マルサス「人口論」による人口と食料の関係
トマス・ロバート・マルサスは、人口・貧困・食料に関する理論において「人口論」を著した。人口論は人口増加による食糧不足を危惧している。これについて深掘りしていきたい。
人口論について
人口と食料の関係
日本との関係
人口論について
人口論の内容について紹介していきたい。
人口が増加すると近い将来必ず食料不足になる、と述べた。当時のイギリスは産業革命によって生産力が高まり、労働者の賃金はぐんぐん伸びていた。その中で「より生産力を高めるために人口を増やそう」という風潮であった。
そこでマルサスは人口は常に生活物資の水準にとどめられると考えた。
食料は等差級数的(1,3,5,7,9)に増えていくが、人口は等比級数的(1,2,4,8,16)
に増えていくため、逓増していくほど食料不足に陥っていく。
【マルサスが提唱する負のスパイラル】
人口増加→都市化→悪徳・貧困による人口減少→伝染病→大飢饉→人口減少
当時、イギリスで成立した救貧法をも批判した。救貧法とは、国内全体から集めたお金を貧者に分配するという法律である。貧しい人々にお金を配ってもより事態が深刻になるだけであるとマルサスは述べる。
【救貧法批判の理由】
下層階級にお金を分配→食料を買う→品不足→価格が上昇し買えなくなる。
下層階級の困窮をなくすためには、貧民救済よりも土地を開墾し、農業・農耕を奨励すべきであると主張する。
人口と食料の関係
人口が増えると多くの食料が必要になってくる。それだけでなく、お金も必要になる。もし食料が足りなくなったら、人々の労働への意欲低下や日常生活の維持すらままならなくなってくるだろう。
日本との関係
これらのグラフ・資料から見てもわかるように、年々人口は減少していき、食料自給率も下降している。また輸入額も増えている。人口が増えているわけでもない日本がなぜ食料が大量あるのか。
原因は食品ロスである。日本でも年間612万トンの食料が捨てられているのが現状である。少しずつでも減らしていくことが将来の食事情を改善する1歩になるのではないだろうか。
みなさんも1回自分の食生活を見直してはどうか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?