日常の中に詩を見つけるのが上手「袋小路の奥に猫が坐って黒い背を向けている/耳をぴんと立てているが振り向かない/これ見よがしにしっぽを伸ばしている/猫の邪魔にならないように立ち去らなければならないのだが月が猫の目の中でふくらむ頃あい神鳴が鳴っている/わたしも両手両足をそろえている」
高橋順子_著__貧乏な椅子_

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?