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記事一覧
夢の新磁石 L1₀-FeNi磁石, part 4
このシリーズでは、ネオジム磁石の圧倒的地位を奪う新しい磁石、その候補のL1₀-FeNiを紹介してきました。前回では、L1₀-FeNiを合成するための様々な試みについて述べました。本稿では、2017年に(株)デンソー、東北大が発表したNITE法という、今現在もっとも有望な合成手法について、その課題(と思われる点)について述べたいと思います。最終回です。
(以下、磁力を出しやすい、という怪しい表現
夢の新磁石 L1₀-FeNi磁石, part 3
L1₀-FeNi磁石についての紹介記事のつづきです。前回では、L1₀-FeNiの発見の経緯とその作製の困難さについて書きました。本記事では、現実的な手法でL1₀-FeNiを再現するため、提案された手法について時系列的に雑にどんどん紹介していきます。長いです。
最初にL1₀-FeNiについて報告した1964年のL. Néel, J. Pauleveらの論文のサイトに行き、引用している論文の一覧
夢の新磁石 L1₀-FeNi磁石, part 2
この記事では、引き続きL1₀-FeNi磁石について紹介します。L1₀-FeNi磁石の発見の経緯と作製の困難さについて書きます。
どうやって作るの? そもそもL1₀-FeNi磁石は、ただ鉄(Fe)とニッケル(Ni)を混ぜただけではできません。単純に溶かして混ぜただけでは、冷える頃にはFeとNiは大部分が分離してしまいます。磁石として能力を発揮するためには、FeとNiが原子レベルでちゃんと混ざり、
夢の新磁石 L1₀-FeNi磁石, part 1
磁石といえばネオジム磁石!ではありますが、、そんな世を打破すべく、磁石研究者たちは日夜あたらしい磁石材料の研究を行っています。本記事ではそんな新規な磁石材料の中から、ひとつピックアップして紹介していきます。
この記事では、L1₀-FeNi磁石について、概要と良いところを紹介します。磁石として上手く作ることができているのが一つのグループ(デンソー)のみなので、自然と内容はその発表資料に沿ったもの