白状すると。

薄情なんです。こんばんは。
ぼんやりではなくはっきりとしたアレ。

今年よく聴いていたアルバムをまとめています。
こういう作業は毎年12月の恒例行事なのですが、と同時にいつも思い出すニュースがあります。

ある年齢によって新しい音楽を掘ることをやめてしまうということが科学的に証明されているニュース。

アンケートですが、こんな結果も。

確かに10代に聴いたものに勝るものはないのかもしれない。一番多感な時期で、こころもすごく柔軟で、自分もその頃に聴いたものが、今好きになる音楽の基準になっていることに違いはない。

普通に音楽以外の娯楽はごまんと溢れているし、年齢を重ねれば重ねるほどやらないといけないことが増えるのは当然で、時間もどんどん限られきて、そしてもっと単純にめんどくさいなというのもあると思う。

でも、音楽に限らず新しいものというのはそこらじゅうでたくさん生まれているわけで、今を生きている者として触れたくないわけがないだろうが。(急にどした)
その為に多少手間に見えても自分で聴いて自分で感じて自分なりの感想を持ちたいんですよね、今だに。

これだけサブスクが普及してもただひたすらにCDとレコードを掘っているワテ。(サブスクもやってますよ。)
物を持たない生活が良いとされる現代で、こういう部分もちゃっちゃとアップデートしないといけないのだが、『聴くためには買う』という至極真っ当で明確な考えを常に携えている為、いつもアップデートに失敗するワテ。

少しよりはもう少し昔の話。

最近ようやくその頃のことを思い出せるようになってきた。別に今病んでいるわけでもないし、自分の体験してきたことなのでどうかフラットな気分で読んでほしい。

23歳の頃。
何もかもがモノクロに見えてしまうようになり、ライブにも行かなくなり、音楽を聴いても何も響かなくなり同時にギターも弾かなくなった。

何ヶ月か、昼夜逆転の引きこもりのような生活状態で部屋はずっと真っ暗だった。
それまで浸かりまくっていたロックンロールの泥沼ももはや何もなかったことみたいに、部屋に音楽が響くことは一切なかった。
唯一自分の気持ちをセーブしてくれていたものは、深夜ラジオの爆笑問題カーボーイと違法にアップロードされていた名探偵コナンの映画だった。

爆笑問題カーボーイのポッドキャストをiTunesの上から下まで3周ほどした頃、まだまだ体は重かったが、そんな体を引きずるように受けに行ったCDショップのアルバイト面接が受かった。
23歳。自分の感情はもう音楽にまったく反応していなかったが、10代の頃に聴いていた少しの洋楽の知識が役に立つかなどうかないけるかなぐらいの気持ちだった。

そのCDショップは誰もが名前を聞いたことのあるようなお店ではなく、ザ小売店と言った感じの(どんな感じだ笑)、素敵な田舎のCDショップだった。

そのお店は仕事中に、どんなCDでもかけても良いCDショップだった。

その時の店長がロック好きな方で、
(Tasteってロリーギャラガーのバンドやろ!?にっしゃーん!と言われたことが強烈に頭の中に残っている。今思い出しても当時の店長の眼差しは常にロックキッズのように輝いていたと記憶している。)
店長のおススメCDも当然のようにお店に持ってきていた。

山下達郎の『FOR YOU』というアルバム。 

すごく暑い日だったので爽やかなジャケットだしこれでもかけるかぐらいの気持ちだったと思う。
一曲目の『Sparkle』のイントロのギターを聴いた瞬間に、重かった体も軽くなったような、まだまだモノクロだった景色も一気に色合いを取り戻した。自分を救ってくれたのは1枚のCDと、あの時の先輩、そしてロック好きの店長だった。

失礼。ぶっちゃけ少し誇張して書いた。
しかし、1年後そのお店は閉店してしまったが、あの一年間は日常生活も音楽熱もエンタメへの興味もすべてがリハビリのようで、見えるものの輝きを少しずつ取り戻していったような一年だった。

あの時期を今ではリセットの時期だったと捉えることができるようになったのが一番の成長のような気がする。

実際にあの時期からアナログレコードを聴く生活が始まったり、リードギターを弾いてくれるギタリストを探していると先輩から連絡が入り、そのままそのオリジナルバンドに入れていただくことになった。2013年、そう今から丁度10年前、生活は絶賛のリハビリ中ではあったが僕のオリジナルバンド生活がスタートした年でもあった。

まあ何をするにしても
こころの動く時に動くしかないのだよ。
逆を言うと疲れたら寝るしかないのだよ。
なるようになるさ。おやすみGood Night.

(最後誰。。)

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