セイバーFACT① ドラフトの成功は、レギュラー選手の数で決まる。

1 問い

ドラフトの賛否を考えるときに、「一軍戦力選手をどれだけ獲得できたか」と「レギュラーレベルの選手をどれだけ獲得できたか」という2つの基準を考えるとする。これは、どちらの基準で考えることが適切なのだろうか?

2 考察

WARという指標が存在する。
市場で簡単に手に入る「代替可能レベルの選手」をWAR 0として、どれぐらいそのレベルの選手を上回る貢献度があったかを測る指標である。

さて、長年レギュラーを掴む選手は、そのWAR0をはるかに上回る貢献をしている。
例えば、
・レジェンド選手
・一軍レギュラーだった選手
・一軍控えで活躍した選手
・二軍中心だった選手
の4カテゴリで、阪神タイガースの選手を分けて、何人かの通算WARを見てみよう。

レジェンド 鳥谷敬  66.0
レジェンド 能見篤史 27.0

レギュラー 岩田稔  16.3
レギュラー 上本博紀 10.4
レギュラー 秋山拓巳 10.7

一軍控え  俊介   2.2
一軍控え  伊藤隼太 0.7
一軍控え  歳内宏明 0.1
一軍控え  陽川尚将 0.1

二軍中心  西田直斗 0.0
二軍中心  山本翔也 0.1

NPB STATSより

一軍控え選手のWARはほとんど0となり、二軍中心の選手の価値とほとんど差がない結果となった。

実際、一軍控えレベルの選手は、1回のドラフトで3〜4人程度は手に入る

つまり、ドラフトの賛否を考えるときに、「一軍戦力選手をどれだけ獲得できたか」ではなく、「レギュラーレベルの選手をどれだけ獲得できたか」に目を向けるべきなのだ。










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