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人工言語を作ってみる①人工言語の可能性

 言語を作る必要性を感じております。
 現在使われている言語というものはすべて数万年の時の中でかたちづくられたものです。それはいわば基礎OSのように人間の思考を導き、方向性を与える、つまり縛るものです。
 言葉なしに複雑な思考は不可能で、人間を人間たらしめる最大の要件は言葉であろうと思います。

 しかし言語のせいで人は争います。言語が違う人間のことを不可解に感じ、憎み、殺し合う。延々と繰り返されてきました。
 民族というものはほとんどの場合、言語の違いによって分けられ、その差は体感としては大きなものですが、北アフリカにいたホモサピエンスのことばが分化発展しまくったものであり、根っこではみな同じです。
 ましてやそれを動かす脳や身体の差は民族間に無い(せいぜい得意なスポーツ程度で、コミュニケーションを阻害するレベルには無い)ので、あらゆる民族間トラブルは言語の違いを乗り越えられなかったことに起因するのではないでしょうか。

 だからって言語を作るのはちょっと飛躍していると思われそうです。すでに世界言語として英語が発展していますから。まぁ、それは結構ですが、第二の母語として英語を使いこなすのはドイツフランス語など英語に近い印欧語族以外には難しいことです。
 そして人種間の分断激しいアメリカやフランスを見ればわかるとおり、言語が同じでも人間は軽々と分断されるのです。
 そのことをうまく説明できる力はありませんが、言語ルールが同じでも同じ目線の言葉遣いをしていないからなのではないかと思います。
 トランプ大統領のツイートは英検準2級の私でも簡単にわかる平易な構文と語彙の英文で、支持者にはストレートに魅力が伝わりますが、対立する人、非難の対象となる人に対しては貶めるだけの効果しかない言葉です。
 その問題は排外主義を咎める側の人間についても同様です(これは本邦でもそうです)。排外主義や差別に感化された人間に、思考を顧みたり新たな知識を与えるようにうまく誘導できる言葉がインターネット上にいくつあったでしょうか。おそらく全体の0.01%もないでしょう。
それじゃあうまくいかないんです、未来を良くすることはできないんです。無論不正義に手心を加えろと言うのもおかしいと言うことも十分わかっています。
なんか話をデカくしましたがキン肉マンスクショ禁止騒動だって言語による相互理解の失敗でしょ。なんだって言語がうまければ解決の糸口はあります。

 そこで「わかりあうための人工言語」を通じて、人間同士他者を尊重できるような世界になればいいと思うのです。
 人間は言葉との距離をうまく取れてないのです。いったん別のコミュニケーションを使ってみるべきなのです。

 しかし、今まで人工言語が成功したためしはありません。エスペラント、地球同語、トキポナ……

 私は今までの人工言語をいろいろ調べてみましたが、それらはもっぱら「文法」と「語彙」について改良を加えたものでした。

 帰納的に言ってそうした取り組みは(世界言語を産むうえでは)無駄ということです。じゃあどうするべきかもっとも単純な策からいってみます。
 文法も語彙も学ぶ必要のない言語ができればそれが広まり人間に良いものを与える可能性があるとおもいます。

というところで今回は終わります。人工言語について明日続きを書きますが、それ以降は不定期更新でじっくり考えていこうかなと思います。
次回↓


にょ