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マンドリーノ東京12th 終わってみての曲紹介

2022/11/27の演奏会の曲を紹介したいなと思いつつ、Instagramに全部書くと長すぎるのでnoteを使ってみることにしました。主に同世代の友人たちに読まれることを想定して書いているので、ちょっとカジュアルめでふざけていますがあしからず。
リンクを貼ったので、ぜひ曲も聞いてみてくださいね。歌が入らないので勉強のBGMにもおすすめです。

一曲目 K.ヴェルキ 『ロマン的協奏曲』

バロック調の旋律が華やかな一曲。たぶんチェンバロで弾いても素敵なんじゃないかなと思います。2ndはあまり休みがなくずっと弾いている感じで、疲れるけれどそんなに音は難しくないからほかの曲より簡単かな、と思っていた秋口、それまで重音をすべて無視して練習していたことに気づいたのでした。全然簡単じゃなかった(ちゃんと本番には間に合わせました)。笑

二曲目 鈴木静一 『田園風景 黄昏と夜の祭り』

童謡とか疎いので全然知らなくて、田園というからベートーヴェンばかり連想していたのですけれど、中盤のイ長調のところを練習していたら母に「村祭り」が元になってるんじゃない、と言われました。そしてそこはまあまあ弾きやすいのだけれど、序盤のゆったりしたところが終わって速くなったところ、編成によってはフルートが演奏する主旋律が2ndに回ってきて、だいぶ苦戦しました。ただでさえフラット系は慣れていないのに、付点とか細かいリズムを高い音で弾くのはなかなか大変ですね。

三曲目 久保田孝 『幻想曲第一番』

通称「ゲンイチ」。長いし速いし、いや本当に大変でした。
重々しい感じの短調はもともと得意ではなくて、はじめ聞いたときはげんなりしていたのですけれど、こういう曲って聴き込む・弾き込むほどに不思議と楽しくなってくるから怖いです。特に4分すぎくらいで速くなったあとの3連符の連続のパターン、ザ・マッドネスって感じだけれどお気に入りです。
1回聞いてうーん…と思った方はぜひ10回くらい聴き込んでみてください。だんだんよさがわかってくるかもしれないです。

四曲目 青山涼 『濤花』

とうか、と読みます。作曲者で今回のソリストの涼さんご本人が「Waves and Petals」と英題を付けているので、波と花びらのイメージでいいみたいです。
今回の演奏会のなかで一番弾きやすく、かつ楽しかった部類に入る一曲で、とにかく涼さんのソロがかっこいい。協奏曲なので、伴奏みたいな感じの私たちは特別難しいことをしているわけでもないのだけれど、ソロに合わせているだけで弾きました感が味わえてとっても楽しいです。
ところでトリルって初めてチャレンジしました。中盤のソロの見せ場直前に入っているのですが、tr~~~~って楽譜にあったのでトレモロ(tremolo)のことかと思って、なんでわざわざここだけ書いてあるんだろう、って思っていたら全然違いました。笑

五曲目 青山涼 『雪女伝説』

涼さん初の組曲の、しかも初演!ということで、楽譜が届いた時点でだいぶ嬉しかったです。決して明るくはないですが、緊張感があってきれいなメロディの数々。YouTubeだと字幕でいっしょにお話が読めるので、ぜひ合わせて読んでみてください。読みながら聴かないと最後びっくりすると思います。笑
何がびっくりなのかと言うと(ネタバレみたいになりますが)、4楽章の曲調ももちろんそうなのですが、コントラバスがバルトーク・ピチカートという技を披露するんです。練習で最初聞いたときは誰かの弦が切れたのかと思いました。
個人的には3楽章のメロディに疾走感があって、禁断の恋って感じで大好きです。そこはマンドラが主旋律で2ndはお休みなので、ゆったり聴けたのもよかった。

六曲目 L.バーンスタイン (武藤理恵編) 『ウエストサイドストーリー メドレー』

今回の曲目が発表された瞬間から、楽しみで仕方なかったのがこの曲。そもそも『ウエストサイドストーリー』が好きなんです。原作は大好きな『ロミオとジュリエット』だし、高校ではダンスのときにジョージ・チャキリスの振りをみんなで真似したし、昨冬のスピルバーグ監督のリメイク版も見ました。と言いつつナタリー・ウッドが出ているほうの元の映画はまだ見ていません。笑
楽譜が届いて衝撃だったのは、"America" が変拍子ではないこと。8分の6拍子でアクセントの位置を移動させるとあんなふうに聞こえるんですね。転調が多すぎて(それはゲンイチもそうだけれど)大変だったけれど、それなりに楽しく弾けたと思います。"Tonight" の主旋律は最高でした!

アンコール 鈴木静一 『狂詩曲 海』

「狂」という漢字のインパクトってすごいですよね。この曲も『狂詩曲 海』じゃなくて『マリン・ラプソディ』とか『ラプソディ・イン・ジ・オーシャン』とかだったらまた違った印象だったのかなとも思います(いまの適当なネーミングはQueenとガーシュウィンのパロディです)。
たぶん3拍子系のリズムが好きだからというのもあるのですが、この曲、私のなかでは今回一番楽しかった曲の座をかけて『濤花』と争っています。ひとつ下の代のマンギタのみなさんがこの曲を聞かせてくれた、いつぞやの部室が懐かしい。アンコールだから演奏会前に「これ弾くよ!」と言えなかったのが心残りです。

感想

マンドリーノでは2回目、6月の武藤理恵さんのコンサートも入れれば高校を卒業したあとから数えて3回目のステージ。上達度合いはよくわからないのですが、なんとかついていけているのでそこそこなのかなと思います。それに席順。なぜか前から2列目だったんです。それなりに緊張しました。笑
やっぱりマンドリンを弾くのってとっても楽しくて、いま留学の可能性を考えたときに真っ先に障壁になるのが「マンドリーノの演奏会をお休みしないといけない」ことであるくらいには、私のなかで大事な位置を占めている趣味です。
と言いつつ、コンサートが終わってすぐに楽器をメンテナンスに出したので、しばらくは弾けません。2月くらいまで手持ち無沙汰なので、ピアノとウクレレで気を紛らせることにしました。この機会に譜読み技術と音楽的な勘や表現力が鍛えられるといいな、と思います。

気づけば2,500字超え、めちゃくちゃ長くなりました。これどなたが読んでくださっているかわからないのですが、今日はこのあたりで終わりにしておきます。読んでくださったみなさん、ありがとうございました!


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