大学リーグとNPBのStatsは相関するのか?
ドラフトの対象となる選手のうち、大学生と独立リーグの選手は他のカテゴリの選手と異なりリーグ戦でプレーすることになる。トーナメントと異なり、同じチームを相手にある程度の試合数をこなすことになるので、ある程度信頼性の有りそうなスタッツが集まりそうに思える。だが、リーグのレベルがバラバラであることや、そもそもNPBと大学では集まる選手のレベルからして別のリーグということから、両者に相関がない可能性も高い。実際に両者はどの程度、相関しているのだろうか。
検証方法
大学3年以降のStatsとNPBで300打席以上立った選手について各指標で単回帰分析を行う。大学時代の成績を3年以降に限定するのは、下級生の頃から守備やセンスの高さを買われて打者として未成熟な状態でレベルの高い上級生と対戦してレートスタッツが低下した選手と、選手としてある程度成熟した3年生になってから出場した選手とを単純に比較するのはフェアでないと判断したからだ。3年生以降に限定することでサンプルはある程度限られてしまうが、両者の不公平感をなくすことの方を優先した。
大学生の対象選手は2008年以降の入団選手で、ドラフト・レポートで3年生以降の全スタッツが揃っている選手とした。NPB成績は2021年9月23日時点の通算成績。
K%(三振/打席)
K%は決定係数0.44と強めの相関となった。
BB%(四球/打席)
BB%は決定係数0.16と中程度の相関となった。
ISO(長打率-打率)
ISOは決定係数0.38と強めの相関となった。
OPS(出塁率+長打率)
OPSは決定係数0.23と中程度の相関となった。
まとめ
大学時代とNPB時代のStatsは
・K%には強い相関が見られた。
・BB%には中程度の相関が見られた。
・ISOには強い相関が見られた。
・OPSには中程度の相関が見られた。
大学生の候補を見る場合、K%とISOに注目してみると良いかもしれない。
各選手の大学時代のK%,ISO(9/25 追記)
K%を横軸にISOを縦軸にとった散布図。
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