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ハンドグリップ力とイタリア女子バスケットボール選手の身体特徴

こんにちは。

腕の長さとハンドグリップ力の関係について研究している論文がありました。自分も勘違いしてたのですが、腕が長いほどグリップ力が高いという研究だったので驚きです。

【はじめに】

イタリアの女子バスケットボール選手において、手と身体の寸法がハンドグリップ力にどのような影響を与えるかを調査した論文を紹介します。また、バスケットボール選手のタレント発掘のための参考スケールを定義することを目的としています。

【研究方法と結果】
109名のイタリア女子バスケットボールナショナル選手(U14からシニアまで)の身体と手の寸法、および最大ハンドグリップ力を測定しました。ハンドグリップ力と腕の長さの傾向は上昇し、19歳から(U20、シニア)の選手に対して、サブエリートグループ(U14、U15)との間で統計的に有意差がありました(p <0.05)。
ハンドグリップ力は、身長とBMIとの間で低い正の相関が見られましたが、腕の長さとの間で正の関係がありました(r = 0.5; p <0.001)。腕が長い選手ほどハンドグリップ力が強い傾向がありました。これらの結果から、トレーニングと練習の年数がハンドグリップ力の向上に影響を与えることが示されています。

【注目ポイント】

  1. ハンドグリップ力は、身長やBMIよりも腕の長さと強い相関があることが判明。

  2. 19歳以上の選手では、ハンドグリップ力と腕の長さに統計的に有意な差が見られる。

  3. トレーニングと練習の年数がハンドグリップ力の向上に大きく寄与している。

この研究により、バスケットボール選手のタレント発掘に役立つ参考スケールの提案が可能となり、ハンドグリップ力が競技の向上に重要であることが示唆されています。また、身長やBMIよりも腕の長さとの関係が強いことから、選手選抜やトレーニングプログラムの開発において、腕の長さにも注目すべきであることが分かりました。

【まとめ】
イタリア女子バスケットボール選手を対象に、ハンドグリップ力と身体寸法の関係を調査したこの研究から、腕の長さがハンドグリップ力と強く関連しており、トレーニングと練習の年数が力の向上に大きく寄与することが分かりました。これらの知見は、バスケットボール選手のタレント発掘やトレーニングプログラムの開発に役立つと考えられます。

参考文献:
ピッツィガリ, ルイーザ, マルゲリータ・ミケレッティ・クレマスコ, ラ・トーレ・アントニオ, アルベルト・ライノルディ, ベニス・ロベルト. (2016). ハンドグリップ力とイタリア女子バスケットボール選手の身体特徴. スポーツ医学と身体適性, 57(5), 521-528.


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