ベイカレント著の評判・感想~意識だけではなく、実践力が求められる時代へ【エンジニアがビジネスリーダーをめざすための10の法則】

ベイカレント著【エンジニアがビジネスリーダーをめざすための10の法則】では、日本企業の成長とエンジニアの役割についての洞察を述べています。かつて日本企業が世界的な成功を収めた時代には、優れたエンジニアがその成長を支えていたと言われています。しかし、現在はAppleやGoogle、Facebook、Microsoftなどの企業が世界をリードしており、これらの企業の創業者やリーダーもエンジニア出身者が多いことに注目されています。

日本は技術においては依然として先進的で高品質なものを生み出す力を持っていると評価されていますが、世界をリードする時代は遠い過去になってしまいました。また、多くの日本企業ではエンジニアは現場の存在にとどまっていると指摘されています。

文章は、日本企業が再び世界で戦っていくためには、スタートアップやベンチャーだけでなく、あらゆる企業においてエンジニアがリーダーとしてビジネスを牽引し、マネジメントにも参画する必要があると主張しています。これは、あらゆる産業がデジタル化し、テクノロジーとビジネスが結びつく時代に求められるスキルだからです。

また、エンジニアがさらなる成長を遂げるための指南書が現在の日本では少ないと指摘されています。戦略コンサルティングファーム出身者や名門大学・大学院卒業者の書籍は多くありますが、それらを読んでも役に立たないと感じる声が多いと述べています。有名な戦略フレームワークや欧米型のプレゼン術は、現場で実践するのが難しい場合があります。

このような状況にはもどかしさを感じると同時に、良書もあることを否定していません。ただし、成長意欲の高い若い人材が参考書を読んでも具体的な内容を身につけられず、実践できない状況は残念だと述べています。

最後に、同じような書籍が次々と出版されていることで将来有望な読者が「意識だけが高い」読者になってしまう現状に対してもどかしさを感じていると述べられています。

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