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浦幌町に認定こども園が開園!こども用テーブルに込めたわたしたちの想い

こんにちは。
企業で会社員をしながら副業で仲間と林業会社を立ち上げ、主にPRを担当しています、みぽりんです。

この春私たちの会社のある北海道十勝の浦幌町に、別々に存在していた保育園と幼稚園を統合させた浦幌町認定こども園(通称「ニコニコこども園」)が設立されました!

認定こども園は0歳から小学校入学前までの子どもたちが預けられるので、年齢を超えた交流によって様々な経験が得られるという点で、教育上にも良いところがあると一般的に言われています。
「うらほろスタイル」として小~中学一貫して地域学習を行い、官民学が一体となって取り組んでこられた“教育の町うらほろ”において、今回のこども園の設立は注目していたので、こども園で使用する机と本棚を作らせてもらえたのは、「次世代の子どもたちにまちを繋ぐ」理念で会社をつくったBATON+にとって大変うれしいニュースです。

こども園

今回は、認定こども園に納品させていただきました、「こども用テーブル」製作のウラ側についてデザイン・製造担当の鴻野 祐さんにお話を伺いました!

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町産の木カラマツを使用したテーブルづくり

依頼をいただき、まずは何の種類の木を使って・どのように切り出し・どのように組み立てるか、といったところから検討しました。
カラマツは浦幌で一番多く採れる「まちの木」なので、浦幌でとれたカラマツを使用することで“地産地消”の考え方を取り入れることは、お話をいただいた時から決めていたのですが、カラマツは反りやねじれが強い性質をもっているので、単板(一層のみ)で使用すると安定性が悪く、季節によっては5mmほど動きが生じる可能性もありました。カラマツを薄く三層にして直角方向に重ねる「三層クロスパネル」という加工方法をとることで、割れや反りを軽減するようにしています。

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また、1-2歳のお子さまが使用する「ミールサポートテーブル(食事補助用テーブル)」と「半円形テーブル」には赤や緑など色のついた「ペーパーウッド」という素材も使用しています。
一般にはなじみのない新素材ではありますが、丸みのあるテーブルに合うのではないか?と思って試してみました。三層パネルの間にこのペーパーウッドを使用することによって、デスクの断面に色が入り、見た目としてもかわいらしい仕上がりになっています。

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子どもたちが使うということで、当然ですが安全性・安定性はいちばん気をつけました。
とにかくケガをしないように、転んだ時のことも考えて全ての角をとりましたし、全部で50数枚納品しましたが、1枚1枚すべてにおいて、強度面での接合やズレによる揺れがないか入念に確認しました。

また、テーブルの使用者という意味では子どもだけではなく保育士さんも該当すると思っています。積み重ねたり持ち運んだりするときに、扱いやすいか?という細かな点にも気を配っています。

1枚1枚、想いを込めてつくりました!

私たちは大量生産できる自動設備のある会社ではありませんので、基本的には1枚1枚気持ちを込めた手づくりという形になります。
商品としての質にかかる工程は任せていただきながら、人手が必要な工程は東京・大阪のBATON+メンバーも駆けつけてくれて一緒に製造を行いました。
事務所兼ラボのあるTOKOMURO Lab(旧常室小学校)の体育館で、子どもたちを思い浮かべながら皆でやすりがけを行ったのは良い思い出です。

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商品が完成し、納品に訪れたときはまだ雪が積もっていましたが、職員の方からは「やっぱり地域の木材を使った机は親しみがあって良いですね!」という嬉しいお声をいただきました。

まちでとれた木を使うことにこだわる理由

浦幌で暮らしてつくづく感じるのは、“浦幌は木のまちである”ということ。
ほんとは暮らしの中で身近に木があるのですが、子どもたちや生活する町民の方がまだまだそれを実感できるまでの距離感ではないなと感じています。都会とはちがって素材がそこら中にあるという素晴らしさがあるので、「たくさんできることがある」「目の前にある木を活用してみよう」という感覚になってくれたら面白いと思うんです。

だから木の扱い方・使い方を伝える活動として、shopbot(木材を自動で切り出すCNCルーター)を活用したモノづくりや、木育授業にも力を入れています。
今回認定こども園で町産の木を使ったテーブルに触れてもらえるのは、ある意味、木を知るきっかけづくりになると考えています。このテーブルを使いながら子どもたちが育つというのは、将来大きくなったときに「町でとれたカラマツを使ったテーブルだったんだ!」という気づきとなり、木への愛着を育むことに繋がればという願いを込めています。

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BATON+は、地元の木を使った製造加工も受託しています。
限られた生産体制で経営しておりますので、納期や数量は要相談となりますが、私たちの活動に理解・共感してくださる方は、気軽にお声がけください!


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