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バスケの言い分 ウェブ保存版

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MACPOWER誌にて2000年7月号から2004年12月号まで5年にわたって連載されたコラムを当時のままの文章で公開します。内容的には今読むとアレですが、まぁそれはそれとしてお…
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#オブジェクト指向

[#35] Cocoaの印象 : 一貫性に身をゆだねてみよう

Cocoaと本格的に付き合い始めて数カ月がたった。ここいらで第一印象とは少し違う感触を持ち始めているので、その辺をちょっと書いてみたい。Cocoaの利点としてよく語られるのは、Interface Builderというツールを使ってGUI要素をオブジェクト指向的に扱える、ということだろう。でも、これってあんまり重要じゃないのかな?という気がしている。いや、もちろんすごいことではあるんだけど、それを支えている下地の部分に目が行き始めたのだ。 最初の本格的オブジェクト指向環境であ

[#31] オブジェクト指向「的」な話

俺がまだプログラミングの仕事で飯を食う前のことだが、プログラマー35歳定年説[*1]という話を聞いたことがある。プログラマーは頭の回転が悪くなるとやっていけないので、仕事ができるのは35歳が限界という説らしい。もちろん、いまはそんなことを言う人はいない。俺の定年を延ばしてくれたものはいくつかあるが、その1つはオブジェクト指向だ。今月はこれをテーマにしよう。ただし、あくまでオブジェクト指向「的」な話。 そもそもオブジェクトって何だろうか?訳すと「モノ」だ。モノに指向している、

[#30] Cocoa に負けないHIView それを支えるHIObject

先月の続きで、Jaguarから追加されたビユーシステムであるHIViewを取り上げる。まずはHIViewとは何か、どんなメリットがあるのかを見てみよう。 HIViewとは基本的にウィンドウ / メニュー / コントロールバー / アピアランス などを扱う昔ながらのQuickDraw系 ToolboxのAPIに完全に置き換わるシステムだ。画面上に見えているものはすべてHIView [*1]か、そこから派生したビューということになる。開発者にとってみればHIViewの使い方を覚