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「敗れたDeNAは、」から探る2021年のベイスターズ

序論

横浜DeNAベイスターズは2021年、54勝73敗16分と首位ヤクルトとわずか20ゲーム差での最下位となった。

最下位の原因は何か。ファンからは「先発」「中継ぎ」「打線」「守備」などなど様々な原因が挙げられてきた。しかしこれはあくまでも1ファン、行ってしまえば素人目線の感想に過ぎない。プロの結果ならばその道のプロに聞くべきだ。そこで着目したのが「スポーツナビ」の戦評だ。

『ヤクルトが破竹の9連勝。ヤクルトは0-0で迎えた5回裏、青木のグランドスラムが飛び出し、先制に成功する。投げては、先発・奥川が6回無失点の好投。その後は星、田口、今野が無失点リレーを展開し、奥川は今季8勝目を挙げた。敗れたDeNAは、打線が3安打無得点と沈黙した。

2021年9月28日 東京ヤクルトスワローズvs.横浜DeNAベイスターズ - プロ野球 - スポーツナビ(https://baseball.yahoo.co.jp/npb/game/2021000845/top)より

プロ野球選手とまではいかないが、それなりのプロ野球の知識を持つヤフーの社員が書いた戦評ならば、ある程度客観的な敗因が見出せるであろう。

そこで今回は、「敗れたDeNAは、」に続く文を集計し、今季のチームの不調を探った。

検証方法

対象:2021年横浜DeNAベイスターズの公式戦のうち、敗戦した73試合

検証方法:敗れたDeNAは、に続く文を拾い出し、以下のとおり分類する。

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数字は通し番号を示す。大体は文面のとおりだが、以下、何点か補足する。

1、投打ともに振るわなかった。

なお、「先発が試合をつくれず、打線も振るわなかった」という表現も1にカウントしている。

4、救援陣が誤算

特定の投手の名指しではなく、救援陣全体にわたって振るわなかった場合を指す。

6、打線が沈黙

「打線が〇安打と振るわなかった」「打線が〇得点と振るわなかった」の両方をカウントしている。

7、打線がつながりを欠いた。

「打線が再三の好機を生かせなかった」場合もカウントしている。

また、10月20日巨人戦の戦評だけは該当文が無かったため除外している。(※この日は中井選手の引退試合だったため、代わりにこの旨が記載された。)

結果

同率9位 救援陣が誤算(2回)

リードを守り切れず終盤に逆転される場合。ホーム開幕戦が顕著だったと思う。

同率9位 守備の乱れ(2回)

記録に残らない乱れはまだまだある気がするが、2失策、3失策で失点した試合。投手がかわいそうだった試合。

同率5位 打線が沈黙(6回)

3安打とか2得点とか打線が特に仕事をしなかった試合。投手陣は踏ん張ったのにな~的なやつ。

同率5位 打線が追い上げるも及ばない(6回)

終盤に打線が追い上げたケース。広島戦で9回に7点返した試合とか。それを初回からやってくれよ。

同率5位 好投した先発を見殺し(6回)

通称ムエンゴ。有吉、濱口、大貫、東などその被害者は数知れず。引き分けの試合を含めれば今永もなかなかのムエンゴっぷり。

同率5位 投手陣が崩壊(6回)

いつも崩壊している気がするが、先発も中継ぎもみんなダメだった日のことである。14失点したオリックス戦とか、11失点したロッテ戦とか。

4位 救援陣が誤算(名指し)(8回)

エスコバー、三嶋、山﨑、伊勢が誤算で逆転負けを喫した試合。巨人戦のアレとか、阪神戦のアレとか、広島戦のアレとか。ちなみに「痛恨の一発を浴びた」という表現があったのは開幕戦のみ。

3位 先発が試合をつくれず(9回)

救援陣は踏ん張ったけど結局先発の失点が痛かったなぁっていう試合。今季の課題の一つだったと思う。4月は5回投げ切れただけで神扱いされていた。

2位 打線がつながりを欠いた(11回)

チャンスであと一本が出ない、満塁で無得点、満塁でゲッツー、残塁の山、などなどベイスターズファンを苛立たせた要素の一つ。決してチャンスで打たないからだけではなく、その前の盗塁死、走塁死、走塁ミス、バントミス、ランナーコーチミスなど様々な要因が絡んでいる。来シーズンへの課題の一つと言えるだろう。

1位 投打ともに振るわなかった(16回)

全敗戦試合の約2割を占める敗因。投げる人打つ人みんなダメだった試合。先発は序盤につかまり、中盤でランナーを残して交代。代わった中継ぎは先発のランナーを返してイニング終了。打線はたまに長打が出るも後が続かず無得点。終盤ランナーを溜めて「今度こそは」と思うも打球は高々と打ちあがるだけ。横浜DeNAファックという言葉が誕生してしまう事態にも。

結論

全部、ダメだった。来季に向けた課題が山積みだけど、1つずつ改善していってほしい。せめて横浜DeNAファックと言われないくらいには。


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