam Ottavinoが、ここ15試合で、防御率1.29を記録。コントロールの不安定さはあるが、Matt Barnesと8,9回(Ottavinoはマッチアップによっては、7回を投げることも)が安定しているのが心強いです。

 後は、Matt AndrieseBrandon Workmanの2人の状態です。前者は、4月防御率1.42から大きく悪化しています。ただ、BABIP.391と高く、もう少し落ち着いた数字になっても良いはずです。

Brandon Workman(21年シーズン成績)
CHC G10 防御率6.75  8.0IP  12被安打 7与四球 11奪三振
BOS G6   防御率3.00  6.0IP 5被安打 3与四球 7奪三振

・Roster Moves

・Valdez(AAA降格)→Brennan(昇格&DFA)→Weber(40人枠+昇格&DFA)→Rios(SEAからトレード加入)&Chavis(再昇格)

要するに、敗戦処理およびロングリリーフ要員をとっかえひっかえ入れ替えていると、いっていいでしょう。

怪我人も出た打線

 故障者リスト入りすらありませんでしたが、JD Martinezは3試合を欠場。Xander Bogaertsも試合を休んだこともありました。そのため、打順の並びもかなり変更がありました。

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 10日のHOU戦は、12得点しましたが、相手のエラーが大きく流れを変えた。11日のTOR戦も、相手投手のコントロールが大荒れだったという点を考慮に入れるべきでしょう。

ここからは、各選手の状態をサラッと書き記します。

・JD Martinezは5月は打率こそ3割を記録したが、ISO.123と長打不足。6月はここまで.227/.239/.364と低調。

・Xander Bogaertsの6月成績.318/.385/.523と状態を維持して、個人的には首位打者の期待も。Rafael Deversの6月成績.264/.304/.395と対照的だった。

・Hunter Renfroeはここ7試合で、.130/.286/.130と調子を落とす。しかし、4四球4三振とアプローチ面が向上。6月はすでに8四球を選び、シーズン合計の約半分となる。

・Enrique Hernandez(愛称キケ)は、ここ7試合で.222/.276/.370数字はいまひとつ。TORとの4連戦は16打数1安打だったが、ラインドライブの打球も目立ってきていて、リードオフ返り咲きとなるか。

・Christian Arroyoは2度の同点本塁打を放つ、派手な活躍ぶり。Alex Verdugoからは「Twin」、双子みたいだとも。仲良さそう。

 2度のリードオフを含めて、8試合連続でスタメン起用を勝ち取り、二塁のレギュラー獲りのチャンス。ただ、7試合で26打数5安打(2本塁打7打点)、10三振を喫する。

・Christian Vazquezは、HOU戦で4打数3安打3打点の活躍。19年シーズンに23本塁打を放ったパワーはみられず、今季はOPS.651。逆方向への軽打がいいつなぎとなり、チームトップの盗塁6を記録と、スモールベースボールを実践中。

・Bobby Dalbecは6月月間打率.162と低迷も、TOR3連戦は、1三塁打2本塁打とパワーを発揮した。また、6月の安打数6本のうち5安打はハードヒット。10日のHOU戦前には、いわゆる特打を行っていた効果かも。

・Marwin GonzalezはNYY戦のヒーローのひとりでしたが、TOR3戦は7打数0安打。シーズン三振数49に達して、安打数(35)と四球数(14)で、三振数=安打数+四球数となっています。

・おしまい

 現在の順位はこんな感じです。レイズとは3ゲーム差をつけられましたが、下の2チームが思ったほど伸びてこなかったという印象です。ワイルドカード争いは1位で、アストロズとインディアンスが続く。他には、エンジェルスが5割復帰で、ブルージェイス、ヤンキースと争えるか。

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 (上の画像は、MLB公式サイトより)

 先発投手陣が、今季ワーストの状態だった中で、勝ち越せたのは、プラス材料。レイズとヤンキースの直接対決が待っているので、来週で勢いをつけて臨みたいところです。


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