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仕事で落ちこむ

小1支援員の仕事を4月21日からはじめた。GWを挟んでいるし、週3回勤務なので実質働いたのは、まだ10日に満たないが、あーすればよかった、こうすればよかったなど小さな後悔がある。その後悔は積もるというより、一つが解決しないうちに新たな出来事があり更新、もしくは上塗りされる感覚に近い。

どれもが、もとを辿れば同じとこで躓いている。ともかく人の評価が気になり過ぎるのだ。あと、担任の判断が必要な部分と、自分で判断して動いて良い部分の境がわからなかったり間違えたりする。例えば昨日のこと。 

給食を食べ終えた後、先生(担任)の指示で先に男子が教室に残り体育着から私服に着替え始めた。(着替えは男女別に教室に入れ替えで行っている)3時間目の体育の後、着替えの時間をとれなかったのだ。

男子が終わったようで中をのぞくと、みんな黄色い帽子(校帽)をかぶっていた。
「なんで帽子かぶってるの?」
「外であそぶから」
しっかりもののA君の答え。今日の昼休みは校庭であそんでいい日なんだと、私はそこで理解した。学校では20分休みや昼休み、学年によって遊べる日、そうでない日がある。職員にも配られる今週の予定表にも書いてあるが、そこまで把握してなかった。

それから女子が中に入り着替え、その間男子は廊下で待ち、しばらくして帽子をかぶった女子が出てきた。
気づくとB君がまだ体育着のまま私に近づいてきた。皆が教室で着替えているあいだ、どこかにいっていたようだ。他にも着替えたものの、教室に戻り、アレガないコレがないなど言っている子がいた。
「バジル先生、先に下に連れて行ってください」
担任の先生に指示された。先生が教室に残り、少数の子を見るようだった。

私は用意が出来た子どもを2列に並べ1階に降りた。この学校では1年生が3階の教室を使っている。皆、靴を履きかえ校庭にでた。

私はこのあと、どうして良いのかわからなかった。先生は下に連れて行くようには指示したが、「あそばせて下さい」とはいってない、待ってたほうがよいのか。

それに校庭は2つある。今いるやや大きなメイン校庭。そこでは既に臙脂色の帽子を被る他学年があそんでいる。もう一つ、確かこの裏に第2校庭と呼ばれる長細い校庭がある。50メートルを縦にとり、雲梯などの遊具がライン側にいくつか並んでいる校庭で、一度、他クラスの体育の支援に入ったときに、使ったことがある。そっちであそばせてほしいのか、何かルールはあるのだろうか。
「5組さん、ちょっと集まってー」
とりあえず、玄関近くで先生を待つことにするが、中々来ない。他の先生に聞きたいが、ちょうどメイン校庭でけが人が出たとかで、先生がその子をだきかかえ保健室にいってしまった。保健の先生の姿もみえたが、それどころではなさそうだし、第一聞いても困惑されるだろう。

「いつもどうしてるの?休み時間に外であそんだことある?」
私の前にいたしっかりものA君に聞く。
「あるよ」
「どっちの校庭であそぶの」
「第2」
Aくんはそう答えるも、横の女子は「第1」と答えるので益々わからなくなってしまった。
「ごめん、先生ちょっとわかんないや…先生に下に連れて行ってと言われたけど、あそんでいいのか…」

先生、はやくきてー!と強く願い玄関をみるも中々降りてこない。これはもう先にあそばせてっていう意味?「じゃあ、みんな自由にあそぼう!」でいいの?

子どもたちの中に「まだあそべないの?」と言う子はいるが、文句は言わずキラキラした瞳で待っている。その場で走ったりオシクラまんじゅうをする子もでてきて、あーどうしよう、これはもう限界だと思ってたら数人を連れて先生が出てきた。
「先生、あそばせちゃっていいんですか?」 私は駆け寄って聞く。
「え?待ってたんですか?先にあそんでよかったんですよ」
「え、あ、ごめん、みんなあそんでよかったって…」
私のか細い声を最後まで聞かないうちに、こどもたちは第2校庭の方に走り出した。

「次にこういう時があったら、先にあそばせてあげて下さい」
横に並んで歩く先生に言われる。
「はい、わかりました」
互いの顔に笑みはなかったと思う。先生はまだ20代と思われる女性で私は5組の支援に入るのは3日目、先生との付き合いもまだ3日だったが、子どもの心を掴むのが上手な先生で、子どもたちの先生大好き!な気持ちも、ガシガシ伝わってくる。その先生に、何か一気に失望された気がしたー。もちろん気がしただけで、それはまた私の悪い思い込みでもある。

ただこういう行き違いで、結果子どもにとって不利益が生じてしまった。楽しみにしていた子には本当に申し訳ないことをした。よく考えたら先生はそのために、まいてマイテ計画してたのかも、給食もいつもよりはやかったし…。その計画もすべてダメにしてしまったんだと、私は深く落ち込んでしまった。
と同時に少なからず怒りがわく。

指示がわかりづらいんだよ!!
と、どこかで密かに怒っている自分がいる。
私は外あそび、はじめてなんだよ!ていうか、そんな大事な計画があるなら朝に行ってほしい!

しかし先生からすれば
状況からみて先にあそばせてってことでしょう!それぐらい判断してほしい!せっかく時間まいて、子どもたちをはやく連れだしてもらったのに
て、ことかもしれないしー。

とにかく、その時は子どもたちが第2校庭めざして走り出す、担任の先生、私もついていく、他クラスの1年生があそんでいて、そばに担任の男の先生もいる、5組の子どもたちが一斉にジャングルジムみたいな遊具に登る。私は第1校庭に戻り、グルグル走ってる子を目で追う、そのわずか数分後、昼休みの終わりを示す予鈴がなる。

第2校庭の近くまで迎えにいくと、一斉に皆がこちらに向かって走ってきた。校舎に入るとまるで競争のように上履きに履きかえ、教室に小走りで向かう。そのあとを私ははや歩きで追う。

次のチャイムの時はほとんどの子が席に着いていて、5時間目の算数がはじまる。
放課後、昼休みは子ども達に申し訳ないことをしたと先生に話したら、先生から「ごめんなさい」と謝られてしまったが、私は別に謝ってほしかったわけではない。

あの時、もう少し子どもの話を聞いて判断してもよかったなという後悔、Aくんは間違ったこと言わないし。それに私って状況理解とかやっぱり苦手なのかな、先生の指示をそのまま受けとってしまうし、やっぱりそういう考え方の癖みたいなの、あるよなとか。

いや、はじめてだよ?わかんないんだから仕方なくない?わかんない時は判断できないよね、先生だって「連れて行って先に自由にあそばせてください」って言ってくれれば私だってそうしたし、そうしたかったよ、とか夜になってもイライラもやもや。

布団の上で眠そうな次男(同じく1年生)をつかまえ「今日は外であそべた?」と聞いたら「今日は20ふんやすみにあそべたよ、あさがおの水やりもできた」と満足そう。
そう、校庭であそべるって貴重なんだよ、田舎の学校とちがって。スペースがないんだよ、都会の学校は。

やっぱり悪いことしたなー、でもさあ…とまたしても落ちこむ夜だったのでした。


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