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世田谷区内にスタジアムを建設することは夢のまた夢なのだろうか

前書き

今日は雑記です。
バスケットボールもクラブチーム化が進み、時代錯誤や変遷とともに子どものスポーツシーンは確実に変化していきます。
これは仮説でもなんでもなく、スポーツの発展を見つめた先にある定めとも言えます。そして確実に言えることは、この改革において東京都が環境の面で一番難しいシチュエーションに置かれるという事と中でも私が活動の拠点を置く世田谷区は一層厳しい状況に置かれるという事です。

こと世田谷区に関して、この打開策としては、ホームコートを作ることができた球団が最もマージンを得ることができる(今後のスポーツビジネスにしても)ということ、そして街といてスタジアムを建設することができれば、次世代のスポーツシーンの最先端を行くことができるというのが先見の明とまではいきませんが各諸外国をみていて感じるところです。


世田谷区について(ポテンシャル)

キャパシティ

世田谷区の人口は約90万人と言われています。90万人が住み、生活をしています。面積は58、08平方キロメートルで東京23区内では2位の面積を誇ります。全区民が同時にスポーツをするわけではないですが、世田谷区が掲げている生涯スポーツを実現できる環境がこの区内にあるのでしょうか。

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これ以外にも民間のトレーニング施設が数多く存在しますが、何かの競技の大会を開くことが施設がどのくらいあると思いますか?
観客動員を含め、興行が可能な施設がどれくらいあると思いますか?

実は世田谷総合運動場体育館だけなのです。
それもキャパシティは、

競技フロア 40メートル×29メートル、観覧席632席(車いす8席あり)、バスケットボール1面、バレーボール2面、バドミントン6面、卓球21台

これではプロチームが活動することもできません。

あれ、駒沢体育館は?と思う方もいるかもしれませんが、あちらは東京都が管理する体育館であり、世田谷区の持ち物ではないのです。

それぞれの大会は学校施設を使っていたり、こういったスポーツ施設でやりくりしている実情があります。そして世田谷を名乗るプロのスポーツチームはないと(バスケに関してはないと)断言できます。
どうして、人口90万もいて58㎢の面積がある大きな区にプロチームが何のだろう。そう感じています。


区政(税収)

世田谷区は直接的にスポーツ振興事業を行なっているわけではありません。

公益財団法人が指定管理、運営を行なっています。
この会社の実態として皆様ご存知だと思いますが、元校長先生とか役所の人とかの天下り先だったり、まぁ日本の社会の典型的なやつです。
ディスっているわけではないですよ。それが一番都合よくハンドリングできる合理的な形だと私も思っているので。

さて、これは置いておいて税収の話です。

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よくわかんないですよね。こんなわかりづらい表を見ても。
要は年間3000億のお金でやりくりしているということです。

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こちらのデータは面白いですよね。
一人当たり区のサービスを受けるために13万円払っているという計算です。1ヶ月1万円強で今日の世田谷区サービスを受けている感じです。


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こちらは少し前のデータですが、拝借したもの。ふるさと納税により世田谷区がどれほど税収を逃しているかが一目瞭然です。これはこれで問題点が少し変わってきますが、世田谷の税収というのは深刻なまでに落ち込み始めているということがわかります。

素人目ではありますが、これらの収支を見て、データを見て思うこととしては、世田谷区は人口が多くポテンシャルがある反面、自給自足ができない部分が多くあるということ。良くも悪くも23区特別区というところでバランスをとっていきているということがわかります。

昨今、とても残念だったことは、世田谷区の区報?にもありましたがふるさと納税による減収をただ嘆くだけの世田谷区がありました。問題提起としてふるさと納税をみんなが行うと区の税収は下がります。当然です。でも、納税者が納税先を選ぶ制度がある限りこれは嘆いても仕方がないことです。
区は当然ながらその減収をカバーできるほどの事業を行わなければいけないのです。これはイベント開催において様々な工夫をすることや、地元企業の売上増加を目論む、文字通り共催イベントなど。
できることは山ほどあるはずなのに、それをせずに「ふるさと納税はお控えください」は言語道断であると思います。

もちろん、ご尽力されているのは承知です。
でも、全然届いてない。というのが実情です。

加えてマニュフェストの達成具合も見てみたいと思います。
こちらの資料を見ると実現されている部分と全く変化がない部分がよくわかります。


特に、国際的なという部分はおそらくオリンピックで大幅に成長が見込まれていた部分ですが、残念ながら予想されていた展開はありませんでした。でも、世田谷区の素晴らしいことは今から10年ほど前にこのマニュフェストを掲げていたことです。
考えているスポーツの発展シナリオにここまで間違いはなかったと思います。

世田谷区が無能なのではなく、正直ここまで大きなことを行政側で行うのは難しいという結論で良いと思います。
利益を追求しない運営で区民の負担を極限まで落として運営をしてくださっているのでここまで成果(成人週一スポーツ活動)があるのかと思います。世田谷区民はかなりスポーツと身近になることができました。


スポーツ(バスケ)を本気で支える環境づくり

前にもちらっとお話ししたプロの話。まずプロの財源はスポンサー収入であるということはご存知ですよね。


これはお金の循環の話です。

スポンサー企業は製品PRにプロ選手を起用する

メディア露出が多い著名人、プロダクトのイメージに合う著名人

観客やファンは商品が欲しくなる

この循環のためにPR費用として大金を叩くわけです。

次にプロ選手側の資源(人間)の循環の話

子どもがプロ選手に憧れを持つ

育成・発掘

プロ選手になる

(スポンサーを得る)

この循環が同時に、何年のものスパンで行われ、毎年新たな選手が誕生する。そして毎年何人もの選手が引退をしていく。

世界最高峰のNBAであろうが、国内Bリーグであろうが、行われていることや流れている人間やお金の構造は全く変わりません。変わるのは規模の話だけです。
だから、この業界を成長させるためにはもう一歩二歩、規模を大きくする必要があるのです。


裾野を広げる

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実は私が最近目にしたこのニュース。どういった経緯でこうなったのかはわかりませんが、民間(モルテン;ボールメーカー)と市がタッグを組んでストリートコートを建設しました。

直接議員さんとやりとりを行い、このモルテンバスケパーク建設の裏で何があったかという記事を拝見しました。

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2514797.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2496623.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2478777.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2447614.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2444755.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2421351.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2360200.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2330128.html

http://blog.livedoor.jp/minami758/archives/2284211.html

こうした事業のカタチでも育成というステージや発掘というステップを支える重要な取り組みがまさに実行されていることは大変素晴らしいことです。

なぜなら、企業としても競技者の裾野が拡大されることは商品の売り上げにも関わってくるからです。なぜ、ジョーダンブランドが全世界で売れているのか・・・少しこの競技人口という観点から触れてみます。

過去記事に掲載があります、循環の話として
全世界のバスケットボール競技者の人口は4億5000万人。サッカーを凌いで世界1位です。では、国内は?約60万人と言われています。

ジョーダンブランドに関していえば、バスケファンでない人もファッションとして手に取る程ですので、この限りではないですが、約4億5000万人の人が「かっこいい」としているブランドですのでそりゃ売れるわけですよね。

これは一般企業としても目の付け所ではないのかな?
特にモルテンさんの例で言えば、バスケットボール競技者でバスケットボールを持っていない人はいないですよね?そしてシェアとしてもほぼほぼ独占状態ですよね?公式球(試合球)だいたいモルテンですから、突き詰めた先にモルテンを買うというのは必須です。
そしてバスケ競技者が増えれば増えるほど売り上げは伸びていくわけですから。そしてこれは世界共通のマーケットです。ワールドワイドに捉えていくと60万人を目指すマーケティングではなく4億5000万人を相手にするビジネスですからね。

PRとしての露出を探す場としてももちろんスタジアム建設はバッチリだと思っています。これは今の日本の現状があるからこそです。

育成年代の改革

ここでようやく問題提起に戻れます。
なぜ、今体育館やスタジアムの建設が必要なのかというところです。
クラブチーム化が取り計らわれ、ある意味、選手のシーンで言えば「学校の独占」が終了に向かっていきます。部活動だけではなく新たなシーンでの活躍を目指すことができます。
でも、東京都には、特に世田谷区にはそういった選手が活躍する『場所』がないのです。ましてや、トップチーム(プロ)が活躍する場所すらないのです。スポーツが興行として発展を遂げることができない今、やはりスポーツの落とし所は教育であったり、健康増進など福祉的な面しか網羅できないのです。

でも、スポーツは改革を図ろうとしているのです。
世田谷区で言えば、様々な競技の大会を一つの施設で行うことに既に限界が来ています。そもそも大会と言える規模感ではなく、観客も600人程度が限界で、国際試合などもできない。
新たに新設される中学生年代の大会なんて、入る隙間もなく、学校施設に依存するしかない現状があります。

だからこそ、今スタジアムを持つことができる企業や街は時代の最先端をいき、ひとまず独占することができる。まさによーい、ドンの早い者勝ち状態があります。
それだけでは決して成功することはありません。プロチームが強いといっても経営に失敗するスタジアム、企業もこの世にはごまんといます。
結局は常に戦略勝ちできるか、恩恵を住民に還元して応援してもらう事ができるかというところにはなりますが、もし私がいっていることが正しければ、早い者勝ちという局面にあることは体現してくれる方がいれば結論に紐づく気はします。

トップから育成シーンを見つめて、ここまで次の展開を想像した時に、施設を持っている球団が勝つということは間違いないですし、東京都では特に施設を持つことが難しい環境から、持っている球団の独り勝ちは間違いないです。


体育館建設費と現状

5000人規模のアリーナで100億から200億と言われています。
もちろんその費用に土地代が含まれるのか?というのはよくわかりませんが、世田谷区はだいたい平均して㎡あたり200万と言われていますね。
5000人規模で1万5000㎡必要ですので・・・・

まぁ規模にもよりますが最大で世田谷区の一年の税収くらいの金額が建設にかかってくるということですね。

世田谷区民で担おうとすると一人13万円ですね。
あまり高くない!?と思うのは私だけでしょうか?寄付金制度を使って集めるとしたら・・・こんな感じの規模感になってくるということですね。
まぁポイントは恩恵を分配できるかというとこにもなりますが。

これを公設で行うべきか、民設で行うべきかというのは正直今の私ではわかりません。サービスの受益対象者を増やすとしたそれこそ公設で行うべきであるし、ただ、収益性だったり体育館のポテンシャルを最大限に引き出すとすると民設の方が良いでしょう。
あとは莫大な費用を誰が持つか、運営権や命名権、その他利権を誰が持ち、責任を持って運営していくかということになります。

収益を上げなければいけない。
本当に体育館は金食い虫なのだろうか??
そしてBリーグが掲げている2026年から始まる改革にどこまでの球団がついてこれて、日本という国に変革をもたらすことができるのであろうか。

まず見ていただきたいのがこの資料です。

多くのビジネスマンに感じていただきたいのが、Bリーグが国内で急成長しているリーグであるということ。
実は昨シーズンを経て、Bリーグは全体として物凄い規模で資金集めが成功しています。また、今後の伸びしろというのが、今は開放型のリーグから閉鎖型のリーグに変遷するということです。これはNBAと同じ経営を行なっていくということです。何が起こるかというと、今はどの球団にも国内トップリーグに入るチャンスがあるのですが、これが閉じられていき限られた球団しかトップに残れない方式に変わるということです。何が起こるかといっとトップ球団は潰れにくく、資金も集めやすくなるということです。

まず、体育館建設が叶わない球団が確実に出てきます。これは球団経営状況を見てもわかります。どうにかしないとなんとかならない状況は絶対に存在していきますし、今も直面しているはずです。
だからこそ、動くなら今ですよね?(まぁ気持ちだけでなんとかなる規模じゃないですが)


勉強が圧倒的に足りないですが、結論

体育館を持つというバスケットマンなら誰しもが持つ夢、これは本当に実現できない夢なのでしょうか?世田谷区では絶対に不可能なのでしょうか?

こういう話を実は、2年くらい前からしています。誰しもが口を揃えて

「何馬鹿なこと言ってるの。無理でしょ。」

といいます。でも全国には、この夢を叶えている実例が存在します。確かに、90万人をハンドリングしている区政側、スポーツ財団にここまで注力して動けるポテンシャルがあれば、とっくに実現していることだと思います。平成26年にスポーツ施設拡充という目標を立てていますからね。

でも、なされていない現状に何かできないことはないか?と弱冠30歳の私は日々考えているわけです。本当に偉そうな持論を述べながらも、重要な建設に関わる契約やら、細かいところは全くわかりません。
地上げして、建設に関して色々掛け合って竣工まで、そして運営するみたいな誰でもわかるような当たり前なことしかわかりません。
そして自分でも実現できる可能性が限りなく0に近いこともよくわかっていますが、誰かが立ち上がらないと始まらないんだろうなという気持ちしかありません。

誇りある世田谷

世田谷区ってなんかベッドタウンとしてしか正直イメージがないと思いますが、実は有名人だって排出しているし、プロ選手だって世田谷出身の人は多いですよね。それこそオリンピック選手で世田谷の学校に通っていたとかすごく多いと思います。でも、総じてあんまり故郷、第2の故郷を大切にしているかといえばそうでもないと思うんですよね。アメリカに住んでいた私はなんかその愛国心的なところにも少し寂しさを感じます。確かにでかい街だからとか色々あると思うんですけどね。

これからの子どもたちにとって、少しでも誇れる世田谷でありたい。

チラッと出ましたが、アメリカはミルウォーキーに住んでいたことがあります。そこで得た友情とか、経験とか全部が好きなのですが、やっぱりその中心には自分が一番好きなことの思い出が強いです。
そう、バスケットボールがど真ん中にあります。ミルウォーキーバックスというNBAチームがいました。そして、多くの時間を共に過ごした仲間が、バスケットボールのチームメイトがいました。住んでいるから好きになるのではなく、そこで住んでいた仲間や過ごした貴重な時間が街を好きにさせてくれるのだと思います。

もちろん大切な家族がいる。愛すべき学校がある。仲間がいる。好きなことに没頭できる。区民がその区を好きになるためには、区民みんなが同じ気持ちになれないといけないですよね。スポーツを通じてそんなことを教えてあげたいと思います私はこの街で、小学生にバスケットボールを教えています。そして、ミニバスチームの立ち上げをしました。

体育館建設って実現できる夢のようにさえも思えない部分があるけど、きっと誰かならできることだし、建設できたその先には今より豊かな街があったり、人々の心が満たされる何かがあればいいと思うんです。

世田谷区ならきっとできるはず。
28年間生きてきたこの街ならできるとそう自分の中では結論が出ています。

おしまい


あとがき

最後に。
正直僕の力ではどうすることもできないし、どの規模を実現できるかなんてこともわかりません。正直自分がこう言った方向の本当に向いていくかも疑心暗鬼なところがあります。
でも、こんな将来があったら確実に面白いなと思います。
世田谷にBリーグのチームがあって、FAINALが世田谷で行われてて、その前座ゲームで街の子どもたちが試合してて・・・
こんなビジョンを一緒に楽しめる人はいないかな?とか、くっだらない話かもしれないけど、こうすればうまくいくんじゃん?とか、そういう会話だけでも楽しめないかな〜って思っています。

本当にやるとしたら、どうすれば、300億円を調達できるのか、とかどうやってスポンサー集めようか!とか、どうやって行政を絡めていこうか?とかお話してそこも楽しみたいなぁと思ったりします。

これは夢の話なので、ネガティブな意見っていらないけど、そういうポジティブな意見があるとすっごく嬉しいです。実現しなくたっていいんです。でも、こんなこと考えている28歳がこの街にはいて、バスケで世界を変えていこう〜って夢を持って日々働いている人がいるんだなって思っていただければこの記事を書いてよかったなって思います。

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これ、僕がいた大学のアリーナ。
めっちゃ思い出が詰まってる・・・。

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