Run Value/100 で見る失点しにくい投球コース(スライダー)
ピッチングにおいて投球コースは重要と言われている。「外角低めは安全」「内角を攻めろ」「変化球は低めに集めろ」言説は色々あるが球種や投手・打者の左右などの条件によって何が正しいかは変わるだろう。試合の目的は勝利であり投手が勝利のために投球で目指すものは失点の抑止だ。そこでRun Value(得点価値)によって投球コースの価値について考察する。
Run Valueとは
ここでのRun Valueとはカウント・走者状況を基にした得点期待値が1球単位でどれだけ変動したかを得点価値としたものだ。そのRun Valueを100球当たりのスケールにしたものがRun Value/100である。Run Valueがマイナスであればその分失点を抑止したという意味になり例えばストライクやアウトを取ればマイナス、ボールや走者を出せばプラスとなる。これから掲載していく投球コース別のRun Value/100は0.00を中間値としてカラースケールを行っている。値が低い(失点リスクが低い)ほど青色が濃く値が高い(失点リスクが高い)ほど赤色が濃くなるよう調整している。
右投手対右打者
右投手対左打者
右投手の場合スライダーが有効なコースは対左右どちらも対角線(グラブ側低め)となる。真ん中付近に入ると痛打されやすくコントロールが重要な球種と言えそうだ。対左について言えば外角のストライクとボールの境目に投げ込むのも効果的だがコントロールミスすると簡単に見切られたり痛打されやすいことを考えるとコントロールに自信がなければ避けたほうが無難か。
左投手対右打者
左投手対左打者
左投手の場合も右投手と同様に基本的には対左右どちらでも対角線(グラブ側低め)が有効なコースとなる。
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