斑鳩ルカの加入で思ったこと

※この文章は3月20日23時頃、21日のシナリオ追加前に記述しています。

・ライブのラストの笑顔の中で

5thライブのやはり最後の真顔のルカは忘れることはない。
あれはずっと引っかかっているし、あれの周りがずっとニコニコわらってハッピーエンドで終わろうとしていたから余計に引っ掛かりがある。
当然ながら、皆が皆、ルカのために黙るなんてことはしない。ルカが真顔だからって会場がシーンとなるわけはない。私もむしろ盛り上がりに加担した。
そうしてルカはどんどん孤立していく構図になっていた。
ルカが悲しいと言いつつ、私もルカを孤立させることに加担した。
みんなルカのことなんて関係なしに、
「ありがとー!」
「アイマス最高ー!」
といっていた。
ルカは笑っていないのに。

けどそれは当たり前のことなのだ。
積み重ねが違う。

5年いるのと今日から入った人、当然思い入れは違う。
その年月というのは、支払ったものにしかその重みはわからない。
ライブに足気に通ったり、シナリオを地道に読んだり、同人誌を書いたり、読んだり、語ったり。思い入れや思い出とは、思いとは、年月を支払った分だけ貯まるものであり、そんじょそこらの1日や2日で誕生するものではない。だからこれからルカは積み重ねていくしかないと言うのはわかっている。わかっているのだが。
大変つらいものがあった。
そしてあれだけ涙していたのに冷たい演技を続けねばならないなりちゃんを見て「あっプロだこの人・・・」ってなったし一生推すって思ったしなりちゃんどんだけ背負わされるんだマジかホンマに新人?え?マジ?やば
ぶっちゃけラストなりちゃんが涙してたのをみて最後「なりちゃん待ってたよー!」とか叫ぼうとか思ってたんですよええ、でも逆にあの演技で推し殺されましたハイ、あ役者だこの人プロだプロだ、と後で気づいたけどぶっちゃけその時はこちらは素で黙りこくってしまいました、黙らされましたそれだけホンマにスゲ~~~なりちゃんすご・・・(語彙死亡)ってなりました。

・ルカ加入は”今”か?

閑話休題。
しかしまあ、本当にルカ加入は今だったのだろうか。

メタ的な見方をしてしまうと、SHHisではいい意味で裏切ってくれたが、ルカが加入すると言うことは、そもそもハッピーエンドがもう見えてしまってやいやしないか。
それは僕が加入する時がゴールだと思っていたからと考えているからと言うのもある。よく考えれば別段そこをゴールとする意味はないわけだが、そもそもあれだけSHHisや天井と確執がある状態での加入とは、その確執の多少の解消が見込めないと加入はない。当然、“多少”であって、完全な解消は必要ないが、それでも何かしらの見込みは立てる必要はある。

それを10話でまとめられるのだろうか。

まあ話が出る前に言っても仕方がないと言うところは当然な訳だが、今の気持ちを書いておくのは大事なので先制お気持ち表明を登板させておく。これで明日以降あっさりバカバカ良質シナリオ打ち込まれて死んでるかもしれないが言うだけタダ。
ただ、私の思いとしては「加入」それそのものがかなりポジティブな話として捉えられているので、余計にそこに不安感がある。加入は、私が信じるルカのシナリオでいけば、遠い未来にポジティブにはなりうるが、今の今の加入においては決してポジティブな始まりではない。

今のキャラクターの関係性でいえば

・SHHis(特に今はにちか)との確執
・天井との確執

その二つがあり、10日でそれがあっさり解決することはなく、
絶対にどれかを無理やりに飲み込んだり我慢したりして入ることになる。
その場合プロデューサーが無理に言ったのか、ルカPがそういう話に持って行ったのか。どのみち、多少の強制力を持って283プロに入ることになるだろう。

・都合のいい救済への危惧


ルカは救われないキャラだ。
自分にも似たような気持ちがわかるから好きなのだ。
救われてほしいと思う。ただ、こういうキャラクターが救われる時、安易な救われ方をする時が、1番私たち視聴者は救われないのだ。
湧いて出てきた有能な人間や都合のいい出来事。イベント。
なぜか用意されている上質な環境。
そんなものが地面から湧いて溢れて出てきた時、

「それは、解決するに決まっているだろう」

と言う感想しか出てこない。
私たちが何かに苦しむ時、都合よく、何かが湧いて出てきやしないか。
自分が救われないと思う時、都合よく救ってくれる人間が出てきやしないか。孤独から引きずり出してくれる人がいやしないか。
そう言うことを考えるが実際そんなに簡単に現れないのである。
現れないからこそこれまだ孤独だったのである。
逆に仮に現れていたとしても、その手をうまく掴めないからこその孤独なのである。
だから、それこそ「斑鳩ルカ加入」が、『都合よく湧いて出てきた都合のいいイベント』でありはしないかという一抹の不安が過ってしまうのである。
これはもはや自分の中のアレルギーみたいなもので、大半の人間は無視してかまわない。冷静に考えればシャニマスのシナリオ上、雑な救済はしないことはSHHisでわかっているので、そうはならないんだろうが、いろんなコンテンツで空から降ってきた理解のある彼くんが勝手に救済してくれるお手軽簡単救済プランを見せつけられてきて、それに絶望し続けた自分からしたら、そこに過剰に神経張り詰めて恐怖に震えてしまっている。

なのでこれは先制攻撃でもある。
「都合よい救い方したら許さんぞ」と言う宣戦布告。
そして別に人間100%の救われ方をする必要は特段ない。
ある程度諸要因が解決されていけば、残りの苦しみには何だかんだ上手く向き合いながらつきあっていくような感じになる。
だから無理に全ての事象を解決に持って行こうとするのもおかしな話で、それをしようとするとより「都合のいい救済」になってしまうから、そちらに走らないようにはしてほしい。

まあそもそも人を救おうとすること自体かなり傲慢なことなので、「救う」と言う言い方はあまりよくないけれど。救うと言うよりは、生き方の折り合いを見つけるというか。アイドルであろうがなかろうが、人生は続くわけで、そう言うところも含めて、生きることに折り合いをつけるところまで考えるのがシャニマスだと思っている。脱線するがノクチルとかしばらくしたらアイドルやめる世界線ありそうだなと見えるし。ただアイドルやめても人生は続くので。
そこの先まで考えることでリアリティは生まれる。
リアルのアイドルも永遠でない。
卒業したり、解散したり、休業したり、必ず終わりはある。
しかしそんな中でも、今はともかくそのアイドルという道を選んだ。
その中での救済、折り合い。
逆にいえば、ルカをアイドル以外の面で無理に救おうとする必要はない。
アイドルとしてのルカ。アイドルをする上で得られるもの。アイドルをすることで失うもの。そこで人生に直結すること。

そこを救ってやってくれればいい。

それでいうと、別に救うというといいすぎかもしれないが、ルカのプロデューサーは全部を救ってやろうとしすぎなのである。
当然、無理だ。これは否定というか、現実的に1人の人間が1人の他人の全てを救ってやることはできない。それをしようとすることで逆にいろんなものを取りこぼして救ってやれないようなことになる。
であれば、別にそいつの1割でも 2割でも心の負担を取り除いてやる手伝いができればいいのである。100を狙って0になるより、確実に10や20を拾っていくべきだと思っている。
まあ、そう考えると、ルカの100を無理に救おうとするような話は、それはルカのプロデューサーの二の舞になるだけなので、少なくともそれはないということだけはわかる。

ただ、やはり頭から加入を決めてしまうと、こういう今のようなメタ的な考え方で「あ、これ状況的に救われるのね」ということがわかってしまうから、なんだかモヤモヤしてしまうのだ。加入にする必要はあったのだろうか。
加入のないまま個別のシナリオ・・・ではあかんのだろうか。
それだとライブ参加ができないからということなのかもしれんが、それもストーリーといってしまえば神視点にあたる制作側の問題であって、そういうことをあまり意識したくない、ルカのストーリーを読む上で。


と、まあべらべらしゃべったところで、基本的に「シナリオ読めよとりあえず」という話になるに決まっているのだが、「読む前の意見」は読む前に書いとかないと即死するので一応書いておいた。
たぶんいい意味でちゃんと期待を裏切ってはくれると思う、シャニマス。


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