国立大の共通テスト「情報」追加へ

昨日の朝日新聞の朝刊、
動向が注目された大学入学共通テストの「情報」科目について、
2025年入試より国立大学の受験生には原則として
「追加」される方向で検討が進んでいる
・・・と報道がありました。

今回のニュースの概要
■ 国立大が2025年入試より「情報Ⅰ」を受験科目とする方向で検討。
■    2025年入試は2022年に高校に入学する新高1生の受験年。
■ 浪人生向けの科目「旧情報」との得点調整を検討。
■ 受験科目に課された場合は「6教科8科目」となり負担増。
■ 1月28日の国大教総会で決定の見通し。

といったところです。

★受験生への影響は?

「情報」科目がどのぐらいの大学で課されるかは、非常に注目すべきポイントでしたが、受験科目に追加されて、「6教科8科目」となる方向性が見えてきました。

まだ決定では有りませんが、多くの国立大学導入された場合の影響について、いくつかのポイントを見ていきましょう。

まず、来年の高1生にとっては負担増となりますので、「情報」科目を受験科目として意識することが必要になります。また、学校の側でもどのように学ばせるか、どのように学習課程の中に組み入れるか、対応が必要になってきます。
「情報科目が受験科目に追加される」
ということが最も大きな変更点であることは言うまでもありません。

しかし、それ以上に意識しなければいけないのでは、
「6教科8科目に増えること」
です。共通テストはただでさえ7科目と負担が大きく、国公立大学をめざす受験生は、この教科数をこなせるかどうかが、合否を分けるカギになっていました。理系の方の国語・地歴公民、文系の方の理科は、「手が回らず対策が遅れる」ことが多く、早め早めの対策が必要になっています。さらに今年から施行された大学入学共通テストは、センター試験に比べても思考型の問題が多く、より対策が必要な内容になっています。このようなタフな入試になることを見越して、早めからの対策がより大事になるでしょう。
その意味で「情報」科目の対策に、どのぐらい時間がかかるのかは、指導する側にも見極めが必要になりますね。→個人的には、得意な方は時間をかけずに対策できるが、苦手な方は相応の時間をかける必要があるイメージです。

2025年に関しては、得点調整などが予定されているものの、浪人生が減ることも予想されます。「浪人すると1科目追加」は、さすがに避けたいところ。現高1生が受験する2024年入試は「安全志向」になることも予想されます。大きな入試制度の変更は1年前から現れることも押さえておきたいです。

ここから高校でも塾でも対応を求められますが、「情報」を教えられる教員が不足していることも課題になりそうですね。数学の先生が必ずしも情報を教えられるわけではないので、絶対的な数が足りていないのが現状です。このあたりの課題をどう解決していくかも、今後、議論になりそうです。(議論しなきゃ・・・心の声。)

なお、情報という科目をどう捉えるかは、私もあまり知識がなかったのですが、この記事が非常に参考になりました。お勧めします。

【どうなる2025大学入試】 高校で「情報1」が必修、共通テスト教科にも 「文系進学者にこそ重要に」https://news.yahoo.co.jp/articles/d38c87fd6e29802625cbcdc1998d733cd0178521

時代の変化とともに大学入試制度は変わってきましたが、いよいよ本格的に情報科目が入試に導入されていきます。私立大学の動きも気になりますね。プログラミング教育に関する関心も高まりそうですね。

また続報をしていきます。

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